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MCって難しいですよね?

本番中の最も悩ましい時間でもあるMC、私は基本的にはMCをしないのでほとんどの本番は悩みもしないのですが、とはいえソロ公演では逃れきれない時もありまして。

近年では私はMCをすることが決定している本番に対しては”何となくこういうことを言おう”と3つ位は脳内に仕込んでいます。
3つも用意しておけばテンプレで当日の天気、土地にまつわるエピソード、季節と、これで6つ位は用意出来ている訳です。
本番前日寝る前に試しに脳内でMCをしてみまして、優先順位と言いますか扱いどころと言いますかざっくりとした流れを把握出来れば、当日は”何かこんな感じだろう”とそこそこ適当にしておきます。
寝る前というのが肝心でして、結構イケてるMCですと”明日はこうしよう”と結論が出る前に大体寝ています。
何だか考えすぎて寝れなくなってしまった、と思えるほどの台本めいたMCをそのままやってみたことがあるのですが、内容自体悪くはありませんでしたが考え抜いたMC程、オーディエンスが皆”MCを理解する為に必要な情報に聡い訳ではない”事を考慮していないことも多く、何なら軽くスベリ気味だったりします。

様子見タイプのMCはがっちり台本を作ると、オーディエンスが”現在状況がよくわからないんだけど”という空気感が発生した場合、それをひっくり返すほどのドラマ性はもはや現場では通用していないので、ひたすらスベったMCが続き、運が悪ければタイミングでこちらのメンタルが折れかかっている事をオーディエンスに悟られ、益々立て直しが困難になってしまいます。
私は様子見だろうが台本だろうが状況を意地でもひっくり返し山場を作る豪腕タイプのMCスタイルですし、更に私という人物を知っている人にはMCの山場まで待っていただけるという中々奇妙な状況なのですが、これがアウェイだったらと想像すると就寝時ガクブルと言う末恐ろしい心境です笑

実のところ私自身は完全なアウェイにてMCと言うのをほとんどやったことがありません。
ですが、完全なアウェイの取材は昔から何度も経験していまして、これが大体スベりまくっていました笑
私のことを知ってる前提でないと全く通用しないどころか”バンドに取材しているのであってあなた個人には1ミリも興味ないんですよ”と言う状況をひっくり返すには取材のお題目との相性が悪かったり、そもそもお呼びでない状況も多々ありました。
そしてこのような経験を積んでいた事から学ぶこともあるだろう、と私はいつしか考えました。
”MCも状況的には常にこのような感じであると考えなければいけないんだな”と思うべきなのでしょう、と。
オーディエンスが皆ペットが好きな訳ではない、都会暮らしに疲れている訳ではない、アルコールが好きな訳ではないetc
それら要素を差っ引いた公演の大事な要素を3割、イベントならば空気感を大事にしたテンプレ、ホームならば流れを大事にしたテンプレを3割、残った4割を上記で弾いた要素も含め私と言う人物を知っている前提豪腕MCにワンチャン賭けてみる、と言うのがスベりにスベッた取材の経験から学んだ近年での私のMC術でございます。

今日の記事は”MCってどうしたら良いんだろう?”と真剣に悩ましい方にこのような考え方もありますよ、という一例的な記事でございます。
社会人向けの”30秒で人の心を鷲掴みする人心掌握術”程の学びはないかもしれませんが、その分軽いフットワークにて今日からでも取り組めるのではないでしょうか?

それでは今後とも引き続きよろしくお願いします。

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