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(ネタバレ感想)サイラー ナラシムハー・レッディを見てきました


はじめに

熱風‼︎南インド映画の世界、実質テルグ映画4作品集ですが。
チランジーヴィ……チル様主演のサイラーを見てきました。

日本での上映タイトル
『サイラー ナラシムハー・レッディ 偉大なる反逆者』
長いな。以下、作品名はサイラーとします。

2019年公開、テルグ語、歴史アクション映画。

最初に謝っておきますが、公式動画へのリンク多いので、ページ重いかもしれません。

映画冒頭から、色んなサンクス表記があるんだけれど、
バッチャンジーは写真入りで『作品にご協力感謝します』って書かれていた。

イギリス統治下のインドにおいて、バラバラだった各領地の領主達をまとめ、英国への反旗を翻した主人公、インドの開放闘争の始まりを描いた物語。
登場人物の名前を初見で覚えるのは無理だったので、役者さんベースで感想書きます。
※翌日2回目見てきたので、追記しています。

あらすじ(ネタバレ有)

※役者さんのお名前の読みは複数のサイトを参考にしているつもりですが、日本語字幕になった際の正しい読みがわからないので、わかる方、出典先明記で教えて頂けると助かります。

(敬称略)
※個別ティザーあったので見つけ次第キャラ名の下にリンク追加します。

⚫︎ナラシムハー・レッディ:領主から農民まで立場を超えた反乱軍を率いた主人公。息子のいない母方の祖父の養子となる。
 演:チランジーヴィ

⚫︎シッダンマ:ナラシムハー・レッディの妻
 演:ナヤンターラ
https://m.youtube.com/watch?v=RDrMvRYEfWU

⚫︎ラクシュミ:踊り子、ナラシムハー・レッディと出会い、自身の天賦の才を活かす道を見つける
 演:タマンナー
https://m.youtube.com/watch?v=fsKtbi4XD6c

⚫︎アヴク・ラージュ:民衆に賞賛されるナラシムハー・レッディに嫉妬しながらも、彼に一目置いている領主
 演:スディープ
https://m.youtube.com/watch?v=eRU6Fr01Vug

⚫︎ヴィーラ・レッディ:ナラシムハー・レッディに賛同する領主
 演:ジャガパティ・バーブ
https://m.youtube.com/watch?si=NBDPoZI5l0Hqiy9W&v=OYAqsRUhupQ

⚫︎ラグヴァチャリ:英国側(東インド会社)に同調し、ジャクソンについて回る税務職員
 演:ラグー・バーブ

⚫︎パパ・カーン:ナラシムハー・レッディに賛同する領主
 演:ムケーシュ・リシ

⚫︎オーバンナ:ナラシムハー・レッディの側近、見せしめに剃髪される
 演:ブラフマージ

⚫︎バシ・レッディ:ナラシムハー・レッディの腹違いの長兄。何もかもがナラシムハー中心に回る状況をよく思わず、レジスタンスの仲間を裏切る
 演:ラヴィ・キシャン
https://m.youtube.com/watch?v=jOdEzqNsl9A

⚫︎ラージャ・パンディ:ナラシムハー・レッディの噂を聞きつけ参戦したタミルの戦士
 演:ヴィジャイ・セードゥパティ
https://m.youtube.com/watch?v=FV0ejxS9K1E

⚫︎ナラシムハー・レッディの祖父:領主、ナラシムハー・レッディを養子にした
 演:ナサール(カメオ出演)

⚫︎ゴーサーイ導師:ナラシムハー・レッディの師
 演:アミターブ・バッチャン(カメオ出演)
https://m.youtube.com/watch?v=MysQm89xkkg

⚫︎ラクシュミー・バーイ:ナラシムハー・レッディの話を兵士たちに聞かせる
 演:アヌシュカ・シェッティ(カメオ出演)


とある地域、残存兵力が100人になった為もう勝てないと諦める彼らに、王妃ラクシュミ・バーイはある男の話を語り出す。
インド開放闘争を始めた最初の男、ナラシムハー・レッディの話を。

主人公ナラシムハー・レッディは生まれた時は死産だったはずが、雷鳴と共に産声を上げたので、死を克服した子……不死者として認定される。
祖父の養子になり、当時インド各地を制圧し好き放題のイギリスに怒りを感じる主人公だが、領主達はその状況を受け入れていて、民達は干ばつで不作でも徴収されていた。
ゴーサーイ導師と出会いに、一人で戦っても勝てない。戦うには勝利することが重要と諭され、多くの人々と協力し合って、イギリスに対抗する道を示される。

領主達を招いた祭りの場で、踊り子のラクシュミは、池の中でじっと祈りを捧げているナラシムハー・レッディを見かけ、気になり始める。やがて二人は互いの存在を意識し合い、ナラシムハー・レッディから告白するが、幼い頃から家族を失っている彼女は、自分と関わる人間は離れていってしまうと一度は拒む。最終的にナラシムハー・レッディから首飾りを贈られ、実質思いを受け入れた。

