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本日の妄想畜
先週、眼鏡が壊れてですね、もう、蝶番のところが如何ともし難くなってしまってですね、素人が直せる範疇を越えてしまいました。
あれを直そうと思ったら、眼鏡の聖地、福井県鯖江市に行って、
"眼鏡一筋百何年! 六代目当主 目我 錬衛門(めがねえもん)!"
みたいなひとに弟子入りしないと無理かな〜、、、というレベルでですね。
..まー、ボクの住んでる街と、鯖江市は、そこまで離れていなく(とは云え、太平洋の淵から日本海の淵だが)、4-5時間あったらイケる感じなんですよね。
..でも通勤に峠越えかぁ〜、、、...親方はきっと昔の職人気質で、むちゃくちゃ厳しいやろし、、、..あれやな、たぶん、最初の一年間は絶対に眼鏡に触らせてくれない系やな。
んで、ボクは、親方の終えた仕事の作業台の掃除をしながら、製作図とか廃棄フレームとかを拾って隠れて勉強するんやけど、親方はそれを見つけると、不動明王のように憤怒して、ボクを殴りつける、眼鏡のツルで。ピシャン!と。
..そんなんだから弟子はみんな逃げて行って、親方の持つ人間国宝の技術はもう誰も継げなく、「眼鏡魔苦巣(めがねまっくす:屋号)も儂限りじゃな!」と、床に倒れたボクを睨め付けてそう云う。
ボクは
「そっか〜、、はよ直せるようにならんとなー」
と思いながら、眼鏡のツルを拾う。
そこに親方の女将さんがッスと来る。 そしてボクにこう云う
「ゴメンな、ゴメンな、、うちの人はああいうお方やけん、こういう風にしか人に対せれへんのやけど、あの人、あんたの事、ほんまは認めてるんや。 "あいつは見込みがある、あいつには儂の全てを叩きこむ" って、毎日云うてるんや、、、せやから堪忍な、、、 これ、握ったさかい、帰りの道でお食べなさい」
と、おにぎりを二つ、竹の皮で包んだものをボクに握らせる。
やがて冬を越え、春を仰ぎ、夏を往き過ぎ、何度目かの秋を鯖江で迎える頃、ボクは眼鏡職人の街、鯖江でも指折りの職人に成っていて、腕の良さと丁寧な仕事ぶりの噂が広まって居た。
相変わらず親方は厳しくて、一向に褒めたりなどはしないが、もう何百本もの眼鏡を造ってきて、顧客さんからの評判も上々だ。
じぶんの眼鏡は、..まだ直っていない。
..あと、通勤の峠道でボクは「三重のロッシ-疾風-」と呼ばれている。
そんなボクに、ある日突然に親方はこう云った。
「...おい、ムムリク」
「はい!」
「パスポートは持ってるか」
「..はい、たぶんまだ期限切れてないと思います」
「...そうか。 ..じゃぁ、お前、明日からスイスに行ってこい」
「...は?」
「スイスに行って、世界の技術を、広い世界を、見てこい」
ボクは、慌てて居を正し、親方に向かい、深々と頭を下げ、嗚咽を噛み殺しながら感謝の想いを、あらん限りの言葉で伝えた。
という事で、ボクは今スイスで、親方が紹介してくれたマイスターの元で修行に励んでいる。
早く親方に見せられるような腕になって、眼鏡魔苦巣の名を世界中に馳せて、世界一の名店にして、親方の技術を継げるような腕になるんだ!
あと、金髪白人のグラマー美人の嫁さんもらうんだ!
んで、じぶんの眼鏡直すんだ!!
...という所まで妄想しましたが、中学生んときに使っていた(画像の)眼鏡が出てきたので、これを使います。
え?鯖江? 行きませんよ(o´c_`o)?
...え、だって冬、バイク乗るの寒いジャン(o´c_`o)