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iOSDC Japan 2024 から学ぶ3つのこと

プログラマーのあっきーです。
私がスポンサーをすることでも有名な iOSDC Japan に今年も参加してきましたので、私目線でどのように楽しんだのかまとめました。

プロポーザルを出してみたい方や、技術広報や採用を目的としてカンファレンスのスポンサーを考えている方、カンファレンスを全力で楽しみたい方にとって少しでも有益な情報になればという観点で執筆しました。
日頃あまり公開していない情報も書いていますので、最後まで読んでいただけますと幸いです。


毎回無茶しちゃうパンフ記事

みんな大好きアセンブリ

iOSDC Japan 2024 では3つのパンフ記事を採択いただき、漏れず全てを入稿しました。今年は入稿までの期間が短いこともあり、ページ数は少なめとしていて、合計で10ページほどです。ただ、A4サイズ用で10ページなので、同人誌として採用されることも多いA5サイズでは立派な薄い本ができる規模です。

執筆のためにゼロから勉強することも

去年からの連載になっている「Apple Silicon のためのアセンブリ入門」は、パンフ記事執筆ためにゼロから勉強したものの代表例です。

当時の私は Apple Silicon に強い興味を示していたのでしょう、時にはとある大学の講義資料をネットで探して読み漁るなど、CPU に関連する勉強を熱心にしていた記憶があります。これがきっかけでアセンブリにも興味を持ったというのがアセンブリ入門シリーズの始まりだったのです。

実は10ページでも足りなかった

実際に私の原稿を見た人であれば思ったことでしょう、「余白が少ない…」と(すみません…)。画像が挿入されているページを除けば、1ページ全体が文字で埋まっているようなページもあります。そう、ページが足りず、極限まで文字を敷き詰めることになってしまったのです。

9千字近い原稿

もちろん、運営の方に相談することも可能なのですが、締め切りギリギリになって書き始める私にその余裕はありませんでした。また、増やすとしても偶数ページ単位で増やす必要があるなど、本特有の難しさもあります。

みなさんも本を書いてみませんか?

アセンブリシリーズは「Apple Silicon ってなんか凄そう」という小さな興味がきっかけで始まりました。さらに、これをパンフ記事にするというゴールを決めることで、さらなる勉強の原動力が生まれました。

技術書を書いて販売するイベントとして技術書典が有名ですが、「本なんて私にはまだ早いよぉ…」という方には iOSDC Japan のパンフ記事にチャレンジしていただきたいです(来年もあれば…!)。気軽に書けることはもちろん、本を書くときにも応用可能なスキルを学ぶことができます。

Swift コードバトル参戦

このあと逆転されることを知らない私

iOSDC Japan 2024 ではコードゴルフを Swift で行うというイベントが開催されました。ずばり、お題に対するコードをより短く書けた人が勝ちという競技です。
コードバトルの詳細については「iOSDC Japan 2024 Swift コードバトル観戦記」というタイトルでnsfisisさんが記事にしてくださっていますので、ぜひご覧ください。ちなみに、nsfisisさんはコードバトルのシステムを開発された方です。

競技プログラミングが苦手な私

選考時の技術テストとして競技プログラミング風味なテストを受けたことはありますか?システムにもよりますが、書く言語を切り替えても問題は変わらず、「これ、Swift 以外の言語で書いたほうが有利だよね…?」と思いながらも「得意な言語は Swift だしなぁ…」と思いながら解いているうちに「これでiOSアプリの開発能力がわかるのかな…?」と疑問に思い始めちゃうのです。

そんな経緯でなんとなく苦手意識を持っていたこともあり、はじめはSwiftコードバトルへの参加は見送ろうと思っていました。ただ、今年は登壇枠での採択がなかったこともあり、参加型のイベントは特に魅力的で、何度も迷った結果、参加することに決めたという経緯がありました。

