見出し画像

ニューヨーク市における、高校選びシステムについて思うこと(3)

ニューヨーク市における、高校選びシステムついて思うこと(2)の続きです。
(1)はこちらから。

ニューヨーク市の公立高校には、大まかにいうと特別な高校(Specialized High School)と普通の高校(General High school)に分けられます。

スペシャライズドの高校を受けるには、SHSATと呼ばれるテストを受けなければなりません。2019年は10月最後の週末にありました。3時間ぶっ通しのテストです。

そして一般の高校の申請は、12月2日月曜日が締め切りでした。

これらの高校を申請するにあたって、テストはありません
行きたい! と思う高校を12校選んで申請するのです。

小学校、中学校と学区内のところしか行けない、と教育委員会につよーく言われていたのに、高校に限っては「どこでも好きな所へ行っていいのよー」となりまして。
なんでしょう、川魚が急に海に放たれてオロオロしてしまう感じとでもいいましょうか。

選ぶにしても、教育委員会が出している高校ガイドなんて、電話帳並みに分厚く、さて、そこからどうやって選ぶのか……。

ということで、高校見学(オープンハウス)というのがあるんですけれど、やっぱり人気校はオープンハウスに行けなかったりする。
というのも、もちろん学校次第なんだけれど、予約をしないといけなかったり、ある学校に限っては、生徒の成績で決めたり、学区内の生徒しかダメとか(学区は関係ないはずなんですけれどねえ)、まあ、いろいろです。

さて、ではどうやって高校を選ぶのか。

1回目に書いたんですけれど、テストがない代わりに、受験する前の年の成績と内申が重要になってきます。

ニューヨーク市では毎年3月末に国語の全米テストが。4月末には数学の全米テストがあります(今年は3月25、26にELAのテスト。4月22、23に数学のテスト)。この成績が翌年の中学であり、高校選びに大きく影響するんですよね。

なので、小学4年生の時に「遅刻はしない。休むのも●日まで」とじわり、じわりとプレッシャーをかけられます。

特に中学2年生(7年生)だった去年は、学校が始まってすぐの時に、校長先生から「今年は高校選びに影響がある年になるから、遅刻はギリギリ10日まで。それ以上したらレッドゾーン。人気のある高校は遅刻の多い生徒は受け付けないから気をつけるように」としっかり釘を刺されました。

残念ながら7年生の時の息子はいろいろとあって、遅刻回数が合計で30日ほどになってしまい、もうこの時点である程度の高校は申請ができなくなってしまったという展開に。

そして先生達も、州テストが学校選びの大きなポイントになるのはわかっているから、テスト前は、テスト勉強一辺倒になります。

高校申請に大切なこと
・実際に受ける前の年の州テストの成績
・内申(遅刻、欠席が10日以内)

この2つはマストです。

それと同時に高校見学になるんですけれど、本当に数があり過ぎて、どこをどう見たらいいのかがわからない。

そのために教育委員会が、高校フェアを開催して、実際に生徒たちと話をしたりする機会を設けたりしてくれています。

それと同時に学校にいる専門のカウンセラーとお話をして、前年の成績や内申などを照らし合わせて「ここの高校はどうでしょう」というのを教えてもらって、実際にそれから高校見学に行く、というパターンもあります。

我が家の場合は両方しました。

高校フェアに行ってみました。
でも息子の第一志望校はスペシャライズドの高校だったので、ただ単に知り合いの子どもが通っている学校のパンフレットをいただいたり、理系の高校をのぞいたりしたくらい。

その上、遅刻回数が30日ほどあって、欠席も余裕で10日以上していたし、テスト成績はすごーく良いわけではなかったので、さて、どこの学校に行けるのか。

10月の半ばに専門のカウンセラーとお話をして、息子に合いそうな学校を教えてもらい、先ずは高校見学に行くことに決めて。

でもね、遅すぎなんですよ、私。

だいたいの高校なんて10月いっぱいで見学終わらせていたりしていましたからね! たとえ日程があっても予約はいっぱい。どうしても来たかったら、始まる10分前に学校に来て並んで下さい、と。でも校内に入れるかどうかは別のお話。

そういえば、息子が中学2年生(7年生)の春先に、3年生(8年生)の娘さんがいるお母さんから「3年生になってから、高校見学なんてしていたら遅いの。見に行けないところもあるから。だから早く決めて2年生(7年生)の春の見学に行った方がいいよ」とアドバイスをもらっていたんですわ!

でもさ〜、そんなのやっぱりピンとこないというのか、そこまで決められなかった……高校。

でもね、経験上、もしも時間があるのなら、ゆる〜くでいいので、2年生(7年生)の春先に見学行っておくの、勧めます! そこに行く、行かないは別にして。

幸いにも、カウンセラーから紹介されたいくつかの学校が、11月半ばまで見学を受け付けていたので、できる限り参加して、スペシャライズドの高校に行けなかった場合を考えて、と同時に息子に「合う」のかを中心に見てきました。

続きます。


2006年生まれのアメリカ人とのハーフの男の子のいるシングルマザーです。日々限界突破でNY生活中。息子の反抗期が終わって新しいことを息子と考えています。