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意外と知らない古家と古民家の違い

中古住宅の需要が高まっていますが、なんでもかんでも古民家って言ってる人が多いので解説します❣



1.古家と古民家のちがい

①古民家とは

古民家とは、日本の伝統的な農村や田舎の住宅を指します。

古民家は日本の伝統的な建築様式や材料を使用しており、通常、農家や漁師の家として使用されていました。この種の建物は日本の伝統に根ざし、特定の文化的な要素とのつながりが強いため、価値が高いことがあります。

古民家は通常、数世代にわたって受け継がれ、日本の伝統的な建築様式や特徴を反映しています。
これらの特徴には、和風のデザイン、竹や木材の使用、土壁、縁側などが含まれます。

古民家は歴史と文化の保存という観点からも、出来る限り修繕や保存に力を入れて、地域社会や観光業に貢献できるよう、あちこちの自治体でも取り組まれています。

最近では珍しくありませんが、この古民家をリノベーションした雰囲気のある店舗や飲食店が、インスタなどでもよく見受けられます。
保存の観点からというわけではなく、この古さや雰囲気が見直されているという時代の流れのような気がしています。


すこし踏み込んだ話をすると・・・

大きな柱や梁がむき出しになっていたり、土壁という特殊な材料を使っていたり、軒の出が異様に長かったり、現代の建築様式とは違うのが特徴です。

現代のデザイン重視の建築と違い、当時の寒暖差をしのぐために、様々な工夫を凝らしています。

「夏涼しく、冬温かい、」現代では文明が発達して材料や電化製品で叶えているこの問題に、かつては家の作りや自然素材の材料で同じことをかなえていたんです。
地域の特性に合わせて様式を変えているかつての建築様式はどこをとっても興味深いんです。
個人的にはこの考え方こそを、保存して、伝えていきたいものです。
機会があったら掘り下げてご紹介しますね😚


②古家とは

対して、古家とは、読んで字のごとく、古い建物や住居を指す言葉です。

この用語は、一般的に建物の築年数がある程度経過し、老朽化が進行している場合に使用されます。

古家の特定の建築様式や用途に関する指定は存在していなくて、建物が30年から50年以上経過した場合、あるいはそれ以上の年月が経った場合、一般的に古家と呼ばれます。

古家は建物の年数に焦点を当てるため、建物のデザインや文化的な要素については特に制限がありません。
一般的な古い住宅や店舗は普通はこちらの「古家」と呼ばれることが多いです。

通常、市場に出回っているのは、この古家のほう。
古民家とは似て非なるものなんです。

2.古家と古民家の価値の違い

古家と古民家の価値にはいくつかの重要な違いがあります。

①歴史と文化的な価値

古民家は日本の歴史や伝統的な文化に関連する要素を持ち、その価値は非常に高いことがあります。

古家は一般的に歴史や文化的な要素に関連付けられることは少ないため、その点での差異があります。

②建築様式と伝統的な特徴

古民家は日本の伝統的な建築様式や特徴を持っており、その魅力と価値はこれらの要素に基づいています。

古家は特定の建築様式に関連付けられていないため、そのような特徴が強調されないことがあります。

③耐久性と修復の必要性

古民家は通常、伝統的な建材と技術が使用されており、適切に保守されていれば長寿命を持つことがあります。修復が必要な場合、費用は価値に影響を与えます。

古家は年月が経った建物であり、老朽化が進行しているため、修復や改装が必要な場合が多いこともあります。

④地理的な要因と需要

古民家は観光スポットや保存地域にある場合、需要が高まり、その価値が上昇する可能性があります。
古家は地理的な要因による価値の変動が古民家ほどないと思われます。


4.まとめ

古家と古民家は、日本の建築遺産における2つの異なる要素であり、それぞれ独自の価値を持っています。


古民家は日本の伝統に根ざし、歴史と文化的な価値が高く、伝統的な建築様式と特徴を持っています。
なので、古民家はその建物そのものに価値が生まれます。

対して、古家は一般的に建物の年月に焦点を当てるため、その価値は建物そのものに帰属しない場合が多くなります。
つまり、古家は、周辺の環境や、建物の状況、築年数、規模、道路付けなどで価値が変動するのです。

一般的に住宅を購入してリノベーションを考える場合は、古家のほうを購入する場合が多いんです。そちらの方が現代の建築様式に近いのでリフォームやリノベーションがしやすいです。

対して、古民家はある程度、古民家の独特の創りや素材に詳しくないと、設計や施工が難しい場合もあるんです。一般的な古家よりも少しだけハードルが高くなりますね。

古家と古民家の違いをよく理解してみると、物件探しも楽しくなるかもしれません。
また機会があったら、古民家の建築様式について掘り下げたいと思いますので、フォローしてお待ちくださいね(^_-)-☆

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