マガジンのカバー画像

ひまつぶし

420
「クラブBA」会員による個性豊かな投稿を集めました。 ジャンルは様々。音楽、料理、サーフィン、スニーカー、電車、競馬、ペット、写真etc. 内容は、ライトなものからディープなも…
運営しているクリエイター

2020年9月の記事一覧

庭には神が宿る / 神の手がとどく庭という場所

庭には神が宿る / 神の手がとどく庭という場所 生命が息吹き 時間経過は成長と変化をもたらす 小さな小さなタネ一粒 風に吹かれ着せば そこは緑に覆われる 雨はじかれる 人工物に当たる雨粒と 、自然由来:石の撥ね退けるさまは異なる 質感や弾く角度が異なれば 軌跡も音も異なる 石が撥ね退けた雨粒を美しいと感じる これは好い庭の条件だ 雨しみいる 雨を受け容れるため 沁みいる余白を残した土と緑 土が受け容れ そこに沁みゆく雨には温度がある 沁み入る雨を愛おしいと

蝉の声ひびいた宙を 蜻蛉舞う

蝉の声ひびいた宙を 蜻蛉舞う 向日葵の黄が 白もつける菊へ 鰻の垂涎 松茸へと鼻が向く 西瓜はメロン きゅうりはかぶ トマトは柿 花火 肝だめし 海水浴 かき氷 十五夜 菊人形 山登り 栗 風鈴鳴らした風に秋刀魚が薫る ビールを焼酎に いやまだビールは手放せないか 夕立ちは大風雨へ 少しずつ少しずつ 気がつかないほどに少しずつが好みだ たまには半歩戻ってもよい 半袖と長袖をてれこに楽しみながら 3日に1度は自らの選択を間違えながら

華麗なる一食

からだが欲する一食がある 体温を あの暑さまであげたいという欲求 料理の熱々ではなくスパイスと具材から働きかけ内側から体温が上がる快感 ほてりの悦楽 すこし汗ばむぐらいでよい 華麗なる一食 夏の雲が秋の雲に飲み込まれる 暦は進み戻ることなく しかし引かれる後ろ髪もある 体温が上がる快感に 引かれる後ろ髪がある 華麗なる一食は母の味であったり家庭の味であったりもする 7歳で食したルー 、スパイスと いまの味は違うのが普通だ 外食で出す 華麗なる一食には新た

ビーチサンドを庭で踏む /裸足のきせつ

真っしろ サラサラのビーチサンドを花壇に敷きつめる 足裏にじかに 感じるのはその 白さだ 地球そのものの一部を肌そのままに 感じる 統一された白一色に痛覚も痛点も反応しない 記憶されるのは心地好さと その流れた時間 夏の雲が 秋の雲に近づいてゆく 夏の雲は 秋の雲にのみ込まれてゆく 細く ちぎれ模様 横に細長い純白が夏の雲だ 何層にも厚く 何層にもグラデーションを持つ 何層にも天候を生み出すものが秋の雲 秋の雲は変わりやすい 現代人ごころのように こ