干ばつが続く為、祈祷を行うと決めた導師。ナラシムハー・レッディはそこで初めて、自分が知らぬ間に、(子供の頃に雨乞いの祈祷のため、)会ったこともない相手と結婚させられていた事を知る。
そして20年以上を経て、初めて妻である女性と対面することに。
事実を知ったラクシュミは飛び降り自殺を図ろうとするが、ナラシムハー・レッディに止められ、生きる意味を彼から諭され、その後の人生を人のための踊りに捧げる決意をして去っていく。

不作を理由にイギリスからの徴税(物納)を断る様に各地にうながしたナラシムハー・レッディ。怒ったイギリスは略奪を極め、これを機に、インド全体の解放闘争が始まる。

争いを避け、イギリスに今まで従うと言う一派も中におり、自分たちの領地を守る為、仲間を売ることも。
領主達を集めた会議で、ナラシムハーは孤立し、一人で闘えと笑われるが、彼を慕う農民達は共に闘うと立ち上がる。

当初はやってくるイギリス小隊に対し、優勢だったが、砲弾を使う彼らに苦戦。元々兵士ではない集団である為闘い慣れていない。
するとタミルの方から共闘を申し出る山賊風の一派が現れる。彼ら曰く、ナラシムハー・レッディを讃える歌を各地で広めている踊り子がいるという。それがラクシュミだった。彼女の遠くからの援護で、次々と兵力を得ていくナラシムハー。

戦火の中、ナラシムハーの妻が出産。男の子を授かる。生きて子供を守る為、彼の母と妻と子供は、離れることに。
やがて戦火を逃れた先で彼女は、ナラシムハーが愛した踊り子ラクシュミと偶然出会い、互いに相手を認め合う。

ラクシュミが各地で開放闘争を煽っているとして、イギリス小隊に捕まる。彼女は周りを取り囲む弾薬類が、いずれナラシムハー・レッディ達を殺す兵器に使われると知り、それらの弾薬と兵士たちを巻き込んで自爆した。

彼女の最期を知り、弔う際に彼女に名を聞かれたナラシムハー・レッディは、ラクシュミと答えたが、彼女に敬意を表し、妻シッダンマは彼女の名をラクシュミ・ナラシムハー・レッディと伝えた。

やがて領主達も参戦していく。

終盤、イギリスの大軍と戦うナラシムハー・レッディ達。
奇策と間髪入れずに浴びせる弓矢などで当初は圧倒するが、やはり数と武器は帝国の力が圧倒的で。仲間が次々と殺されていく。

誤解による身内の裏切りにより、捕らわれたナラシムハー・レッディ。
最後は裁判にかけられ、絞首刑を言い渡される。イギリスは指導者を失えば、闘争は下火になると狙っていたが、彼は、自分の死が闘いの始まりだと民衆を鼓舞して死んでいく。

ナラシムハー・レッディを語り終えたラクシュミー・バーイは、彼の想いを兵士にぶつけ、その闘志を煽り、共に戦いの舞台へ繰り出していくシーンでエンドロール。


エンドロールで彼の首は見せしめとして30年もの間、人々の前に晒されていたが、それが逆に解放闘争を煽った、と語られている。

ゆるい初見感想(と2回目)

出てくる人物、皆格好良い。男性も女性も、老人も子供も。

初見で印象が強く残ったのは、同じ男性を愛した女性同士が互いを認め合うシーン。相手に嫉妬しても良い関係なのに、互いに弁えているというか。

夫ナラシムハー・レッディと離れて訪れた地で、妻が偶然踊り子のラクシュミの舞台を見かけ、歌に参加するシーン。この時点では互いの素性は知らず、妻の方がラクシュミの歌と踊りに賛同して、思わず一緒に歌に参加したという流れ。2回目にこのシーン見た時は、感動して泣いてしまった。
ラクシュミにはラクシュミの戦い方がある。

https://m.youtube.com/watch?v=wBhcp-SJdwg&pp=ygUYU3llIFJhYSBOYXJhc2ltaGEgUmVkZHkg

幼いうちに儀式のための形式的な結婚をしたものの、会うとナラシムハー・レッディに不幸が訪れるという予言のせいで、24年間顔を合わすことすら許されなかったのに、一途に相手を慕っていた妻シッダンマ。やっと念願の対面という時には、彼には(周知の)想い人がいた。彼の気持ちを尊重し、彼の自由を促した上で、自分と別れる事だけはしないで欲しいと願う彼女。これ、嫉妬深い女性だったら、夫と彼女を絶対に添い遂げさせないため離婚は認めないっていう流れなんだけれど、この場合は違っていて、彼の心に別の女性がいてもいいから、自分を見捨てないで欲しいというお願いなんだよね。
嫌な女性だったら、ナラシムハー・レッディも形ばかりの夫婦を義務感で続けただろうけれど、彼女の気持ちを知って、彼女の願いを守ると誓った。
一方踊り子のラクシュミも、彼女がナラシムハー・レッディの妻と知り、一度は複雑な表情をするものの、彼の戦いの邪魔にはなりたくないと離れていった彼女の気持ちを知って、別れ際の言葉は「神はそれぞれに相応しいものを与えてくれた。貴女には家族を、私には彼の戦いを支える力を」と。
こんな状況でなければ二人は友情を築けたかもしれない。いや、直接相手に言葉は伝えていなくても、二人には絆はもう生まれていたと思う。

