彼の声は、たしか

小さいころ、繰り返し見た映画がある。
「風の谷のナウシカ」と「ネバーエンディングストーリー」だった。
ナウシカはいまだに年に二回は見て、たいてい泣いてしまう。
もう一本のほうは、ロードショーでもやらなくなって、ビデオもなくなって、好きだったことは忘れていないけれど、という感じだった。
TSUTAYAのプレミアム会員になって、今までは見逃していたり、まあいいかと思っていた映画も手に取るようになった。
そこでふと「ネバーエンディングストーリーもDVDになってるんでは」と探してみたら、あった。
あの頃一番好きだった２をまず見た。
まずびっくりしたのは、面白かったこと。映像が鮮明ではないけれど、小さな自分がきらきらして見ていた世界が、あの頃のまま画面のなかにあった。
本のなかに入って冒険だなんて。
夢のようなお話だ。
バスチアン、アトレィユ、幼心の君、ファルコン。
最後は覚えていたけれど、泣いてしまった。
ただ、ちょっとあれ？と思ったことが。
私が覚えていたアトレィユは物凄く美少年だったような。
あらためて見た２ではなかなか野性味のある少年だった。声は高山みなみさんの声で覚えていたままだったのに。

その謎が解けたのは、半年くらい経って、夫がネバーエンディングストーリーが見てみたい、２は見たことないけど、まずは１から見よう！と言い出したため、おおじゃあ１も２０年ぶりくらいに見よう！と自家製スクリーンの大画面でポップコーンならぬチョコパイをかじりながら、見た。
あ、、、
この顔のアトレィユだ！私の覚えてる美少年だ！
あとで調べたところ、１と２では役者さんが違うのだとか。
２が日本で公開された時、それにがっかりした人がいたとかどうとか、、、
そして自分は不思議な映画の覚え方をしていたことが分かった。
１のアトレイユの顔で、声は高山さんで(声優さんも１と２では違う)頭の中は再生されていたんだなと。それに違和感を抱かずにあんなに何十回もよく見られたものだ。
１は後半ほぼ覚えていなかった。
こんな唐突に終わるんだなーと、途中で寝てしまった夫の隣で。
本のほうは読んだことがないけれど、子供に読み聞かせながら読んでみるのも楽しいかもしれない。
そして寝てしまっていた夫は二度目のチャレンジで１，２続けて見終わり、実は３まであるんだよ、と教えると存在自体はじめて知ったと驚いていた。
ファルコンの声は覚えていた声とまったく違っていた。
多分テレビ版とDVDは声優さん違ったのかな。
真ん丸の目はとても可愛かった。
私のはじめてのドラゴンはファルコンで、その次がドラゴンボールのシェンロンだったので落差が激しく、かなりびっくりだった。
もしかしたら３でファルコンの声が、「これだ！」となるかも。
昔見た映画を今見返すのも、なかなか楽しい。