AIイラストいっぱい作って分かった、「AIイラスト」が苦手な絵

AIイラスト作成が難しいものを考えて見ました。

1:AIが理解できないポーズは再現が難しい。

例えばヨガのポーズとかは難度が高い。。
ポーズを直接指定する「コントロールネット」という手法があるが、それでもAIが理解できない形やポーズは破綻しがち。
「豚のお腹にしがみついている女の子」といった珍妙レアポーズは多分無理。

また、人体が入り組んだアクロバティックなポーズは苦手。
さらに上下反転もヘタなので逆立ちとかでんぐり返しは難しい。
重力の概念も知らないので、「棒に足を掛けてぶら下がって髪が垂れ下がっている」みたいのも厳しい。

2:パーツが絡み合っている

 AIが理解できなくても、各パーツが相互干渉していなければ、LORAやコントロールネットで再現するのは難しくありません。

 例えば「ジョジョ立ち」みたいな、「一般的ではないし、手足も変な方に曲がっているけど、パーツが絡み合っていない」のはは割と簡単に再現できる。
 強いて言うなら「顔を横から手で覆う」はちょっと難しかな? ぐらい。

 一方で、複数パーツが重なりあったり、相互干渉すると難しい。
 例えば恋人握りとかちゃんと描けないし、スペシウム光線みたいのも難しい。
 試してないけど、多分胡坐も無理じゃないかなぁ…。

 複数人でも同様で、手足が絡み合ったり抱き合ったりするのは、正確にポーズ付けするのが難しいです。

3:複数人の絡みが絶望的に苦手

1と2が合わせることで、複数人が干渉するイラストがとても苦手。

そもそもAIが覚えている「複数人ポーズのバリエ」は、それほど多くない。キスとかハグといったごくごくオーソドックスなものは覚えているものの、壁ドンとかバックからハグみたいのは理解してない。
「これぐらいはいけるやろ」というシチュでも余裕で破綻します。

4:動きのあるポーズ

AIは「動きのあるイラスト」はあまり得意ではない。
例えば「剣を振る」とか「銃を撃つ」といった、アニメなどではおなじみのポーズを、AIはうまく描けない。
ただ、単体で「人体の動きとして無理がないもの」であれば、LORAという比較的簡単なAI学習で描けるようになる。

ただし、ここでも「複数人の絡みが苦手」という条件がのしかかってくる。

つまり「剣を振ったり銃を撃っている女の子のイラスト」は描けるけど、「ヒロインと悪役が銃撃や殺陣を繰り広げるシーン」は描くのが難しい、となる。


まとめ

AIは単体イラストは得意。
宣材ポスターみたいな1枚絵イラストは、良い感じで描ける。

一方「動きのある絵」「人物が多い絵」は苦手で、漫画のような表現を出力するのは難度がめちゃめちゃ高い。

さまざまな手法を駆使することで、複数人構図を出すことはできるが、それでも限界はあり、しかも限界値が低い。

だからAIイラストのほとんどは単体、もしくは「単体が互い干渉しない複数人構図=並んでいるだけ」であることが多くなっています。

そもそも、「複数人が登場する珍妙なポーズを描いたイラスト」が少なくて学習不足なのかもしれません。
そのうちイラスト学習で動画とか使い始めたら、劇的に進化するかもね。

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