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日常の幸せをかみしめた、“何もない”夏休み。

最近話題になっている、春日部駅のこの広告。
Twitter上では、多くのお母さんたちから「泣ける…」と声が上がっていましたね。

何を隠そう、私もこの広告を見てうるっときてしまった母の1人。
自分自身と重ね合わせて、色々と考えさせられました。


■忙しすぎる、お母さんの毎日

「お母さん、きて〜」
「待って、仕事のメール返してから」

「お母さん、見て〜」
「ごめん、料理してるから後でね」

我が家の日常は、だいたいこんな感じ。
仕事と家事・育児を両立する生活は、自分で選んだ道とはいえ、決してラクではありません。

特に夕方から夜にかけてが、1日で一番忙しい時間帯。
子どもと保育園から帰ってきて、ご飯をつくって食べさせて、お風呂に入れて、寝かしつけて…。

仕事のことだけを考えていられる昼間のほうが、よっぽど余裕があります。


ひとりっ子の息子は、年長クラスの保育園児。
最近はカタカナも読めるようになり、世の中への興味もグンと増してきた、“質問魔”の6歳児です。

「ねぇ〇〇ってなあに?」
「□□ってどこ?」
「△△は何に使うの?」
と、質問攻めに遭う毎日。

1つ答えても、「それって何?」「なんでそうなるの?」と、質問はエンドレスに続きます…。

1日の疲れが溜まってくる夕方にもなると、「う〜ん、お母さんにもわかんない!もうおしまい!」と私のほうが音を上げてしまうことも。

しかしこの夏、そんなドタバタな日常に大きな変化が訪れました。
現在2人目を妊娠中の私が、産休に入ったのです。​


■久々に、子どもとじっくり向き合う時間を持てた

産休と同時に、息子は短時間保育に切り替えることに。
仕事から解放された私は、息子と接する時間が格段に増えました。

お迎え時間は、18時→16時半に変更。
保育園からの帰り道には、その日の出来事を聞きながら、いつもよりゆっくり歩くように。

息子も「ほら早く!」と急かされることが減り、かなり生きやすくなったはずです(笑)。


そして、臨月を迎えた8月。
もう遠出することもできなくなっていたので、夏休みの予定は特にありませんでした。

でもそんな中、あえて1週間、保育園をお休みすることに。
赤ちゃんを迎える前に、私が息子と過ごせる今だけの時間をたっぷり味わっておきたかったからです。

夫は毎日仕事なので、日中は2人きり。
臨月の妊婦にできる範囲で、息子がやりたいことにとことん付き合おうと心に決めました。

こちら都合の「待って」と「今はムリ」は、一旦封印!
そんなルールを自分に課して、息子と過ごす“何もない夏休み”がスタートしたのです。

平日休みの5日間。
なぜか早朝6時から、宇宙の図鑑を2人で熟読したり。
これまで“ながら見”しかできていなかった、カタカナ練習にじっくり付き合ったり。
レンタルショップで借りてきた仮面ライダーのDVDを一緒に観たり。
買い物ついでに、2人でスーパーのイートインコーナーでアイスを食べて帰ったり。
夕飯の支度で、ニンジンの皮むきを手伝ってもらったり。

1つひとつは些細な内容でも、今までは余裕がなくて、十分に時間を取ってあげられなかったことばかりでした。

「お母さん忙しいから、ちょっと1人でDVD観ててくれる?」
「ごめん、今は時間がないからお手伝いはいいや。お母さんがやるわ。」

そんな調子で、彼の誘いや申し出を断っていたケースも多かったなぁ…と、大反省の母。
一方、やりたかったことを次々とクリアできる毎日に大喜びの息子。

特に最近はお手伝いブームが到来していたので、夕飯の支度を始めると自分から「お手伝いする!」とキッチンに踏み台を持ってくるように。
そんな頼もしい息子の姿を眺めては、(私の余裕がなかったばかりに、今までごめんね…)と胸がチクリと痛むのでした。


それから、妊婦健診に初めて息子を連れて行ったのも、この夏休み。

エコー検査で赤ちゃんの顔や手を見て、心音を聞いて…。
息子にとっては新鮮な体験だったようで、「すごい!」「変なの!」「かわいい!」と大興奮。
妹に会えるのがますます楽しみになったようです。

