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太陽の力で持続可能な未来を築く@太陽建築

パッシブソーラー/太陽建築は、太陽の力を最大限に活用してエネルギー効率の高い建物を設計する方法です。
この記事では、パッシブソーラー建築の原則とその利点について説明します。
また、なぜこの建築方式が未だに広まりにくいのか、その理由も考察します。


1.パッシブソーラー建築の原則

パッシブソーラー建築(Passive Solar Architecture)とは、建築設計の原則を活用して、太陽エネルギーを効果的に利用する方法です。
これは、建物の暖房や冷房などのエネルギー消費を最小限に抑え、快適な室内環境を維持するために使用されます。
以下に、パッシブソーラー建築の主要な要点をいくつか説明します。

  1. 太陽光の利用: パッシブソーラー建築は、太陽光を最大限に取り入れ、冷暖房に利用します。建物の配置、窓の位置、遮蔽などが計画的に行われます。

  2. 熱貯蔵: 建物内に熱を貯蔵し、必要なときに放出することで、エネルギーの効率的な使用を実現します。熱貯蔵材料は、この目的に適したものが使用されます。

  3. 断熱: 断熱材を用いて建物の外部からの熱や冷気の侵入を最小限に抑え、室内の温度を安定させます。

  4. 自然通風: 適切な通風設備を備え、室内の空気品質を改善し、夏季には冷却効果を高めます。

以上のように、パッシブソーラー建築は、エネルギー効率の高い建物を設計し、環境にやさしい方法で快適な居住環境を提供するための重要な手法の一つです。
太陽エネルギーを活用することで、エネルギーコストを削減し、環境への負荷を軽減することができます。
建築家や設計者は、地域の気候条件に合わせてパッシブソーラー設計を最適化することが重要です。

2.パッシブソーラー建築の利点

確かに、パッシブソーラー建築と古典的な日本建築にはいくつかの共通点があり、その理にかなった建築方式を説明できます。
以下に、その共通点と理にかなった側面を示します:

1天候に対する適応性
日本の伝統的な建築は、季節や気象条件に対応するように設計されています。例えば、夏には風通しを良くし、冷却効果を高めるために風が建物内に通るようにデザインされ、冬には遮蔽や断熱を通じて暖かさを保つ工夫がされています。これは、季節ごとの気温変化に対応し、快適な室内環境を維持するためのパッシブソーラー原則に通じています。

2日射の利用
古典的な日本建築は、日射を最大限に利用し、冷たい季節に太陽光を取り入れて暖かさを提供し、同時に遮蔽して暑い季節に快適さを保つことを考慮しています。これは、太陽エネルギーの活用に関連するパッシブソーラー原則に合致しています。

3環境への配慮
日本の伝統的な建築は、環境への配慮があり、地元の素材を使用し、資源の浪費を最小限に抑えます。これは、持続可能性とエネルギー効率を重視するパッシブソーラー建築の目標と一致しています。

4自然と調和
日本の建築は自然環境と調和し、自然との一体感を追求します。これには、庭園や自然光の取り入れ、風景の一部としての建物の配置などが含まれます。パッシブソーラー建築も、自然と調和するデザイン原則を強調します。

古典的な日本建築は、持続可能性、快適性、エネルギー効率に焦点を当てた建築の理念を反映しており、パッシブソーラー建築と共通の価値観を持っています。
このため、日本の伝統的な建築が現代のエネルギー効率の高い建物設計において重要な参考となり、その理にかなった建築方式が評価されています。

3.なぜ普及が難しいのか

パッシブソーラー建築がなかなか定着しない理由は、利権や他の要因によるものが存在するかもしれませんが、一般的には以下のような要因が影響している可能性があります

■利益追求と既存のエネルギー産業

既存のエネルギー産業(石油、天然ガス、電力など)は大規模なビジネスであり、エネルギーの効率的な使用が進むと需要が減少する可能性があるため、パッシブソーラー建築への移行に対して抵抗することがあります。
これにより、エネルギー関連の利権が影響を与えることがあります。

■技術と知識の不足

パッシブソーラー建築の設計や建設には特別な知識とスキルが必要であり、建築業界や設計者の一部ではこれに取り組む能力が不足していることがあります。
また、一般の消費者もパッシブソーラー建築に関する正確な知識が不足していることがあり、これが普及を妨げる一因となっています。
建築規制と規制の適用: 建築規制や建設規制は、エネルギー効率の高い建物の採用に制約を加えることがあります。
これらの規制がパッシブソーラー建築を妨げ、既存の建築慣行や規制にとらわれることがあります。

■初期コストと投資の不確実性

パッシブソーラー建築は、設計と建設の初期コストが高い場合がありますが、その後のエネルギーコスト削減や環境への利点が長期的に見れば収益となることが多いです。
しかし、多くの場合、建築プロジェクトの利害関係者は初期投資に焦点を当てがちであり、長期的な利益を十分に評価しないことがあります。

4.まとめ

パッシブソーラー建築は、エネルギー効率の高い持続可能な建物の設計手法として注目されていますが、その普及にはさまざまな障害が存在します。
しかし、環境への配慮が高まり、エネルギー効率の重要性が認識されるにつれて、この建築方式の普及が進むことが期待されます。

そして、この度、この太陽建築を研究されている「太陽建築研究会」では、2023.11.04に、シンポジウムを企画されているようです。

公式HPはこちらです。

こんな機会はそうそうないので、興味がある方はぜひご参加ください!

私はこのイベントには直接関係ないんですが、太陽建築のファンとして、一人でもたくさんの来場者があることを祈っています。

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