イギリス軍と便宜上書いたけれど、正しくは東インド会社の傭兵部隊だと思うから、劇中で将校とか将軍とかの肩書は出て来ない。担当地域のトップということか。
最初にナラシムハー・レッディのところに送り込まれたハンターは、ジャクソン。これがもう腹立たしいキャラ。詳細は割愛する。
結局はナラシムハー・レッディを自分のところへ呼びつけて殺そうとするんだけど、最終的には逃げ出し、川に飛び込んだけれど、追ってきた彼に斬首される。
初見はこのシーンの前の、ナラシムハー・レッディが乗り込んできて兵士達相手に無双をするところ。メガスターのアクション思いっきり堪能出来る。
何より、存在感、あの体躯と表情とオーラが、この人について行きたくなるなって思わせるんだよね。
あと二刀流ってめちゃくちゃ難しいんだけれど、決まると格好良いのを時代劇で知っているので、ナラシムハー・レッディの二刀流戦法はテンション上がりっぱなしでした。
2回目は少し冷静に見ることができて、川の中でナラシムハー・レッディに捕まってジタバタするジャクソンのところで、合成映像もあるとしても、役者さん達すごい撮影だなって思って見ていた。水の中で息が続かずもがき苦しむジャクソンのところ、実際はどう撮っていたんだろう。

ジャクソンの首を贈りつけられた(上司?)コクランの前に、宣戦布告の伝言(と言いながら白紙の巻物)を読み上げるナラシムハー・レッディ。
初見は、コクランが、目の前で伝言を読み上げている人間がナラシムハー・レッディと知らないで見ているってところに思わずニヤニヤしてしまったし、2回目は(これ冷静に考えたら)「勧進帳かよ」とツッコミ入れながら見ていた。(※勧進帳はぶっつけ本番の丸暗記の披露に対し、こっちはただその場で宣戦布告しているだけなので、根本は違うが)
ナラシムハー・レッディを見つけられないイギリス軍は、彼に賞金をかける。賞金目当ての者に案内されてやってくるのが、タミル民の宝ヴィジャイ・セードゥパティさんだった。
格好は山賊風なんだけど、ナラシムハー・レッディに初対面で「弟にしてくれ」と申し出てくる。タミル人間がテルグの人間と戦えるのか?って尋ねられて、これがラクシュミの各地の布教活動を知るきっかけに。ここは見ていて、グッときた。添い遂げられない代わりに、遠く離れた地で、愛する男を自分なりの方法で支援するなんて、ラクシュミ格好良すぎる。
ラクシュミが捕まった際に、イギリス軍がお前脱げ(※)って命令するんだけど、この映画のイギリス兵(というか軍で言うところの隊長クラス?)、納税できないなら、村の娘と寝るから差し出せとか、全体的に下品。見ていて、うわぁってなった。映画では、実際そういうシーンは回避されているけれど。
(RRRで出てくるイギリス兵は暴力的ではあったけれど、女性に対する性的な発言やそう言う横暴なところは描かれなかったから、ある意味、綺麗な?描かれ方だったのかも)

※3回目鑑賞補足
イギリス側がラクシュミに対していった科白「服を脱げ」じゃなくて、字幕は「服を剥げ」だった……。それを受けて、ラグヴァチャリが「役得……目の保養」とかニヤニヤしながら、サリーに手を掛けようとして、ラクシュミがビンタする流れだった。もっと下品だったよ……。


そして宣戦布告としてイギリス軍へ、隊長格の兵の首を差し出すところ辺りは、どこか日本の武将にも通じるものを感じる。
剣で首を刎ねるところ、しかもその首飛んでいくから、ここがR15+扱いなのか、と。

ナラシムハー・レッディと共に戦う仲間でも不穏な動きが。
いつ裏切ってもおかしくない人が、実が一番彼を信頼していたって展開も盛り上がるし、ずっと一緒にいた人が勘違いからの逆恨みで彼を裏切ってしまうのも、つらいけれどその後に誤解が解けて後悔するところが、何度も見たくなる。
その誤解から裏切ってしまうヴィーラ役が、ジャガパティ・バーブさんで。
前半は主人公と語らって笑顔だったり、共に戦うシーンで胸熱だっただけに、イギリス軍に言葉巧みに誘導され、ナラシムハー・レッディに毒を盛る役目となった部分は、つらい。
さらに彼をイギリスに売った後で、彼に粛清されたと思っていた息子が現れて誤解が解けるシーン、しんどい。
息子は、イギリス側の動向を探っていたのか、ナラシムハー・レッディに毒を盛る刺客がいるという情報を持って現れた。それを聞いたヴィーラが、息子に「その刺客が、私だ……」というシーン、その一言が重い。


