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【読書】スミソニアンの王冠 The Demon Crown

ジェームズロリンズ著、シグマフォースシリーズ第12作、スミソニアンの王冠(原題:The Demon Crown)を読み終わりました。

前作モーセの災いを読み終えてすぐに取りかかったので連作のような気分で、映画のシリーズ物を一気に見ているようなそんな感じで楽しめました。

今回も最初にゴーストシップという短編が入っており、コワルスキーとセイチャンの活躍が楽しめます。ほんと、この二人、いいコンビなんです。

さて、本編はスミソニアン博物館の名前となっているスミソンってどんな人物か実は誰もよく知らない、しかもアメリカ人では無くてアメリカに行ったこともないイギリス人で、彼にまつわるものは全部焼けてほとんど残っていないとか、もうすでにミステリーが始まっている感じです。

いつもいつも取材とか着眼点、構成力すごいなぁと感心させられるこのシリーズですが、今回もスミソンの秘密、それに関わった歴史上の人物を交えながら、身近な昆虫であるスズメバチがもたらす恐怖を味わせてくれます。

琥珀に閉じ込められた恐竜の化石から取り出したものが生き返るなんて技術を駆使していたジュラシックパークみたいですが、この昆虫は何もしなくても生き返ることができる性質を身につけているんです。グソクムシとか何も食べずになかなか死なない謎の生き物もいるわけでもしそんなのがリアルに見つかったらパニックですね...

殺人スズメバチってそんな映画あったような気がしますが、その攻撃で我らがコワルスキー、セイチャン、グレイは大苦戦します。舞台はハワイから日本へ。

そう、本作舞台の半分は日本なんです。日本の忍者?とか海外映画にありがちなヘンテコな組織が出てきます。まあそこは許してあげましょう。寛大な気持ちで読むしかありません。

毎回歴史上の遺跡とか名跡を破壊しまくる本シリーズですが今回は日本でもやってくれます。

キャットとモンクの訪れたタリンとか東ヨーロッパの街並み、琥珀の道は読んでいてすごくロマンチックな感じを受けたのでぜひ博物館共々訪れてみたいですね。

ほぼ最後まで諦めず読んでやっぱり主人公たちへの作者の愛が感じられてほっとして終わりましたが、ギルドの残党がまだまだ残っていますからこの先のシリーズも楽しみです。

前作はペインター、今回はキャットとモンクが活躍しました。次回はもっとコワルスキーに活躍してもらいたい!

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