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今さら乳幼児健康診査

 発達支援を実施する際に、現在のお子様の様子だけでなく、これまでの成長について、保護者とは十分に話し合い、情報収集を行います。

 口頭での情報収集だけでなく、保護者から母子健康手帳を見せてもらったり、育児日記を見せてもらうことで、お子様がどのあたりまで獲得していたり、何を苦手とするか目星をつけることができます。

 母子健康手帳には、乳幼児健康診査について様々な内容が記載されており、パーセンタイル指数やマイルストンという考え方がとても大切になってきます。

乳幼児健康診査の目的

  • 母子保健法、厚生労働省令で定められている。

  • 満一歳半~満二歳の幼児、満三歳~満四 歳に達しない幼児、その他の乳幼児が対象

  • 子どもの発育や発達の状態を明らかにして、子どもに合った健康管理や保健指導をおこなう

  • 見過ごされがちな疾患や障害を早期に発見する

  • 発見された疾患や障害に対して、早期治療や療育のサポートをおこなう

  • 行動発達における問題の早期発見と予防をおこなう

 生まれて間もない乳幼児は、様々な面で未熟であり、体調を崩しやすく、とても敏感な時期にあります。私たち大人とは違い、痛みや苦しさといった言葉での表現でません。また、何かの病気になった時には、泣いて表現するしか方法がありませんので、保護者としてはとても不安なことでしょう。

 そういった面でも、幼いうちには定期的な健康診査は必要であり、何か異常があった時の早期発見・早期治療が望まれます。
 また、育児に関する相談や悩みなども、その時に尋ねることができたり、関係機関を紹介してもらえたり、保護者にとっても安心できる場となります。

では、熊本市ではどのような健康診査が行われているのでしょう。

3か月児、7か月児健康診査

対象年齢
 ・3か月児:生後3か月から生後4か月になる前日までの間
 ・7か月児:生後7か月から生後8か月になる前日までの間

健診内容:問診、身体測定、栄養発育状況、内科診察、運動発達健診 等

1歳6か月児、3歳児健康診査

対象年齢:1歳6か月~2歳の誕生日の前日まで

実施内容:身体測定や運動・精神発達の確認、診察、各種健康相談(保健・栄養・歯科)、歯科健診

まとめ

乳幼児健診の必要性の認識とそれに影響を及ぼす要因 神谷 初音

 実際に健診を受けた家族の意見をまとめた一部ですが、乳幼児健康診査を行うメリットは沢山あります。発達支援を行っていく専門職として、多職種で連携し、困っているご家族を多方面から支えていけると良いなと願います。

参考文献

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