そもそも彼が主人公を裏切る事を決意した理由が、ナラシムハー・レッディの裏切り者への対応違い。彼は、(腹違いの)自分の兄が裏切り行為をした時は伯母にその処分を委ね、自分は手を下さなかった。
しかしヴィーラの息子が裏切り行為をした際は、彼は息子を殺した。
ヴィーラは当初、息子の死は裏切った報いだと割り切っていたが、イギリスに指摘されて、主人公は身内を許したのに……と思い始め……。
ヴィーラの息子の裏切りが発覚した時、当初ナラシムハー・レッディがその処分を一度は父親である彼に託した。しかし剣を震える手で握りしめる彼を見兼ねて、粛清は自分が代わりに行うと申し出て、主人公は剣を取り上げた。その後、ヴィーラが背中を向けながら、(息子といえども)殺してしまえと叫んで去っていった。
ヴィーラが去ったあと、ナラシムハーレッディはその息子を殺さず見逃してやっていた。
ヴィーラは、父親として息子を庇う事よりも、解放闘争に参戦する一人として仲間を裏切った者は決して許さないという態度を、息子に背中で示したわけだけれど、そんなヴィーラが誤解とはいえ、主人公を裏切ったと言うことは、最大の皮肉であり、残酷。
しかもそれを自ら息子に告白せざるを得なかったという、この状況が残酷すぎる。
息子はそれを聞き、まさか父親がナラシムハー・レッディを裏切るなんてという思いと、自分の為に父が仲間を裏切ったという事に一瞬でも心は動いたと思う。「なんて事を」と剣を抜こうとしたものの、すぐに思い直して、まずはナラシムハー・レッディの命が優先と、父親を置いて情報を伝えようと走り去っていくところ、もうもう、あぁ……。
結局その情報を持ってきた息子くんも、イギリスの銃弾に倒れる。
ナラシムハー・レッディが、ヴィーラの息子を助ける際に、「君の父親は君を心から愛している。今、彼は生きる屍だ。そんな彼を見ていたくない」と言って助けるんだけれど、だったら死んだと思わせておく必要ないよな、と思ってしまった。粛清したと思い込んでいる間は、ヴィーラの心は死んだままだよ。それとも、少し落ち着いたら親子対面の場を作る気だったんだろうか。
ヴィーラが真実を知って崩れ折れ、ナラシムハー・レッディの目の前で死んで詫び、彼の靴に手を触れるところ、1回目も泣いたし、2回目はそれ以上に泣いた。
ナラシムハー・レッディは誤解された事に怒ってもいないし、ヴィーラに死んで欲しくなかったから、倒れた彼に気落ちしているんだけれど、悲しむ暇もなくイギリス小隊は彼を連れていく。
今回、いい役のジャガパティさんだっただけに、最後の最後でそういうシーンあるとうわぁぁ誤解解けてくれ、というか、ナラシムハー・レッディは大事なところは相手にちゃんと伝えておけ、などとツッコミ入れながら泣いた。
2回目鑑賞では、話の筋がわかっている分、主人公とヴィーラが外で一緒に同じ釜の飯食べるところで、このまま二人の笑顔で時間が止まればいいのにって願った。ご飯食べながら笑い合っているシーン、上にリンク貼ったラクシュミの曲の映像内でも使われている場面だから、是非見て欲しい。

一方ずっと主人公のこと気にいらないって言い続けて、裏切りそうに見せかけておいて、アヴク・ラージュが「我が王は裏切っていない」と言う後ろから、ナラシムハー・レッディが出てくるところ……。
あなた、散々裏切りそうなフラグ立てまくっておいて、ずるいよってなる。バーフバリにも出ていた方ですよね、スディープさんて。(参照元)
ナラシムハー・レッディ以外の、領主達や導師は島流しで拘束されたまま船に乗せられるんだけど、そこで最後まで彼と一緒にいたかったと言うアヴク・ラージュに、導師は「ナラシムハー・レッディは不死者だ。肉体は死んでも魂は生き続ける」と口にする。

その一方で絞首刑のシーンが描かれるんだけど、ただの絞首刑でなく、イギリス兵切り倒して、はねられた首がまさか絞首台に吊るされる羽目になるとは。しかも首はねられた直後も、首から下は反動で動いて、コクランを斬りつけている。
スター俳優を、映画とはいえ晒し首にするのはありなのか?と、初見はびっくりしてしまった。なんかこう、影の演出で見せるのかと思ったら、顔が見える正面から、首だけの映像映るとは思わなかった。
まさに首を落とされた武者の晒し首状態だった。こういう見せしめ方法は、世界共通なのか。

