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「袖口」の解説のような

これは、
明石のシェア本棚で行われている『作詞の会』のお題、
「すれ違い」で作った詩です。

最初は「なんでこのひとは自分を気にするのだろう」
というすれ違いを経て、
理路整然と関係を整えてほしいわけではなく、
ほしいものがあるんだ!
という心のままいて欲しい、
それがそんな日々が絶えてしまった私には価値があるから。
だけどそうやってこちらに向かい始めたその気持ちをどう舵切りするのかは、
さあ、あなた次第なのよ、
みたいな、
詩、です。

妄想って、無敵ですね!
なんて思うこの頃。
詩の中ではどんな人にも成れるのです。


すれ違う時
袖をつまむと
あなたは他人の顔をする

それでもくり返す私の指に
いつしかあなたは
迷子の最中の眼をする

さかしらにばらまいてほしいのじゃないの
ただ 少年のように愛嬌を孕んでいてよ
わたしのただれた腹を鳴らしてほしいの

すれ違うとき
私の指先を期待する
あなたはその時やっと適切な他人になれるのよ

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