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DB UIC-Z客車の系譜:Bvmz 185


2等区分/開放室合造客車の登場

Bvmz 185 | 1989 Hamburg-Altona

背景

2クラス制の国際特急列車EuroCity(EC)や国内線特急列車InterCiy(IC)では、2等車では1950年代に基本設計されたUIC-X車両の区分室客車Bm 234形を最高制限速度200Km/hに改良したBm 235形が組成され、当時から空調設備付きの車両が望まれていたDBでは、1978年からエアコン付き2等車で初めての量産先行された開放室客車のUIC-Z客車(Bpmz 291)が登場し、利用者に歓迎されました。
1980年代後半にはDB最初の高速新線であるHannover–Würzburgが開通し、続いて1991年には2番目の高速新線であるMannheim–Stuttgartも開通したことによる高速列車運行は、1970年代に基本コンセプト策定が行われ、1985年には製造完了した2等開放室客車のBpmz 291を気密車体化させたBpmz 293がそれら高速新線走行に対応していました。一方、ミンデンのドイツ連邦鉄道中央局と車両メーカーのLHB社(現在のALSTOM)は、1986年に共同で基本設計や部品はBpmz 291に準じた新世代区分/開放室合造客車を開発しました。

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