あ、あと弟でありながら領主達を先導する主人公に、長兄が複雑な思いを抱くのは判るが、英国に搾取されているのは事実なんだから、そこはグッと我慢しなよ……兄貴。

農民でありながら、主人公に友のように気にかけてもらっていたスッバイヤさんも良かった。イギリス側の勝手な煽りで畑を走らされ倒れた時は細い体で……ってなったのが、一緒に戦うとナラシムハー・レッディに宣言した時の逞しい上半身は頼もしかった。

そういえば序盤の牛追い祭を妨害するため、牛の餌に興奮剤混ぜたアヴクだけれど、自分ところの領民がそれで怪我をしたらどうするつもりだったのかな。
その牛達を止めるため奮闘するナラシムハー・レッディのシーン、馬に乗るシーン、やはり絵になる。流石に出てくる動物達は本物じゃないにしろ、崖っぷちのシーン、大スクリーンで見て映えるところ。
これは映画館で見て欲しい。
もちろん、後半の戦闘シーンもそうなんだけれど。


https://m.youtube.com/watch?v=KyhrrdpA2YA&embeds

主人公だけが絞首刑になり、あとは島流になったけれども、島流の方が生き地獄なのでは?この処分がただの国外追放ではなく、僻地での過重労働である可能性が高いと思う。

あくまでも映画ではエンタメ性も必要なので誇張表現も多々あるだろうし、あくまでもモデルなので史実と違う部分も大いにある……としても、こういう解放運動の積み重ねが身を結ぶまでが長い……。結局解放されたのも、感覚的にはついこの間、なわけで。

もう少し実際の歴史を学んでからこの映画を振り返りたい。

そういう思いを抜きにしても、この映画の中で描かれる各人の、個別の戦い、生き様は見ていて物凄いパワーを貰える。

ところで全然話それますが、アヌシュカ・シェッティさん、とてもとても女神顔ですね。神話の絵に出てくるお顔そっくりじゃないですか。
兵士を鼓舞する姿に、貫禄すら感じる。でもパンフの年齢見たら、まだ若い。

3サイラ―目の追記 2023.11.4

「サイラー!」と劇中で何度も叫ばれるこの単語、日本語字幕では殆ど訳されずにスルーされているんですが、導師とナラシムハーが語るシーンで、導師の「サイラー」の部分が「行きなさい」みたいな和訳だったので、「Go」という感じなのかなぁと。
と思ったら、監督さんの過去のインタビュー記事で、「Are you Ready?」みたいな意味ですという表記が。
映画の中で皆が叫ぶところは、雰囲気的に「共に戦おう」みたいな感じになってますが。


映画冒頭に、サンクス表示があるので、ずっとどこに出ているだろうって探していたんですが、もしかしてナレーションだけの参加なのかな。(兄弟っていいですね……しみじみ……。サムネだけでも嬉しい)

この記事の一番上にリンクしているティザー動画の最後の叫びは、この収録の音声かなって思ってます。

さて鑑賞3回目で少し気付いた点を追記します。
ナラシムハーは(祖父から見て)次女の一人息子で、長女の息子が二人。つまり腹違いの兄が二人。裏切るのは長兄のバシ・レッディで、その下の兄さん(英語版ウィキだと役名は「Kumara Mallareddy」と思われる)は穏便派というかちょっと存在が薄い。
導師は、インドのあちこちを巡り歩いて、たまたまナラシムハーの領地にきたけれど、ここで少年時代の彼を指導したり、その後も彼の母と何度か会話するシーンがあることから、そのままこの地に留まったということかな。

細分化して弱体していた61の領地の領主を(結束するため)呼び集めるため、ナラシムハーが冒頭、(英国が禁止していた)儀式を復活させる。
そこでイスラム教の領主のパパカーンが布をおさめるためやってくるところで、「あなたの納布を見るのは久しぶり」みたいな科白があったから、過去の開催で役割分担はずっと毎回決まっていたのかなぁと。
その後の牛追い祭りのために牛が待機しているところで、アヴク・ラージュが刀剣でやじろべーみたいにバランス取りながら、ナラシムハーばかり良い恰好していて面白くないなぁって愚痴るところ。牛の餌に興奮剤をまぜるように準備させていたのはアヴクだけど、「もっと入れろ」って煽ったのは、長兄バシ・レッディ?
牛の暴走を止めた後、餌に興奮剤入れたおじさんボコボコにされて縛られているけれど、この人は言われた通り従っただけだからね。アヴクの指示ってのは皆の前でもうバレていて、「無事だったんだから水に流そう」って言ったのはバシ・レッディ?いやあんたが更に煽ったよね?この時点でもう胡散臭さと取り繕いの連続。
謝罪しろって周りからいわれて、死んでも謝罪しないって首に刀剣を当てるアヴク。どんだけナラシムハーに拘ってんの。
とはいえ、アヴクも領地では民から指示される領主様なわけで。戸惑っている領民は、彼の領地の民なんだろうな。
ナラシムハーが「彼の(普段、領民に対する)善行と領民に免じて、水に流そう」っていってその場を解散させる。それに対して「私の善行を見出すお前が嫌いだ」って、アヴクさん、こじらせ過ぎやしませんか?
「いつかお前に謝罪させてやる」っていう相手に対して、ナラシムハーが(必要な事態になったら)私の命はささげよう(※だいぶ意訳)って、懐広すぎでしょう。

