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WA! 40

ちょうど40年前の今日、1982年10月4日に「笑っていいとも!」がフジテレビでスタートした。

「いいとも!」を立ち上げ、タモリを昼の顔に据えたのは「ピンポンパン」「ひょうきん族」といったヒット番組を手掛けたプロデューサーの横澤彪

深夜色が強く、メイン視聴者である主婦層からの人気もまるで無かったタモさんをMCに起用した理由は《万が一、視聴者からそっぽ向かれそうになったとき、大事なのはインテレクチュアルとセンシティヴィティ(知性と感受性)》で《そのふたつの能力が高いタレントだから抜擢した》と、『宝島』(1985年5月号)掲載のロングインタビューで語っている。

過剰なコンプライアンス、あるいはネットに押されてたバラエティ番組の勢いが、最近また盛り返してきた(と言ってもかなり一部の番組ですけどね)と感じるけれど、今、MCとして最前線で立ち回っている芸人やタレントにも、たしかにその二つのI.Q.が高い人が揃っているなあ、と思う。

ちなみに同じ記事中で、横澤さんの優れたところは? と訊かれたタモさんは「毎日アルタに来てること」と答えている。現在の優れたTVバラエティを支えているディレクターやプロデューサーにも、そういう現場主義的なところがある。

後列左から:佐藤ゲーハー義和、三宅デタガリ恵介、荻野ビビンバ繁
前列左から:永峰アンノン明、山縣ベースケ慎司

また、裏方を演者として出演させる楽屋オチ(ひょうきんディレクターズ、「ひょうきんプロレス」の景山民夫、「テレフォンショッキング」のブッチャー小林……横澤さん自らも「ひょうきん懺悔室」に牧師として出演)も、横澤さんがおそらく第一人者だろう。

だから、これから必要なのはプロの逆襲だよね。今の時代にこんなに流されちゃったプロが、待てよ、俺たちはここでこーゆーことをやればまた復活できるんじゃないかと、プロ側が目覚めて反撃してきた時に、新しいプロの台頭があるんじゃないかと。

ロングインタビュー「横澤彪 お笑いTVのドン」(宝島1985年5月号)

ひさしぶりにこのインタビューは読み返したけれど、他にも横澤さんのテレビマンとしての見識の確かさにあらためて唸ってしまった。

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