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【映画】DAVID BOWIE - MOONAGE DAYDREAM

先日CDを紹介した公式認定のデビッドボウイの映画です。週末に気軽に見に行こうと思ったら、予約でいっぱいでチケットが取れず、ちょっと焦りました。だったら上映回数増やしてくれよ〜と思ったのは私だけではないでしょう。

パンフレットなし

映画につきもののパンフレットは売っておらず、しつこくググってみたところ、映画に出てくる様々な映像に関して出所もバラバラなため、著作権の整理がつかないので制作・販売は叶わなかったようでした。残念。できれば使われているセリフや映像の出どころなどを解説して欲しかった。仕方ないです。

CDを先に聞いていてわかったこと

サウンドトラックはそのままこの映画を伝えていたということがよくわかりました。CDでいろいろな曲が次々と流れてくる様がそのまま、いやもっと過激に映像で出てきます。DAVID BOWIE自身の膨大な映像記録と、彼が生きた時代に共有されるその他の映像をまさしくリミックスしたような映画で、映像が、音が暴力的なまでに浴びせられます。ドルビーサウンドの劇場で仰ぐような姿勢で見たせいかもしれませんが、ひたすら過去からやってきたDAVID BOWIEと出会い、やがて別れます。


以前紹介したCDのジャケット

言葉の力

全編でDAVIDの語りが散りばめられているのですが、出だしと終わりで同じようなDAVIDのモノローグが流れます。うまく思い出せず、書くことができないのですが、感じたことはというと、だいたい芸術家は若い頃のセリフは少し夢見がち、大言壮語な感じがして振り返ると若かりし頃のバカな振る舞いっぽいようなことってままあると思うのですが、DAVID BOWIEのモノローグはどの時代から切り取っても、示唆に富んでいるというか、深みがある言葉に溢れていると感じたのです。そんなことを思うのは私だけでしょうか?

アート

もうこれは誰もが知るところだと思うのですが、DAVID BOWIEの手がける芸術、表現方法は歌だけにとどまらず、ファッション、映像、トレンド、それも一人の人間が考えたものとは思えないボリュームで、長年にわたって生み出されました。

その振り幅たるやものすごく、常に時代を先取りし、周囲の期待を超えるか外すかしていて、80年代にはちょっと人々の期待にわざと沿うようなポピュラーさを出してきたこともあります。

一方で彼がベルリン時代に描いた油絵やスケッチなどは普段よく耳にする音楽からはかなり遠いところにあると思いました。

ヤーング、オー、オー!

日本(京都)に一時期住んでいた時の写真や、ヤングオーオーの番組での一瞬の挨拶とかニヤリとさせられるところがあったり、イマンと出会って、デロデロな感じのDAVIDの顔とか、面白かったです。

ただ単純にディスコグラフィーを並べたり、時系列に人生を準えたりするのではなく、芸術家であったDAVIDに送るにふさわしい映画を作るとしたら(公式で認められるとしたら)こういう映画になるのも不思議じゃないかな。

終わりまで勢いは止まらず

約2時間30分と長い映画でした。前半は展開というか、流れが掴めず、60年代70年代の古い映像中心でちょっとどうかな?と思いましたが、80年代、90年代と進むにつれて加速していきました。

本流ではないからかもしれませんが、ティンマシーンやライブエイドのミックジャガーとのデュエット、クィーンとのデュエットとかは出てこずでした。90年代になってちょっと悪っぽく頑張っていたアースリング・アウトサイドツアーで着用したコートのようなジャケット姿が格好良かったなぁ。

TA-TA!

最後に視聴者に向けたセリフでしょうか、TAーTA!バイバイ!って終わるのがすごくお茶目な感じがして、DAVID BOWIEはやっぱり死んでない、どこか宇宙から見ているんじゃないか、と思わせるのです。

映画館で没入感抜群な環境で大きな、しかも良い音で見て、すごくよかったです。でも何度も映画館に観に行けないので、自宅ででもこの映画を見れるよう、ブルーレイかDVDを買おうと思いました。

おすすめ度:★★★☆(ファンにはたまらないですが、内容的にはしんどい人もいるかも)

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