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浦島太郎になった人

【竜宮城は、自分の中にある】

寝たきりで言葉も発さず
約20年。

昼間は車いすに座らされ
約20年。

目だけ開いている
彼の名はお地蔵さん、当時38歳。

このお地蔵さんに
ある日突如としてディバイン
聖なるタイミングが訪れました。

それは神さまの祝福か
それとも悪魔の悪戯か

誰も予期しなかった出来事。

それは
誤って、お地蔵さんの口の中に
チョコレートが
チョコレートが入ってきてしまったのです。

いつもなら
ペースト状のドロドロの食事が
職員のペースで口に運ばれるだけ。

それなのに、普段入ってこないはずの
チョコレートが口に飛び込んできたのでした。

とても、甘い。

『。。。おいしい。。。』

なんとお地蔵さん
言葉を発したではありませんか

まわりは騒然
まわりの看護師、介護士は騒然

誰の声?

もしや、お地蔵さん?

誰ひとり、お地蔵さんの声を聞いたことがないので
誰の声なのかが分からない

でも、お地蔵さんから
聞こえたような

それからというもの
手足が動きはじめ
食事の形態も普通食となり

チョコレートの奇跡から10数年
今ではサポートを受けながら
1人暮らしをしているんだとか。

彼は、20年間を振り返り、こう話します。

『話したらダメだって思ってました』

ただ、これだけ。
ただ、これだけ?

自分で自分に禁止を与えただけで
20年寝たきりになってしまったお地蔵さん。

意識の在り方しだいで
現実が変わるんですね。

決めたら、そうなる。
話さないと決めて、20年。

壮絶な力です。

スマホ片手に話しながら歩く人々。
いつの間にか死別していた家族。

そして、老いた鏡の前の自分。

動き出してしまった時間
浦島太郎。

彼の中で何が起きているのでしょうか。

札幌は昨日、YOSAKOIソーラン祭りが終わりました

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