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えがくこと

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たかさんは、20代の頃に統合失調症を発症してから、何度も入退院を繰り返してきました。そのたびに、スケッチブックに色鉛筆で絵を描いてきました。絵を描くと、とても心が落ち着きます。た…
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#当事者研究

きょうだい会#04(20231112)

開かれた対話の、はじめの一歩 きょうだい会は、みなさんと対話を深めることで、小さな気づきを持ち帰って頂きたいと思って始めました。自分の内面で起こる小さな気づきは、見たものや、聞いたこと、何かに触れたり、本を読んだり、何らかの刺激を受けて起こることがあります。では、どうして対話をすることで悩みが解消されるのでしょうか。 専門的な勉強をしていないので難しいことは分かりませんが、わたし自身のこれまでの経過を辿ってみました。 1.背景 ■家族との不和(無自覚) 思春期を過ぎたころ

きょうだい会#05(20231217)

開かれた対話の、はじめの一歩(その2) 前回:「自分の悩みを打ち明ける」 今回:「相手からフィードバックをもらう」 きょうだい会は、みなさんと対話を深めることで、小さな気づきを持ち帰って頂きたいと思って始めました。見たものや、聞いたこと、何かに触れたり、本を読んだり、何らかの刺激を受けて、自分の内で気づきが起こることがあります。 前回、開かれた対話のはじめの一歩として「自分の悩みを打ち明ける」ということをお話しました。私の場合は、母の晩年に、「母にもしものことがあったら、

きょうだい会#06(20240114)

自分語りの成功体験、失敗体験 これまで、開かれた対話への第一歩、などとお話ししてきました。 まず、「自分の内面を打ち明ける」 そして、「相手から反応を聞く」 という双方向のやりとりから、自分が気づかなかったことを発見することがあります。 ◼️対話の「構え」 とてもシンプルなことなのですが、我が家の場合は、なかなか会話も噛み合わず、さらに自分の内面を打ち明けるということなど到底できませんでした。いま思うと、父と母が兄に寄り添い、私は家族と距離を置いてしまったことにも原因

きょうだい会#08(20230310)

「自分を語る、ということ」 これまで、きょうだい会では、「自分語り」を中心に置いていこうとお話をしてきました。 昨年8月にきょうだい会を発足して、半年以上経ちました。 そこで、あらためてこれまでのことを振り返りたいと思います。 ざっくばらんにお話を聞かせてください。 Q1:きょうだい会に参加してみようと思ったきっかけは? Q2:当時は、きょうだい会にどんな期待をお持ちでしたか?    (もしくは)こうなりたいというイメージはありましたか? Q3:きょうだい会に参

かいた絵をnoteに

たかさんは、リハビリのために病院のデイケアに通い、かいた絵をnoteに掲載し始めました。 これまで何度も足を踏み外して、奈落の底に落ちたのですが、そのたびに、板切れにすがりつき、こころに真っ白な紙を広げて色をつけてきたのです。 ♪本マガジンでは、たかさんの闘病やリハビリの様子を観察し、兄妹(あにいもうと)の対話の断片を書き綴っています。記事をご覧いただいた感想をコメント頂けると嬉しいです。 たかさんの画集はこちら https://note.com/hikari1111/

うまいのか、どうなのか

たかさんの絵は、うまいのかどうなのか分かりません。 新しい絵が完成すると自分で額縁にいれてリビングの壁に掛けます。 母もわたしも、いいね!というときもあれば、うーんと首を傾げたり、 うちの家族はどうも言葉が足りないのです。 ♪本マガジンでは、たかさんの闘病やリハビリの様子を観察し、兄妹(あにいもうと)の対話の断片を書き綴っています。記事をご覧いただいた感想をコメント頂けると嬉しいです。 たかさんの画集はこちら https://note.com/hikari1111/m/m

虫のはなし

たかさんが幼い頃、1975年頃のこと、 デパートの屋上の昆虫屋さんでカブトムシを買ってもらいました。 カブトムシが一匹 四百円だったのを覚えています。 虫が好きだったので、近所の神社や公園や広場で虫取りをしていましたが、 たいていは、バッタやカマキリばかりで、カブトムシはいませんでした。 ところが、ある夏、お父さんの故郷の山に虫を取りに行ったら、 たくさんのカブトムシが木の幹にへばりついていてビックリしたのです。 あまりにたくさんすぎて、虫カゴに入りきりませんでした。