中盤、領主たちの賛同が得られず、一人で領民たちと共に英国と戦うナラシムハー。英国から援軍要請を受けていたアヴク。
結局英国の味方はせず、「勝つところを見に来た」とかいって現れるけれど、これナラシムハー達が城を守れそうになかったら助けて「貸しだ」とか言う算段だったのかな。
冒頭の「お前が気にいらない(むかつく)」から、この時点で「私のやりたかったことを先に行うお前が気にいらない(認めてはいるが)」になっている。ツンデレのツンの度合いが薄まっている。
それはそうと、ナラシムハー、身重の妻がいるんだからあらかじめ避難させてから、自分の城で戦いなさいよって少し思った。母と妻の建屋のところまで砲弾とんできているんだよ。運悪ければ、皆爆発で死んでいる。とはいえ、映画ずっと見ているとそういうツッコミすらどうでもよくなってくるんだけど。

コクラン役の俳優さん、顔のアップというか、目のアップのシーンになると、本当に宝石のような青い瞳。巨大スクリーンで見ると、本当に際立つ。その上、お目目がなんか可愛い人なんですよ。
ジャクソンのやや細目とは対比的で。

バシ・レッディがレジスタンスの中で仕切る弟のナラシムハーの存在が面白くなくて、英国と繋がるところ。
野営場所を英国に襲われたところで、ナラシムハーとバシ・レッディを交互にみるアヴク、この時点でもうバシ・レッディを怪しい、英国側に通じているなって疑っている様子。
それを踏まえて、英国側に「ここは私の領地、おまえらでていけ(意訳)」って叫んで追い返すところで、「ふーん」と面白くなさそうなアヴクを、バシ・レッディは見ている。
そして嫌な予感がするといって訪ねてきたナラシムハーの母と妻(と赤ちゃん)のあたりで、「あいつを追うにするため(レジスタンスに)参戦したんじゃない」みたいなことを、あえてバシ・レッディの横で呟くアヴク。
この時点で、バシ・レッディが裏切り者の可能性が高いことを、裏ではナラシムハーと協議していたのかな。
そこからバシ・レッディが「手を組もう」といって、英国のコクランに確約させた条件を見せるんだけど、確約内容がナラシムハーとその家族を殺して英国に協力すれば、領地の南北を自分とアヴクで二分できる……みたいな内容なんだけど、いやいや、英国がその約束守ると思うか?バシ・レッディ甘いよ。利用された後で殺されるぞ?
「二人だけでできるのか?」というアヴクに問いに対して、バシ・レッディが仲間はいるっていって後ろの並ぶ影の数名。この時点でもし、ヴィーラの息子が経っているとしたら(それっぽい影が見えるんだけど)、アヴクは彼の裏切りをこの時点で知っていたことになる。
ナラシムハーの家族を狙い、ナラシムハー自身を打ち取りにやってくるところで、そこに座って寝ているはずのナラシムハーの代わりに、座っていたのはラージャ・パンディ。この椅子をくるりと回して、座り直すラージャ・パンディのシーンがいい。
「未来の王を裏切るのか」というバシ・レッディに対し、「我が王を裏切ってはいない」とかいうアヴク。そして登場するナラシムハー。
いやここ、何度みても胸熱なんだけど。
いやいやいや、アヴクさん、あなた散々「お前が気にいらない」発言しておいて、ここにきて「我が王」とか言っちゃうの?
騒ぎをききつけて起きてきたっぽいヴィーラさん。
「見事だ、裏切り者は許されない」って罠をかけてあぶりだしたナラシムハーを称賛するけれど、それってつまり、この罠についての情報共有はヴィーラにはされていなかったということ。
それは、アヴクが、ヴィーラの息子の裏切りをこの時点で既に知っていて、でもナラシムハーには伝えていなかった説。
ナラシムハーが、家族を狙う刺客を倒そうとするところで、ヴィーラの息子の顔を見て驚いているから、この時に初めてしったことになる。
アヴクも、ヴィーラの息子の裏切りをまだ把握していなかった可能性もあるけれど……。

終盤、ナラシムハーが毎年恒例の山の火を灯すために、一時的に野営所から離れる前に、アヴクが「それ今必要か?」って待ったをかけた後、(3回目の鑑賞で気付いたが)アヴクのその後の科白が「嫌な予感がする。火よりもお前が大事だ」とか言っているのを字幕で確認してしまって、「いつのまにそんな親友みたいなこと言うようになったんだ、アヴクー」って気持ちになった。