現代的な(?)コードゴルフの練習

自信がなさすぎて答えまで聞いちゃう私

Swiftコードバトルに参加すると決めたからには恥ずかしい結果を残すわけには行かない…!ということで、ChatGPT に出題してもらうスタイルで何度か練習を行い、Swift の言語機能を復習していきました。特に文字列や配列の複雑な操作は、日常的にアプリ開発で行うわけではないので(アプリ特性にもよりますが)、念入りに復習しました。

結果的には準々決勝で敗退するという結果になってしまいましたが、参加してよかったなと感じています。何といっても、当初持っていた苦手意識が薄れたという点が私の中で最も大きな成果でした。
そして、周りの優秀なエンジニアと Swift という共通点を通してコミュニケーションできたことは、とても価値のあるものに感じました。

カンファレンスでコミュニケーション

iOSDC Japan に限らず、様々な技術カンファレンスでは、参加者同士で交流がしやすいように様々な工夫がされています。例えば、交流スペースが準備されていたり、今回ご紹介したコードバトルのようなイベントが開催されるなど様々です。
一定のハードルを感じる場面もあるかもしれませんが、勇気を出してみるのも良いかもしれません!

スポンサーとして参加してみる

AppBrewも2年連続スポンサー

私のことを「個人でスポンサーしてる人」と覚えてくださっている人に出会うことも少なくありません。残念ながら今年はAkkeyLab株式会社としてスポンサーをすることが叶わなかったのですが、私が本業として働く株式会社AppBrewでは、去年に引き続きスポンサーをさせていただきました。

スポンサーとして参加して学ぶ

本業側でスポンサーに関連することはほぼ全て私が担当しています。まず、スポンサーをする目的の明確化から始まり、スポンサー費用の稟議提出やパンフレット用PR素材の作成など多岐にわたります。ここで重要になるのが以下のような点です。

  • 見込まれる定性的メリットと定量的メリット

  • 効果検証の方法

  • ノベルティなどの準備とその方法

製品やサービスのリーチが目的であれば、見込める定量的成果も示しやすいですし、効果検証もしやすい傾向にあります。しかし、広報や採用文脈である場合には、難易度が高まります。ここは私もかなり苦しんだのですが、実際に企業ブースに伺うことでそれらのノウハウを学ぶこともできます。

例えば、「採用しているアーキテクチャは?」のようなお題が書かれたボードにシールを貼ってもらうような企画の場合、シールの数でブースへの来客数を定量的に測ることが可能です(参考値として)。参加者とのコミュニケーションの足がかりになるだけでなく、スポンサーを行う上で重要な役割を果たしているといえます。

コンテンツを堪能する私

スポンサーとして参加して自社を知る

事前に届けてくださるノベルティボックスを見たり、スポンサーブースに伺うと、多くの考え込まれたコンテンツやノベルティに出会います。そして、それらについて話す社員さんはみんな輝いているんです。
日頃開発しているサービスや会社の良さを知ってもらうにはどうしたらよいのだろうか、これをチームメンバーの中で議論してきたからなのだと思います。

新しい企業やサービスと出会う

就職や転職を考える時、iOSDC Japan のスポンサーを参考にするという声も聞きます。実際に私は過去に、スポンサーブースでお話をしたことがきっかけで業務委託として一緒にお仕事をさせていただくことになった企業さんがいらっしゃいます。

このように、スポンサーをすることは採用活動としての枠を超えて様々なメリットを生み出すことに繋がると感じています。もしあなたの会社が技術カンファレンスのスポンサーをすることになったら、積極的に関わってみるのも良いかもしれません。

また来年、お会いしましょう!

  • パンフ記事をきっかけに学ぶ機会を得た

  • コードバトルで苦手克服という思わぬ成果

  • スポンサーから学べることは多岐にわたる

iOSDC Japan には2018年から参加していますが、新たな気づきや学びは絶えません。このような場を提供し続けてくださっている運営のみなさん、スポンサーのみなさん、そして登壇者をはじめとした参加者のみなさん、本当にありがとうございます
また来年、お会いしましょう!

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