わかってたけど
Kと会ってきた。
会うのは何回目だろ、4,5回目ぐらいかな。
いつもどおりご飯に行って彼の家ですごした。
ついに決定的なことを言われてしまった。
「俺のこと本気になっちゃだめだよ」と。
最初からわかってたけど言われたときは悲しくなっちゃって泣いてしまった。顔を見せないようにしてポロポロと静かに泣いた。グズグズいってたからすぐバレたけど。
彼のことを好きになってはいけない気がしてたから気持ちを抑えて友達として割り切ってたつもりだったが、いつのまにか好きになってたみたい。
Kは「泣かすつもりなかった、ごめん」「俺ゴミだね」「こんな俺のどこが良いの?」「もう辛かったら会わなくていいからね」「こんな状態の俺じゃ幸せにできないから新しい恋をしてね」と言いながら抱きしめてくれた。
彼は離婚したばかりで相手や親友からひどい裏切られ方をして病んでるし、トラウマで女性が怖いらしく、今は恋愛ができない状態だった。
あまり事細かに事情を話さなかったけど、なんというか本当に切なさが私の心に響くような話し方をしてきたので、それで彼の深い闇を察した。
傷心中なのはなんとなく想像ついてたけど、私が思ってる以上に傷付いており、さらに自分に自信もないみたいで、私は全然気づかなかったけど病んでたらしい。
普段が天然で可愛くて優しくて何も考えてないような人だと思ってたけど、それを隠して明るく振る舞ってただけだったと知り、ちょっとびっくりした。
私も実らない恋に悲しくはなったが、それ以上にKのほうが心配になった。
私の予想通り、寂しさを埋めるために私に会っていたようだ。私との時間が心の支えでとても癒しだと言ってくれた。
また、私がコミュ力皆無なのを見て親近感がわき、実際一緒にいるととても安心するらしい。
私はKは普通にコミュ力あるように見えてるので意外だったが、確かにものすごく居心地の良さは感じていたので、やっぱりこの人もどこか似たところがある(内向的)なんだなと思った。
ただ、私と違って心が温かくなるような優しさを持っている人で、誰かを過度に批判する言葉もなく、言葉に全く嘘とか飾りがない自分に正直なピュアさも持ち合わせていてとても素敵な人だった。
今までの人生で出会った人の中で1番ピュアな人といっても過言ではないほど良い人で可愛らしい人だ。決してクズ男ではない。
そのあとも何時間も気にかけてくれて、ずっと抱きしめてくれていた。もちろん切ないけど、私の気持ちも考えてくれるのが嬉しくて暖かかった。余計に好きになってしまいそうだ。
私も気持ちを切り替えたいのですぐに泣き止み、明るく彼を茶化した(好きじゃないのにまだ会いたいって言うんだ、ひどい人ー。などとイジった笑)
別れ際もいつもより丁寧に見送ってくれた。
抱きしめるのもキスするのも一個一個確認して。
たぶんもうこれが最後になるかもしれないと思っての事だろう。
片思いだとわかっててもそうやって愛情表現してくれるのが嬉しいから全く拒否はしなかった。
最近は長い長い闇み期も抜けて、blenderもサボりまくって怠惰で感情がフラットな毎日を送っていたので、逆に感情失ってんじゃないかぐらいに思ってたけどちゃんと自分にも恋心があったんだと知れてなんか安心した。
泣くのも少し久しぶりだったな。
新しい恋を見つけたほうが幸せか。
もちろんわかってるけどまだKのことが好きだなあ。
また会いたいような会いたくないような。
以前の私なら大号泣で相手を恨んで病みまくってただろうけど、本当に感情の処理が上手くなってる。もちろん虚しいし悲しいしまだ前を向くことはできないけど。
しはらくは失恋ソングいっぱい聴いて馬鹿みたいに泣きたいです笑