見出し画像

【映画】シャン・チー/SHANG-CHI AND THE THE LEGEND OF THE TEN RINGS

マーベルスタジオのアジア系を主役にした新作シャンチーを見てきました。(主観的には主役が見た目すごく格好いいようには見えないけど)面白いという評判は聞き流せません。

まだ映画を見てない人は以下で映画に言及しているところがあるので読むのはお気を付けください〜(なるだけネタバレしないように描きたいのですが、ついつい書いちゃうところもあるのと人によって許容範囲が違うので)

中国文化はうまく描かれているか?

今までのマーベルとの違いはやはり中国を意識してナレーション、映画での台詞で中国語がすごく多く使われているということ。

実は中国をルーツに持つ私(北京語、いわゆる標準語は話せるし聞き取れます)としては言葉以上に中国文化がどう描かれているのか、とても興味がありました。よく日本や日本の文化を描いた映画でなんだか韓国、中国、日本の時代劇がミックスされていたりして、仕上がりが非常に残念なものがあったりしますが、中国文化はこれを見る限り、いい感じで描かれていたと思います。

映画の中で重要な役割を果たす清明節って4月の7日前後(陰暦なので日付は毎年変わりますが大体この辺り)、春にお墓参りをする、日本で言う彼岸みたいなものなんですが、日本ではちょうど桜の良い季節ということも相まってお墓のまわりで華僑の人たちは宴会をしています。そこでしなくても家で料理をお供えして、それを食べて、おじいちゃんおばあちゃんと過ごしたりします。

なのでケイティの家での会話、なんとなくおばあちゃんと過ごしていた子供の頃を思い出して、懐かしく思いましたし、在米華僑でも同じような感じなんだな、と素直に受け入れやすかったです。

ナレーションは勿論ですが、標準的な北京語で聞きやすい発音でみなさん演じてくれていて、英語字幕と日本語字幕と話す中国語が混ざって頭の中が三カ国語ちゃんぽんですがそれぞれに書いていることと言っていることが微妙に違うところがわかって面白かったです。

アクション最高

主役のシム・リウ、赤ちゃん、幼年、少年と4人が演じていますがもうちょっと似た顔を探せなかったのかなぁ。白人だと雰囲気が似た子役を使ったりしていると思うんだけどアジア人の顔の雰囲気がわからなかったのかなぁ?

ま、それはともかくアクションです。バスの中での戦い、ビルの外に出ての戦い(ここで竹が使われているのが中国っぽいと思いましたね〜)、随所で見せるキレの良いアクションはとってもカッコ良いですね。

主役以外ではお父さんを演じるトニー・レオン、スタートレックディスカバリーでの悪い役が最近では良かったミシェル・ヨーの二人も年齢を感じさせない良い動きでした。

ちょっと惜しかったのはテンリングスで教えていた謎の覆面忍者マスターみたいな師匠(デスディーラー)との絡みがもう少し欲しかったところです。

妹役のメンガー・チャンは写真よりも映画の方がかわいく映っていて、好きになりました。

終盤兄妹二人が竜に乗っているところはネバーエンディングストーリーみたい、と思ったのは私だけではないでしょう、きっと(笑)

ストーリーはどうよ?

事前に映画のつかみを聴いた限りでは壮大な親子げんかがどこまで映画になるのか、と思ってました。あっさり捕まっちゃうし。でも共通敵が出てきて、うまく持っていったなぁ、と感心しました。ストーリー後半は色々な紹介でも決して触れていないのでマーベルさんはこの辺りはちゃんとコントロールしているんだなと思います。よくある映画では紹介されているまんまで見どころ全部繋いだら映画になっていたってあるのですがマーベルはそんな風には裏切らないですね、さすが。

ちなみにラストは怒涛の怪獣映画でなんだか違う映画を見ているようでした。カンフーをマスターした暗殺者が主役だと思ってましたが、そこからもう一歩踏み込んでヒーローになるところまできちんと描かれてましたね。

永遠の命を持っていた父さんはテンリングス(十の環、shi-huan スーファンと中国語で呼んでいました)が息子にも持つ力があり、持っていかれてしまうと他には力がなかったのか魂を簡単に吸い取られてしまったのですが、数千年生きててちょっと簡単に死にすぎじゃね?と突っ込んだのは私だけではないでしょう(^^;;

ちなみに父さんから息子に渡ったテンリングスの色が変わりましたが、そういうのってなんだかジェダイのライトセーバーみたい〜って思っちゃいました。

素晴らしい映像美

本作品、「自然」のものが特別な力で動いたりするシーンが多いのですが、それらの映像が本当に素晴らしいです。

自然を美しく描いているのはアジア文化が持っている自然との融和とか調和をふまえているのかな?と思いました。

生きている竹林、水の地図、ぜひ大きなスクリーンで見てほしい映像です。

他のマーベル作品との関連性

マーベル映画では必ず他の作品からゲストが出ます。今回はドクター・ストレンジからウォン、ハルクからアボミネーションでした。また、ストーリーとしてはアイアンマン第一作がつながっています。

さあ、アイアンマン第一作を見直したくなりましたね(^o^)

おすすめ度:★★★★☆(4.5 マストではありませんが見て損はない、面白い映画です!)

ところでお偉いさんがいなくなった後の悪の組織は?とみんな思いますよね?最後まで席をたたず幕が降りるまで辛抱してみてください。

TEN RINGS WILL RETURN!!

今度はエターナルズかDuneを見にいこうと思います。



よろしければサポートをお願いします。もっと突っ込んだレポートを書いていく足しにしたいと思います。