英国との決戦時、地面がぱかって割れてイスラムの黒衣装?軍団が出てくるあたり、(いつからそこでスタンバっていたんですか?という気持ちも一瞬よぎるがそれ以上に)馬の両脇から発射されるそれ、銃弾のように火を噴いて高速発射される謎の矢、どんな仕組み……。
アヴクが馬から降りて戦う時に、武器を投げてよこすパパカーン。なんかもうお互い投げるのも受け取るのも慣れている感が凄い。

そしてラスト、島流し刑にされた導師・領主たち・その賛同者100名以上をのせた船のところ。アヴクが「共に最後まで戦いたかった」とかいっちゃうわけで。
なんだ、このツンデレドスティ。
この物語、アヴクの、ナラシムハーに対する心の変遷みたいになっている。
その割に、パンフレットでキャラ紹介の写真もないアヴク……。
いやいや、これ準主役でしょう。
やはりサイラー、単独のパンフでたっぷりページ使って、各キャラを紹介して欲しかった。

タマンナーちゃん(皆がそういうからつい「さん」より「ちゃん」で呼んでしまう)、今まで見てきた作品、気の強い女性が多くて、顔立ちも凛としているからそういう役多そうだなって感じだったけれど。そして今回も確かに、ラクシュミは初めてナラシムハーから踊りに対して「見事だ」と声を掛けられた時も、「わかっている」って自分に自信をもっている感じだったし、その後に「人のために踊る」ことを諭された時も、自分の信念を曲げたくなさそうな顔でじっと相手を見つめ返していたから、凛々しいヒロインだなと初見でも察したけれど。
でも飛び降り自殺をナラシムハーに止められた後、「死んだ後に神の前でその顔を見られるか。一秒でも悔いなく生きたと言えるか」と諭された時の顔……、こんな弱そうな顔もするんだなぁって。

あと3回目だからじっくり眺められた、ナラシムハーの傍にいつも従っているオッバンナさん。
彼がラクシュミの踊りに見惚れているところをじっと見て察しているし、彼が領主たちに発言する後ろでいつもその言動を見守っている。ナラシムハーの言葉に、満足そうに頷いていたり、彼の悲しみを感じ取ったり。
ウィキだと副官みたいな書き方されているけれど、もしかしたら、乳母が同じで兄弟みたいに育ったみたいな裏設定ないかな?腹心というか。ただの副官という関係性だけでなく、ナラシムハーの信頼を得ているからこそ、彼の妻が離れなきゃいけない時に案内役を任されたんだろうし。
なんかそういう身分を超えた裏話的なものあったら見たい。
そういえば、序盤のお祭りのところで、山車みたいなのを領主たちが力を合わせて引くシーン、彼も領主たちの脇で一緒にその縄を掴んで引いているだよね。それだけナラシムハーにとっての特別な存在だと思うし、異母兄達よりもよほど兄弟ぽく昔から一緒に居たとかだったら良いな。
そんな彼も、イギリスとの大群衝突戦で命を落として、ナラシムハーの絞首刑のところではもう居ない(よね?)。
一斉攻撃でナラシムハーの周りの面々がやられ始めるところで、オッバンナの刀剣が折れて、ラージャパンディが助けに入り、
今度はラージャパンディがやられるところで、オッバンナがかけつけてやられてしまうところ、倒れたオッバンナが「ラージャパンディ……」って呟いて死んでしまうんだけど、え、二人そんなに親しかったっけ?
オッバンナ、あなた、ナラシムハーの心配は?って3回目の鑑賞でツッコミ入れてしまった。

そう、絞首刑のシーン、見守る群衆の中に、ナラシムハーと共に戦った仲間が居ないっていうのがつらいな。生き残った領主達は島流しで船の上だし、それ以外の参戦者で近しい人達は殆ど生きていないだろうから。
あの群衆の中に、もしかしたら参戦したけれど、イギリス側が途中で撤退したことで命拾いした人はいるかもしれない領民はいるかもしれないけれど。

絞首刑の台へ向かう途中に、ナラシムハーを悲しそうな目で見る少女、もしや母親を銃弾で失い、兄だか弟だかを燃やされて唯一生き残ったあの一家の少女だろうか。(円盤でたら確認したい)

3回見ても全然飽きないし、もっと見たいと思える。
DVD出て欲しい。

まだまだ知らない俳優さん多くて、そんな状態で評するのはあれなんですが、俳優さんまとめ画像のサムネだけ見ても、包容力が滲み出る俳優さんて意外と少ない印象なんですよね。スター性・カリスマ性みたいなものは皆さんあるんですが、衣装付けたカット一つ見て、そこに父性なり包容力を感じたのは、今回のチル様が初めてでした。
大河系作品でこそ、持ち前の魅力が発揮できる俳優さんのような気がするので、もっとこういう歴史ものを沢山これからも演じて欲しい。
素人ながら思うのは、日本の時代劇俳優(名優)が現代のドラマに出ると、折角の持ち味をいかせず地味に終わってしまうのとどこか重なって見えます。

