泣きたくなる
子供がいると、生活の半分を背負っていると、泣きたくて泣きたくてしょうがないとき、それでも自分を後回しにせざえない時がよくある。
わたしの涙は、体のなかのコップの擦り切れぎりぎりまでいつも入っていて、ほんの小さな刺激でそれは揺れてあふれてくる。
休憩中に店長が樹木希林さんの訃報を口にして、泣いた。
そのあともラジオで聞いて泣いた。
二回も泣くと後輩ちゃんたちが心配して「樹木希林さん」というワードがでたらわたしを探してくれたりした。
あのときは、ありがとう。
仲良くなったお客さんが亡くなったことを娘さんに聞いた時も、店の中なのに、仕事中なのに、泣いてしまって娘さんもびっくりしていた。
映画が始まる前のコマーシャルでも泣いた。
本編のほとんどを泣いていた映画もある。
100回以上見ているけど、ナウシカは毎回泣く。
泣き活なんてのがあったけれど、私は逆に泣かない方法を教えてほしいものだと思っていた。
わたしは一年の始まりから6月までが体調が悪い。
身体が重たく、動きが鈍く、頭は自分勝手になり、感情の振れ幅がいつもより広がる。
熱っぽく、頭痛が続き、頬が痙攣し始め、目の前が緑になったりする。
心臓のあたりがぎゅっと痛み、息をするのが苦しいこともある。
心拍が急にあがり、なかなかもとに戻ってくれないこともちょくちょく起こる。
どれかが治まればどれかがはじまり、堂々巡りだ。
原因は分かって、でも解決策が見つけられないままたぶん15年くらい経つ。
仕事できるのかなと不安だったが、体がわりに頑丈だった。
我慢はどこで止めたらいいのか分からず、本気で危ないときは高熱をだして体が止めてくれたりした。
今は少し休むことができるようになって、それはなくなった。
体調がいい日はそれこそ涙が出る。
一年の前半と書いたけれど、じゃあ後半は大丈夫なのかと言えば、体調的にはあまり変わらない。
でも気持ちが少し楽なことは大きい。
今、夫が仕事を変えたことで、それが安定するまで店長に無理をいって時間を増やしてもらっている。
一日一時間から一時間半くらい増やした日を半分、八時間のままの日を半分。それくらいのことが、このしんどい前半に重なるとなかなかしんどい。
10月からだから、四か月目なこともある、たぶん。
毎朝泣きたいような気持で仕事に向かう。
行くまでに泣かないで行けてるから、大丈夫だと言い聞かせて仕事を頑張る。
でも、仕事のちょっとしたことで涙が溢れそうになる。
腕を噛んだり、首を圧迫してみたり、気を紛らわして頑張る。
増やしてもらっておいてしんどいなんて言えないし、新しいことをやって不安あるだろう夫にも負担や不満を言いたくない。
そんな我儘で、今は大好きな本が読めない。
読みたいのに、読む気持ちにならない。
漫画もかなり消耗するからあまり読まない。
それがまたしんどい。
絵本を子供に読みながら、自分が一番言葉に触れられて喜んでる。
こんなこと書くのはみっともないというか、
読んでもらって申し訳ないとか、
すごく思ったけれど、
書いてしまった。
ごめんなさい。
気持ちがいっしょに滅入ってしまったら本当にごめんなさい。
そんな気持ちになってしまった人がいたら、
あなたの気持ちが元気になりますように。
おちもなくて、終わります。
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