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〈ライアーのおてくにっく〉調弦は毎回必要?の質問への答えと音律について

先に音律についてひとことふたこと
つづろうかなと思う。

音律について

ルドルフ•シュタイナーは、
平均律ではなく、
純正律を勧めている。

転調をせず、いつも同じ調で
演奏するならいいだろう。

そう考えるとシュタイナーは、
現在の12音階ではなく、
たとえばペンタトニックだったり、
ミュンヘンでオイリュトミーを
教えていらした吉田先生が話してくれた、
いくつかの惑星音階だったり、
そういった方向から考えられる。

純正律といっても、
多数の解釈もあり、
だから出てくる数字もさまざまで、
どの純正律を取り上げるのか、
分からない。

しかし今売られているチューナーの中には、
吹奏楽などのために、
純正律が作りやすくなっているのがある。
吹奏楽で使われる調号は、
♭が3個くらいまでだろう。


バルセロナ近郊の中世音楽祭で学んだ
ゴシックハープはレバーもなく、
転調や臨時記号への対応が
容易ではなかった。

ここでは、ピタゴラス音律を使う。
Aのヘルツを決めたら、
本番でもチューナーを使わない。

完全5度音程が美しい、と感じる、
それぞれの感性で調弦した。

自分の知っている範囲だと、
私の苦手な中世楽譜の四角い音符や
ニョロニョロ音符の楽譜の中には、
♯や♭が1個、多くて2個までしか
見たことがない。

四角い音符はこれね。
きれいだけど、何年経ってもよく読めない。

先日の松本記念音楽館でのコンサートでは、
野澤知子先生に調弦していただいた。

コンサートでのチェンバロは、
弾きやすかった。

調弦ひとつで、
こんなにも気持ち良く楽器が目を覚まし、
こんなにも歌ってくれるのだと知った。


今までいろいろな音律の
ライアーを試してきて、
結局のところ、
ドからシまでの音たちが話し合い、
うまく折り合いつけて並んだみたいな
民主主義的な平均律に落ち着いている。

平均律だと、
別に調号が5個でも6個でも関係ない。

でも、調号が3個以上は、
ライアーのフィンガリングを考えると
あまり美しくしくないから、
せいぜい2個くらいまでが
いけるんじゃないかな?

調弦の方法について

いつもの練習でチューナーを使って、
平均律にぴったり合わせる、
そんな調弦法はどうなんだろうか。。

A=432hzにしたら、
あとはチューナーに頼り過ぎない方がいいと
私は思っている。

コンサート本番であれば、
チューナー使って、
時間をかけてぴったり調弦するのは
必要になってくるだろう。

しかし観客が入り、湿度や温度が変わると、
いずれにせよ、音は狂ってきてしまうし、
あまり当てにならない。


普段はまずは、
自分の耳の感性を頼り、育て、
信じることの方が大切だ。

調弦し、自分の耳の癖を知り、
感性を磨くのがいい。


毎回調弦したいのであれば、
自分が弾く範囲だけの調弦でいいと思う。

他の弦は、時間ある時に時々やればいい。

チューナー上での
調弦の精密な細かさもいいが、
それよりも、

音の聴き方や
その感性への
自信をつけて欲しい。

平均律が正しいという思い込みと
毎回チューナーに依存するという
二重の縛りは、

自然な耳を開いていかない。

調弦法は、またいつか話すね。

いずれにせよ、
少々音が狂っていても、
どうってことない。

それよりも大切なことがあるからね。

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