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シリーズ「パラグライダーで墜落 そして入院」

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パラグライダーの大会でまさかの墜落。硬い地面に叩きつけられながらも数々の奇跡でなんとか生きのびる。手術や治療のことから心の動きまで様々なことを時系列で語っています。
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#頑張

無力感を感じることはむしろ良いことかもしれないと思った話 ~第55話 パラグライダーで墜落 そして入院~

涙が出てくるほどの無力感。 一人でいる時に、ふとしたことで頭をよぎる。 一気に感情が溢れ出てきて、こらえてもこらえても涙が出てきてしまう。 努力してもそれに見合う対価を得られていないと感じる時。思うような結果がでていないとき時。理不尽な何かを背負い必死にもがいている時。そんな時に感じるものなんだなと思っています。 自分の場合は去年の夏の事故以来、ずっと感じています。一体どれだけの涙を流したことか。 この無力感、最初はこの感情に襲われることはすごく悪いことなんだと思ってい

入院して療法士について思ったこと ~第49話 パラグライダーで墜落 そして入院~

職業別に入院中にスタッフの皆さんを見ていて思ったことシリーズ。 最後となる今回は「療法士」についてです。今回は現役の療法士さんにも是非読んでもらいたい内容を盛り込んでいます。 入院中は1回1時間の施術が3回ありました。土日や祝日関係なく、毎日3時間のリハビリがあったわけです。なので入院中に最も多くの時間を過ごし、お世話になったのが療法士さんです。事故からまだ時間が経っておらず、手術してからしばらくの間、つまりまだ体がピンチ状態の時にいた急性期病棟では理学療法士と作業療法士が

見てくれている ~第36話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落してから2ヶ月と20日程が経った日の出来事です。 もうちょっとすれば入院して3ヶ月になってしまいます。入院生活にもかなりなれてきました。 ↑でも綴っているのですが、私の入院しているリハビリ病棟で治療をしている人の多くは高齢の方です。みんなリハビリをしながら治療をしている人たちです。それなのに、、悲しい現実がそこにはありました。 「頑張ってリハビリをして、また元の生活に戻るんだ」といった意思をリハビリする姿から感じられる人はほんの一握りしかいません。60人いる病棟で、

生きる上で最も大切なこと ~第28話 パラグライダーで墜落。そして入院。~

はじめに 墜落して1ヶ月と25日程経った頃のお話です。 今回は真剣で、踏み込んだ内容を書こうを思います。 世の中のタブー的な部分にも触れることになるので、批判が来る内容かもしれません。でも今回はあえて自分の考えを書いてみようと思います。 リハビリ病棟へ移動して2週間ほどが経ちました。急性期とリハビリ病棟の両方を見てきて、とある「病院の現実」を知りました。 なんといいますか。。。、入院する前に想像していた病院の姿と現実はかけ離れていたんです。 入院患者のほとんどが高齢

パラグライダーで墜落。そして入院。その22 ~言葉していく、大切さ~

<言葉していく、大切さ> 墜落して1ヶ月と12日頃のお話です。 墜落後、沢山の人から応援メッセージをもらいました。その中には自分がすごく頑張っていたこと、努力をしていたことに対して「あなたのそういう姿、見ていたよ。私はすごく頑張っていたことを知ってる。」と言ってくれる人がいて、めちゃめちゃ救われました。 そうやって頑張っていることや努力していることを認めてもらえることって人間にとってはすごく大切なことだと思うんです。 そういうことは言葉にしていったほうがいい。 言葉にし