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彼の力なんだ

#背番号のストーリー

やれることをやっただけ。
その時にできることをやっただけ。

朝の暗いうちに家を出て 暗くなってから帰ってくる。

やめたい・・と思ったこともあるという。
どれだけ言葉に出したかっただろうか?
卒業するまで彼の口からその言葉は出たことがなかった。

2年前、あの夏がなくなった。
ひと言でなくなった。
簡単になくなるものなんだ。
ここまでの道のりも、夢も、目標も・・・
一言でなくなるものなんだ。

しばらくはどうしていいのか分からなかった。
走っても・・なんとなく・・なんとなく・・

それでもしめくくりとして目標ができた。
声があがっていく、気持ちが戻ってくる。

1~20
その年に限っては20まで
そのうちの14が手渡された。

その時にできることをやってきただけなんだ。

誇らしげな背中
立派な背中

夢のおすそ分けをありがとう。

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