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県の若手職員に聞いた 小水力発電で農業と地域を豊かに! 秋田県 由利地域振興局 農林部 三浦 大佑 技師

 2022年10月に秋田米新品種「サキホコレ」がデビューし、この2月に2年連続で食味ランキング特Aを獲得しました。こうした秋田が誇る良質な農作物に育てていくためには、ほ場の整備や水利施設の整備が必要となります。

 そこで、今回のあきたびじょんBreakでは、由利地域振興局農林部で施設の整備などを担当する職員にスポットを当て取材しました。

三浦 大佑 技師
<出身>井川町 <所属>秋田県 由利地域振興局 農林部。現在2年目。

普段はどのような仕事をしていますか?

 主に、農業用の水利施設を活用した小水力発電に関することや老朽化した水利施設の長寿命化を図る工事発注業務を担当しています。

小水力発電に関する事業とは?

 県では、農業用の水利施設の整備と併せ、既設の用水路を活用した小水力発電の施設整備を推進しています。工事の発注や監督のほか、施設を造る上で必要となる各種申請書類の作成を行ったりしています。

<小水力発電の概要>
・用水路などで流れる水を利用して発電機を回し、電力を発生させる。
・水は高いところから低いところへ流れるが、高低差が大きく、水の量が多いと、発電電力も大きくなる。
・比較的小規模な発電出力となるものを小水力発電としており、由利管内では、西目発電所(740kw)、畑野小水力発電所(42.7kw)等の実績がある。

2022年8月撮影

小水力発電のメリットは?

 この施設を造ることで、一定の電力を生み出すことができます。その電力を電力会社へ売ることで得た収入により、さまざまな農業用施設の維持管理費などに充てることが可能となります。

 また、二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギーであることも、メリットの一つです。

どのくらいの電力が得られるのでしょうか?

 施設の規模などによりさまざまですが、現在稼働している施設の一つでは、年間発電量が36万kwhのところがあります。これは、100戸分の年間使用電力量に値するそうです。

2022年8月撮影

農家や地域の人たちの声は?

 施設を管理している農業者の方々からは、「売電による収入がしっかり得られ、管理している施設の維持管理費に充てることができ、大変ありがたい」という声が寄せられています。

この仕事のやりがいは?

 自分が担当した業務が計画どおりの成果を出せたときはうれしいですし、少しでも地域に貢献できればやりがいを感じます。

今後の意気込みを教えてください!

 私は県職員になって2年目ですが、さらに知識を蓄え、地元の人たちに技術的なアドバイスを、的確にできるようになりたいと思っています。

 これからはもっと地元に寄り添い、何か困っていることを把握し、解決に向けて業務につなげていければと思います。

【取材・文:あきたびじょんBreak取材班(広報広聴課)】