これは、
けっこう明確に書きたかったことがあるのですが、
それを書いてしまってもいいものか。
ここで“捨てた道”というのは、
死ぬことです。
死を選ぼうとするたびに、
もういない「あなた」の手を思い出します。
その手に、約束を思い出し、
「あなた」とした約束を果たしたい気持ちを奮い立たせてきました。
「あなた」の手は、もうあたたかくはなく、
手を繋いだ時はたしかに遠くへ去ってしまったけれど、
その連続である今、そしてこれからいつか来る果てへ、
自分が続くように。
そんなことをかたちにした詩でした。