暖機運転のお話

暖機運転は必要か、不要か。

不要派の言い分としては『今のエンジンは精度が高いから暖機運転しなくても適正がクリアランスが保たれているから大丈夫』というもの。メーカーも余程の極低温時でもない限り暖機運転は不要と謳っているので、必要か不要かで言えば不要になるでしょう。

ただ、しなくてもいいが、したほうがより長持ちするというのが僕の個人的見解です。

いくらエンジンの精度が昔と比べて高くなったといっても所詮は大量生産品。昔のホンダ車のS2000という例外を除けば大量生産品をそこまで高精度に組むのはコスト的にも不可能なはず。また、どんなに技術が進歩しても、今のところ熱膨張率がゼロの金属は存在しません。

また、エンジンオイルの油温がある程度暖まらないと想定している粘度にならず、冷えている状態の硬いオイルで走行を始めると思うと、とてもエンジンに良いとは思えない。

現に、救急車や消防車といった緊急車両にはオイルヒーターなるものが装着されています。これは緊急出動時に呑気に暖機運転ができない車両に無理やりエンジンオイルを暖める装置です。

こういうものが存在するということは、やはり油温っていうのは大事なんだと思います。

とはいえ、現代の車は暖機運転しないからと言って壊れる、ということはありません。

ただ、車を『愛車』として愛する人は暖機運転をしたほうがより良いでしょう。

結局のところ、何を大事にするか、という話に収束するのだと思います。

クルマはただの移動手段。できるだけお金や時間をかけたくない、という人は暖機運転しなくても良いでしょう。

僕のようなクルマを愛車として愛し、大事に長く乗りたいという人は暖機運転をしたほうが良いと思います。実際、暖機運転をしてきた車と全くしなかった車の10万キロ走行時のエンジン内部の汚れに大きな差があったというYoutubeの動画を以前見ました。

ちなみに僕の車は水温計はありませんが、青の水温が低い状態を示すインジケータが消えるまで暖機運転しています。夏はすぐ消えるけど冬は5分くらいかかるときもあるんだよね。なので必然的に燃費も悪くなるけど、これは車を長く大事に乗るための必要経費であると考えます。

エコじゃない?

地球に優しくするために自らの愛車に厳しく当たらなければならないというのなら、僕は愛車を守るために地球に厳しく当たります。

メーカーが暖機運転不要と謳うのはこういった大人の事情もあるからなんですけどね。

メーカー毎に平均燃費だかCO2排出量だかが決められていて、どのメーカーも自分とこの車で無駄にアイドリングしてもらっては困るという事情があります。だから取扱説明書にも暖機運転は基本的に不要と記載しているんですね。

僕は仕事でトラックにも乗りますが、暖気する前と後ではギアの入りやすさが全然違うんですよ(MT車)

アイドリングで暖めてるだけでも、ミッションの方まで熱が伝わるのかな?詳しいメカニズムはわからないけど、始動直後は入りが渋いギアもアイドリングで暖めるだけでスコスコ入るようになるから不思議。

そんなわけで、僕は愛車を大事にしたいという人には暖機運転をオススメしています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?