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「星の夜」の解説のような


私の住んでいる地域は都会ではまったくないけれど、
残念なくらい星がみえません。

徳島の田舎の夜空に比べたらいけないのだろうけれど、
本当に見えなくて、
かなしくなることがあるくらい。

ですが、
特別にうつくしい夜もやっぱりあります。

それを目に出来たとき、
このうつくしい夜を見上げている人と目を合わせているような気持ちになります。
それは人じゃなくても。

本当にうつくしい夜だから、
どうか見上げたひとと、
またいつか同じくらいうつくしい夜を見上げられたらいい、
とも思います。
もちろん誰とも知れない、約束もない、
果たされたかどうかも知るすべはない願いですが、
いつもふっと思いついて考えたりします。

それでも私たちは見つめ合う
うつくしい夜だ
それを築く歌が響く
星々の歌だ
闇のあいまを踊りながら降りてくる
澄んだ音をひろくひろく広げながら
包みこまれる一夜

この夜を聞いている誰かがいますように
どうかその誰かが
この夜をそのまま飲み込んで
うつくしい夢となりますように
どうかこの夜を
明け渡す朝には目を覚ましますように
眩しいその世界とともに
起きて伸びあがり
次のこの夜へと
また
会えますように

この夜をうつしあって
また
会えますように

いつかの誰かへ

「星の夜」

うつくしいを誰にも認めて欲しいというのではなく、
うつくしいを一緒に感じた誰かが、
その気持ちをもったまま次へも結び付きますようにと。

何が起こり、
どこで足が止まるのかは誰にも分からないから、
こんな詩を書きたくなるのかもしれません。

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