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シリーズ「パラグライダーで墜落。そして入院」

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パラグライダーの大会でまさかの墜落。硬い地面に叩きつけられながらも数々の奇跡でなんとか生きのびる。手術や治療のことから心の動きまで様々なことを時系列で語っています。
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2024年1月の記事一覧

これからのパラグライダーとの関わり方を考える(事故と入院を振り返って1) ~第43話 パラグライダーで墜落 そして入院~

パラグライダーの墜落をきっかけとして、Noteにパラグライダーの事、入院のこと、治療のことを綴ってきて、退院までの日記は終わりました。 気がついたら40話を越えました笑 さて、今後は今回の事故をきっかけに思ったことや気づいたこと、そして学んだ事などを総集編としてテーマ別にまとめたことを綴って行こうと思います。 その第一回目となる今回のテーマは 「事故を振り返りつつ、パラグライダーのことと、これからの自分のパラグライダーとの関わり方」 を話していきたいと思います。 ~また

退院。そして新たな旅へ ~第42話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落してから3ヶ月と3日。  この日、ついに退院することになりました。 パラグライダーでの墜落事故。大事故でした。 ランディング直前、地上約30mで乱気流により翼が大潰れ。翼をリカバリーしたり、緊急パラシュートを開くにはあまりに高度が低すぎました。 その後の分析で翼が潰れた後、自分の操作技術が足りていない部分も判明しました。ただ、仮にそれがうまく出来ていたとしても、ほぼ確実に墜落していたのではないかと思います。30mという高さはパラグライダーにとってそれくらいどうにもなら

不安と向き合った、その先に。~第41話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落してから2ヶ月と25日程が経った日の出来事です。 看護師さんに「この辺の日程で退院になると思います」となんとなくの日程は言われていましたが、ついに具体的な日程も決まった頃のお話です。 いよいよ、数日後に退院が見えてきました。体としてもお陰様でかなり歩けるようになってきました。リハビリでは病室のある8階まで1階から一段とばしで階段をのぼらされるというスーパーハードな内容になってきています笑 入院初期は半身不随に近い状態だったことを考えると、驚くほど回復してきています。

くだらないことが頭に浮かぶくらいに回復 ~第40話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落してから2ヶ月と25日程が経った日の出来事です。 昼食のあと、次のリハビリまで時間があるので、病室でぼーっとしていました。ちなみに入院してから意識的にぼーっとする時間を作るようになりました。入院中は比較的時間があるので、You Tubeを見たり、いろんな記事を読んだりしています。そんな中で特に印象に残った情報が2つあります。 ざっくり言うと、 ・1つ目は睡眠の大切さ。日本人は睡眠時間が少なすぎる問題。多くの人がかなりパフォーマンスが落ちているらしいという話。 ・2つ目

レベルアップしたリハビリとシャワー問題 ~第38話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落してから2ヶ月と20日程が経った日の出来事です。 免荷重の制限が外れて10日以上が経ちました。 この頃には療法士さんと行うリハビリでは歩行器なしであるく練習もどんどん進んでいました。もちろんまだまだぎこちなさはあるものの、歩くこと自体はかなりできるようになってきています。 それでも一ヶ月寝たきりだったこと。起き上がれるようになってからも、免荷重であまり負荷がかけられなかった左足。筋力は驚くほど低下しています。5分歩くと足首の中が痛くなってきます。荷重をかける負担に足首

死と向き合うということ ~第37話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落してから2ヶ月と20日程が経った日の出来事です。 パソコンが壊れてしまい、代わりのパソコンは確保できたものの、処理能力が遅い。フォトショップをはじめとする写真の作業をするのは厳しくなってしまいました。 そんな状況の中、開き直って始めてみたことがあります。それは映画を積極的に見るというものでした。そしてこの日見た映画は邦画の「余命十年」でした。 私的な感想は「素直で良い映画」でした。この言葉がこんなにも当てはまる映画はなかなかないと思います。演出、セリフなど、様々な点

見てくれている ~第36話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落してから2ヶ月と20日程が経った日の出来事です。 もうちょっとすれば入院して3ヶ月になってしまいます。入院生活にもかなりなれてきました。 ↑でも綴っているのですが、私の入院しているリハビリ病棟で治療をしている人の多くは高齢の方です。みんなリハビリをしながら治療をしている人たちです。それなのに、、悲しい現実がそこにはありました。 「頑張ってリハビリをして、また元の生活に戻るんだ」といった意思をリハビリする姿から感じられる人はほんの一握りしかいません。60人いる病棟で、