帰り道、「まだどんな顔かもわからないのに、もうかわいいと思うなんて不思議だね!」と言ってくれた息子。
ホントだね、と返事をしながら思わずギュッと抱きしめました。


■小さな幸せに気づけば、毎日が特別になる

今回、息子と2人で平日の1週間を過ごしてみて…。

「やっぱり、保育園の日よりも疲れる!」というのが私の正直な感想です(笑)。

ご飯は3食つくらないといけないし、自分だけの時間はなくなるし。
果てしなく続く“見て見て攻撃”にも、体力と気力を奪われる日々。

でも、最終日に「あ〜、夏休み楽しかったな〜!」という息子の大きな独り言を聞いて、心の中で(よっしゃ!)とガッツポーズをした母でした。


同時に、これまでいかに自分が日常の小さな喜びや幸せを取りこぼしていたかということにも気づかされた、今回の夏休み。

息子にとって、6歳の夏は今だけなのに。
「暑いね」と言いながら手をつないで歩く日は、来年はもうないかもしれないのに。
道端でセミの抜け殻やアリの行列に心奪われる姿を目にする機会は、あと何回あるかわからないのに。

私はなんてもったいないことをしていたんだろう、と…。


出産予定日は、9月上旬。
下の子が生まれてくるのはもうすぐです。
赤ちゃんが家にやってきたら、当然生活は一変します。
私ももう、息子の相手だけをしているわけにはいきません。

しかも来年4月から息子は小学1年生。
きっと自分の世界が一気に広がって、もうお母さんにベッタリじゃなくなるはず。
「手をつなぐなんて、恥ずかしいよ」と断られる未来も、そう遠くないかも…。

そう考えると、急に当たり前の日常がかけがえのないものに思えてきました。

そんなわけで最近は、「お母さん、だっこ!」「手ぇつなごう?」なんて息子に言われると、チェーン居酒屋の店員のごとく「はい、よろこんで!」と即座に応じています(笑)。

普段のスキンシップも少なくとも3割増しになり、息子のほうから「暑い…」「もういい…」と言われる始末。
夏に負けじと熱くなった、母の愛なのでした。


■「今」の幸せを見逃さないために

時間に追われていると、毎日はあっという間に過ぎるもの。
「今」という瞬間は二度とないと頭ではわかっていても、ついつい忘れてしまいがちです。

それはそれで、その時を精一杯生きている証拠だとも言えます。
でも、子育てにおいてはきっと、熱さが喉元を過ぎてから「しまった!あの時の我が子をもっと堪能しておけばよかった…!」と後悔する日がやってくるでしょう。

そんなふうに、「今」という貴重な瞬間を見逃したくない。
私はそう思います。

そこで大事になってくるのが、心の余裕。
その余裕を生み出すのが、「時間」です。

だから私は、「赤ちゃんが生まれたら、ゼッタイゼッタイ、今以上に『ズボラ母』になってやる!」と心に決めています(笑)。

料理は別に手の込んだものをイチから作らなくてもいい。
掃除だって適当でいい。
自分の手が回らなくなったら、お金を使ってアウトソースしたっていい。
時短になるアイデアや家電も、どんどん取り入れたらいい。

そんなふうに、できるだけハードルを下げて生きていくつもりです。

だって、何もかも完璧にやろうと思って自分がパンクしたら、元も子もないから。
心身の余裕を守り、日常の幸せをしっかり噛みしめたいから。
いつもイライラしているお母さんより、ニコニコしているお母さんでいたいから。


もうすぐ夏も終わり。
我が家には、新しい家族が1人増えます。

この先も、かけがえのない「今」の連続を、大切な家族と一緒に楽しめますように。
特別なことは何もなかったけれど、幸せを十分にかみしめた今年の夏休みの思い出を胸に、お母さんはまた頑張るぞ!

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ここまでお読みいただきありがとうございます!普段はクライアントワークが多いので、自分の感性や気持ちと向き合い、表現する場としてnoteを活用したいと思っています。サポートいただいた分は、子どものおやつかオムツに変身するかもしれません(笑)。

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フリーランスのライター・編集者。5歳の息子を持つ一児のママでもあります。離婚・シングルマザー・再婚・後期流産の経験者です。 書き手として「取材者」の目を養うために、日々の中で心の琴線に触れたこと、大事だと感じたことなどを、noteに記録していこうと思います。
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