この初期ティザー?ぽい動画、映画の本編では見られなかったシーンが映っている~!(赤いのまとったナラシムハーが城の上で旗かかげているところを舐めまわすようにカメラが映しているカット)

余談

今までYoutubeでメガスターのトレーラーとかちらほら見てきたし、マガディーラでの顔出しも見てきたのに、ここまでどっぷり影響を受ける感じはないなぁと思ったのは、主演作を映画館で見ていないというのと、持ち味を生かした場面に出会えていなかったというのも大きいですが、おそらく顎髭が最大のポイントだったかと気付いてしまいました。
そう、顎髭あるのとないのとで、見ている自分のテンション違ってきます。ビジュアルがらっと変わります。顎髭大事です。
ちょっと生やしたくらいじゃなくて、たっぷりの顎髭。
あ・ご・ひ・げ。

4回目の追記

2023年中は3サイラーが参加できる限度でしたが、チネチッタさんで新年1月3日にLIVEサウンドで上映してくれるということで、2024年最初の映画はサイラーを浴びてきました。
とにかく音が凄い。今までの映画館も音響に不満はなかったし満足だったけれど、「LIVEサウンド」というだけあって、チネチッタさんの音響凄かったです。なんか生演奏で映画を上映してもらっている感じ。IMAXだったら映像美が増し増しになるんだろうな。
前回から少し間が開いたことによって、少しは冷静に鑑賞できるかなと思っていましたが、そんなことはなく、既婚者だと知った辺りからもう涙が……。ラクシュミと結ばれないけれども、でも初めて対面した(覚えていなかったんだから実質初対面)シッダンマが良い人で本当にそれが救い。彼女は彼女で24年間、ずっと会えない夫を慕って生きてきたわけだし、いくら心がラクシュミに向いていたとはいえ、そりゃナラシムハーも「この女性を愛していこう」と覚悟を決めるわけだよ。下世話な脚本だったら、奥さんを嫌なキャラにしちゃうところだから。
初見はアヴク・ラージュとヴィーラ・レッディにもっていかれるんだけれど、今回はじっくりオーバンナさんを見てきましたよ。
側近で常にナラシムハーの一歩後ろをついていく感じのオーバンナ。子供の頃から仕えていたとしたらナラシムハーより年上だし、いわゆる乳母の息子的な意味で同年代の従者として仕えていた線も考えられる。
どちらにしろ、ナラシムハーの恋も見守ったし、領主たちが賛同しなかった時にスッバイヤがついていく!と叫んでいるのを聞いて嬉しそうな顔していたし、彼の世界ではナラシムハーが殆ど全てだったんだろうな。年金を受け取りにいって、英国側である税務官から馬鹿にされて剃髪された時も、あの怒りに震えているのは自分のことじゃなくて、自分が仕えるナラシムハーを否定されたことによる怒りなんだと思う。
そんなオーバンナが、終盤でラージャパンディがやられた時に駆け寄るところ、そして息絶える前にラージャパンディを見ているところ、彼にとってのラージャパンディはいつの間にか弟のような存在になっていたのだろうか、と。あまりにその辺りがあっさりしているから、急な年の差ドスティに、初見ではびっくりしたけれど。
主人であるナラシムハーよりもラージャパンディの危機に駆け付けたあたり、そこに至るまでのエピソードが見たかった。
最も、ナラシムハー強い(少なくともオーバンナにとっては絶対無敵な存在であったろうし、そう信じていたと思う)から、大丈夫だろうという安心感や信頼感もあってこその、ラージャパンディへの加勢なんだろうけれど。
英国との戦いで明確に命を落としたと思われる描写があるのは、この二人なんだよね。船にのっていなかったみたいだから、やはりあの戦場で命を落としたと思う。
オーバンナには、ナラシムハーの絞首刑の一部始終も見守っていて欲しかった気持ちもある。

あと4回目で気付いたところ。
ナラシムハーもそれほど(中の人的に)高身長ではないけれど、バシ・レッディが裏切る場面での、椅子で寝ている予想図だと、あの背もたれ大きい椅子に対しても遜色ない存在感だった。
でも待ち伏せして身代わりに座っていたラージャパンディ、あの椅子に対して小っちゃかったな……って。
その辺りも含めて、あのレジスタンスの中での若造感があって良かった。
アヴク・ラージュに対して「アンナ!」って声掛けられるのも、君くらいだよラージャパンディくん……。


そういえば、ナラシムハーの青年時代を演じたルドラ・ソニさん。2004年生まれで、今年19歳……てことは、サイラーの時は14~15歳くらいだと思うんだけれど、20歳こえていそうな(若いけれど)堂々とした印象だった。
英語版ウィキみたら、「バジラーオとマスターニー」でもバジラーオの若い頃やっているみたいで、こちらだとおそらく10歳くらいの時?
まだDVD見ていないので、そういうところも注目して見てみようかな。