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たかさんが幼い頃、1975年頃のこと、 デパートの屋上の昆虫屋さんでカブトムシを買ってもらいました。 カブトムシが一匹 四百円だったのを覚えています。 虫が好きだったので、近所の神社や公園や広場で虫取りをしていましたが、 たいていは、バッタやカマキリばかりで、カブトムシはいませんでした。 ところが、ある夏、お父さんの故郷の山に虫を取りに行ったら、 たくさんのカブトムシが木の幹にへばりついていてビックリしたのです。 あまりにたくさんすぎて、虫カゴに入りきりませんでした。
昆虫図鑑を見ていて、気に入った虫がいると、 いいなぁ、ほしいなぁ、と思っていたたかさん。 マダラハンミョウという虫が気に入って、 いいなぁ、ほしいなぁ、と思っていたら、 ある日、庭にマダラハンミョウを見つけるのです。 テレビでドラえもんを見ていたら、 スモールライトで小さくなったドラえもんとのび太がカマドウマの背中にまたがって、颯爽と乗りこなしているのです。 いいなぁ、ほしいなぁ、と思っていると、 ある日、家のトイレでカマドウマを見つけるのです。 この頃は、いいなぁ、
3歳頃、よく見ていたテレビ番組は「悪魔くん」でした。 はじめは、怖い怖いと思って見ていたのですが、 そのうち、悪魔が出てくると、 「悪魔がでてきた」といって喜ぶようになりました。 まるでダリの絵のようで、 はじめは奇妙なんだけれども、見慣れてくると当たり前に なってしまうのです。 悪魔との出会いに対して、神さまとの出会いもあります。 「もうれつア太郎」の主人公ア太郎のお父さんが 天国で出会う神様がいました。 天国には、神様はふたりいて、ぺちゃくちゃと漫才のように笑えるので
たかさんは、48歳のときに、伊勢神宮を訪れたことがあります。 伊勢の内宮の垂れ幕は、真っ白で紋が入っていました。 内宮の垂れ幕を見て、「ここにきたことがある」と思ったのです。 そのときは、何故そう思うのかは、分かりませんでした。 それから、数年後、病院で出会った看護師の姿を見て、江戸時代の記憶がよみがえるのです。あのときの女房との再会でした。 もちろん、そのことは言うことなく、内に秘めていました。 ♪本マガジンでは、たかさんの闘病やリハビリの様子を観察し、兄妹(あにいもう
伊勢詣でから帰ってきたたかさんは、 煙草屋を人に任せて、隠居の生活を送っていました。 煙草屋には、たくさんの職人さんが訪れました。 仕事を仕上げて一服する、そんな粋な暮らしぶりを垣間見ることがたかさんの喜びでした。 そのころは、まだ絵を描いてはいませんでしたが、少なからず、絵に興味はあったのでしょう。 葛飾北斎の家に訪れたこともありました。そしていまでも「北斎は江戸時代の巨匠だ」と一目を置いています。 ♪本マガジンでは、たかさんの闘病やリハビリの様子を観察し、兄妹(あにい