虫のはなし その2

昆虫図鑑を見ていて、気に入った虫がいると、 いいなぁ、ほしいなぁ、と思っていたたかさん。 マダラハンミョウという虫が気に入って、 いいなぁ、ほしいなぁ、と思っていたら、 ある日、庭にマダラハンミョウを見つけるのです。 テレビでドラえもんを見ていたら、 スモールライトで小さくなったドラえもんとのび太がカマドウマの背中にまたがって、颯爽と乗りこなしているのです。 いいなぁ、ほしいなぁ、と思っていると、 ある日、家のトイレでカマドウマを見つけるのです。 この頃は、いいなぁ、

夏休みはテレビ

3歳頃、よく見ていたテレビ番組は「悪魔くん」でした。 はじめは、怖い怖いと思って見ていたのですが、 そのうち、悪魔が出てくると、 「悪魔がでてきた」といって喜ぶようになりました。 まるでダリの絵のようで、 はじめは奇妙なんだけれども、見慣れてくると当たり前に なってしまうのです。 悪魔との出会いに対して、神さまとの出会いもあります。 「もうれつア太郎」の主人公ア太郎のお父さんが 天国で出会う神様がいました。 天国には、神様はふたりいて、ぺちゃくちゃと漫才のように笑えるので

夏休みはテレビ②

夏休みになると、ウルトラマンシリーズの再放送を朝から見られるのが楽しみだったたかさん。 幼い頃の写真では、いつもウルトラマンのポーズをしています。ウルトラマンは、たかさんの心身に深く刷り込まれていました。 ヒーローがいて悪役がいて、というヒーロー伝説や、善悪二元論は、テレビだけでなく、おもちゃや雑誌など、常に、子供たちの周りを取り囲んでいるのです。 ずいぶんと自分の深層心理にテレビが深く入り込んでいるんだなぁ、と、ある時ふと気が付いたのです。 ♪本マガジンでは、たかさ

糸が切れたように、ポーンと

たかさんが、急性症状が起こったとき、 目の届くところに家族がいたのですが、 なぜか気づかなかったのです。 いつもじっとしているから、 はたから見ても、こころの状態は分からないです。 そして、ポーンと糸が切れたように、 あちらの世界に行ってしまうのです。 ♪本マガジンでは、たかさんの闘病やリハビリの様子を観察し、兄妹(あにいもうと)の対話の断片を書き綴っています。記事をご覧いただいた感想をコメント頂けると嬉しいです。 たかさんの画集はこちら https://note.c

目覚めたひとたち

インターネットでは、さまざまなスピリチュアルの情報があります。 これまであたりまえだった社会の構造や人の意識は、まるで何千年もかけて積み重ねてきた地層のようです。 スピリチュアルに目覚めた人たちは これから時間をかけて次元上昇していこうというのです。 はじめは、母もわたしも何を言っているのか、さっぱり分かりませんでした。よくよくたかさんの話しをきくと、インターネットでは、このように「目覚めた人たち」がアクティブに活動しているようです。 そういえば、たかさんは、これまで

オレンジ色の光がぼわっと

たかさんは、UFOを見ました。 自動販売機でジュースを買った帰りがけ、 空を見上げていると、 アダムスキー型の赤やオレンジの色がぼわっと漂っています。 たかさんは、 こんばんわと頭を下げ、一礼しました。 その日を境にインターネットで スピリチュアル系のサイトがたくさん表示されるようになりました。 ♪本マガジンでは、たかさんの闘病やリハビリの様子を観察し、兄妹(あにいもうと)の対話の断片を書き綴っています。記事をご覧いただいた感想をコメント頂けると嬉しいです。 たかさんの画

ひかりの磁場に立つ

スピリチュアルのセミナーに参加することもありました。 会場の雰囲気はとても明るく、 大きな窓からは、広い空と青い海が見え、 遠くには、富士山が見えました。 チャネラーの声はとても美しく、 たかさんにとって居心地の良いものでした。 みんなでワークをやっていると、 自分が光の磁場に立っていると感じるのです。 ♪本マガジンでは、たかさんの闘病やリハビリの様子を観察し、兄妹(あにいもうと)の対話の断片を書き綴っています。記事をご覧いただいた感想をコメント頂けると嬉しいです。 た