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なぜ離婚をしようと思ったのか(2)

その2です。
やはり1回じゃやはり書き切れませんよね。
このまま数回シリーズになりそうなので、わたしの気が済むまで書いていきまーす(苦笑)。今しばらくお付き合いください。
1は↓から

甘い夢を見てしまったのか。
子供が産まれたら、もっと子供に向き合って家のお手伝いしてくれるのかなーって思っていた。

彼は6人兄弟いる中で、上から3番目。
一番上のお兄ちゃんと2番目のお兄ちゃん、彼、そして下3人とみーんなお父さんが違う(大きな声では言いませんが、ま、このコミュニティーではよくある話です)。
そして、彼だけが自分のお父さんのことを知らない(もう一度言いますが、お父さんがいない子どもはたくさんこのコミュニティーではいます)。

自分だけ父親を知らない

ということが彼の中にある大きな傷の内の一つ。
だからなのか、子供が男の子と分かったときはとても喜んでくれたし、下の弟たちのオムツ換えもしたことあるし、とにかく自分が父親になれること楽しみにしていたから、じゃあ大丈夫かな、と思っていたのに。

いたのに。

まさか子供が産まれてすぐに実家に行って帰ってこないとは思ってもみなかったわ。

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アメリカの病院は医療費が高いということもあるのか、それともアメリカ人は私たち日本人と違って身体がもともと頑丈なのか、出産した翌日には追い出されます。マジで。

あたしの場合は、息子が産まれたのが金曜日だったから、土日と、なんと! 2泊もできてラッキーだったけれど、日本の最低1週間とはほど遠く。

それに出産の時に麻酔を2回も打ってもらったせいもあってか、出産時には下半身が本当にマヒしてしまい、何も感じなかったんですよね。

なので看護師さんの「いきんで!」「下半身に力入れて!」と言われてもやり方がわかんなくて、とにかく大変で。
でもってうちの子もなかなか出てきてくれなくてね〜。このままだと帝王切開になりそうだ、というところまでいきまして。

最終的には帝王切開にはならなかったけれど、それでも体力がすごく失われまして。と同時に切られているから痛いのなんのって。だから歩くのが簡単じゃなかったわけですよ。2日ほぼベッドの上にいたけれど、そんな簡単に体力は回復なんてしませんわね。それに住んでいるアパート、エレベーターないから階段で3階まで上がるわけです。

今どきのアパートならいいんですが、わたしが住んでいるところは古い。
いいんですよ、天井が高くて解放感があって。
でも、例えば18段で住むところが23段とか、微妙に段数が多いのと、段幅とでもいうのかしら、それが高いので、けっこうな距離なんですよー。

よくサッカー選手が後半足吊って動けなかった、とインタビューで答えていたことあったけれど、本当、あんな感じ。
足が重いというのか、誰かこのままあたしを上まで運んでくれーって感じ。
もちろん誰もそんなことはしてくれないので、手すりもってえっちらおっちら上がったけれど……

この時に彼があたしに見せた「さっさと登ってこいよ」「何やってんだよ」(ちっ)の、あの顔!(ああ、うまく表現できない!)忘れませんぜ。

ね、こういうチマチマしていると言われちゃうことが積もって積もって、我ら女子は爆発するんですよー。

家に帰っても、息子寝かして……と手を離したら泣くし、おっぱいって飲みきってくれるまで30分から1時間くらいかかるし、こっちも高齢出産だから余計に体力ないし疲れているし、でも寝られないし……のまさかの三重苦が始まるなんて知らなかったよ。

いや、本で読んでたし、ネットでも調べていた。
でも現実は、それをぽーんと軽く上回っていたわ!

しかし

それだけならいいんですよ。
おっぱいは男子はできないし、でもさー、オムツ換えとかして欲しい。いや、新生児が怖いのはわかる。あたしだって怖かったさ! でもやらなきゃダメじゃん、とにかく。
わかった、オムツ換えはいいわ、この際。いちいちうんこ見る度に「くせ〜」なんて言われてたら、息子が密かなトラウマになっても困るしさ。
せめてお買い物くらい行ってきてくれないかしら?

やっぱり日本食が食べたくなるわけですよ。
だから出産前に日本食材を買いに行きたかったのに、ヤツは実家から帰ってこなかったぜ。

ある日本人ママさんに「うちの旦那は日本食材を買いに行くの平気なの〜」かわいそうねえ、あなた、ってよくわからないマウントを取られた顔されたことあるけれど、そうだね、一人では行きたがりませんでしたね、日本食を食べることは好きだったけれど。
それは黒人だったからなのか(日本人ママさんの旦那さんは白人)。

でもやっぱり「もうコイツ、本当にいらねえっ!」と思ったのは、息子が産まれて1週間も経っていないのに、さささっと実家に帰って数日戻ってこなかった時に起きた事件。

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体調はまだ完全ではなくて、実はハイハイして部屋の中を移動していたわたし。

新生児のお世話をしたことがある人ならおわかりでしょうが、新生児ってオムツ半端なく使うじゃないですか。なので多めで買っていてもなくなるのが早い。

こちらの人は赤ちゃんを産んだ翌日から外に連れて出かけるけれど、あたしは日本人なので、せめて1ヶ月は、できれば2ヵ月は家から外に出したくなかったんですね。この件でも喧嘩になりましたが。

なのでオムツがなくなったら買ってきて欲しいわけです。
体調も治っていないし! しつこいけれど。

「ママは産んでも、普通に動けた。なんでお前は動けないんだ」
「お前が怠惰だから、俺ばかりが買い物に行かなきゃいけないなんておかしい」

こんなこと、産んで1週間以内に言われてみて下さいよ。ただでさえホルモンバランスが崩れているのに、発狂しますよ?


おれは、お前の、ママじゃねええええーーーーーーーーーーー!


と、何度叫んだことか。

オムツが欲しいの。
今すぐ買ってきて欲しいの。
お前の子供でもあるんだぜ!

と、電話で伝えたけれど、待てど暮らせど返ってこない、昼下がり。
友達から電話がきて、手伝いいる? と。オムツ頼んだら、すぐ買ってきてくれました。
なんて優しい友よ。

❖ ❖ ❖

旦那が帰ってきたのは、真夜中。
それも酔っ払っていて。
オムツ買って帰るから〜と電話があって、サイズは新生児と念を押しておいたのですが、買ってきたのは、二つ上のサイズでした……

「まあまあ、男なんてそんなもんなんだから、今から教育していけばいいのよ」
え? 35歳前の男子を教育するの?
生まれたての、ばぶばぶしか言えない新生児がいるのに無理でしょう。

「えー、あたしは実家に行ってても平気だよ。だって嬉しいから、彼だって友達とお祝いしたいだろうし」
って、1日すればいいんじゃないの? 毎週末いないの平気なの? 
(彼女、数年後には離婚してシングルマザーになりました)

あたしが文句を言うのを、うんうんって聞いてくれた友よ、ありがとう。ホルモンバランスが崩れていたとはいえ、辛かったと思うんだ、聞くのって。だって、貴重な時間をあたしが勝手に取り上げているんだから。本当にありがとう。無駄な時間を使わせてしまって、ごめんね。

もしも(絶対にないけれど)、同じような状況になったら、友達ではなくて専門の人にちゃんと愚痴ります。

と書きつつ、ここでちょっと散らかしています(笑)。

続く。


2006年生まれのアメリカ人とのハーフの男の子のいるシングルマザーです。日々限界突破でNY生活中。息子の反抗期が終わって新しいことを息子と考えています。