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「福岡」と「博多」の違いを知るための日帰り福岡旅行モデルプラン

福岡市にくる観光客が薄々感じながらも、けして口に出さない疑問があります。

それは『福岡』と『博多』の違い。空港は『福岡空港』、JRの駅は『博多駅』、タワーは『福岡タワー』、ショッピングモールは『キャナルシティ博多』。福岡市内の主要スポットの名称には、どちらの名前も使われています。

大体の観光客はこれら名称を見て、福岡と博多の違いを一瞬、考えますが、結局わからず「福岡と博多はたぶん同じ意味だね」と勝手に結論付けます。

しかし、実は福岡と博多は意味も由来もまったく違うのです!
当の福岡県民さえも知らない人も多くいますし、かくいう僕も最近まで知りませんでした。

結論から話すと、江戸時代、福岡と博多という2つの町は完全に分かれていました。

古い地図を見ると中洲を境に右側が博多、左側が福岡で分かれていた

「えーほんと?」という声が今、聞こえてきました。はい、気になりますよね。

ですので今回は『福岡と博多の違いを深く知ることができる日帰り旅行』のモデルプランをご紹介します。

この旅を終える頃には、異論をはさむ余地なく、あなたは立派な福岡通です。

福岡と博多の違いを知るための日帰り旅行

まずは福岡と博多の違いを軽く予習しておきましょう。実は昔は博多と福岡は隣り合う違う町でした。おもしろいことに歴史や文化もまったく異なり、住む住民の毛色さえも違いました。お互い別の文化で発展したということです。

まず、博多は中世以降、アジアとの貿易で栄えてきた商人の町でした。一方の福岡は、関ヶ原の戦いで活躍を認められた黒田長政が開いた城下町であることから武士の町でした。『福岡』という名は、長政の地元、岡山県福岡という地名から名付けられました。

岡山県には、いまだに福岡の地名が残っている

両者はライバルとして共に発展してきた歴史があります。双子都市とも呼ばれていた2つの町の境目が『中洲』です。今では九州最大の繁華街になっていますね。ここは、元々は川の河口近くの土を盛って、できた人口的な土地です。作られた目的は二つの町を結ぶためでした。

ネオン輝く中洲の夜景。元々は二つの町を繋ぐ役目をになった

予習はこの辺にして、軽く散歩しながら福岡の歴史に触れ合える日帰りプランをご紹介します。

【10:00】福岡市博物館

【電車】JR博多駅で地下鉄空港線に乗り換え約13分、西新駅で下車、1番出口から徒歩15分
【飛行機】地下鉄空港線の福岡空港駅から約19分、西新駅で下車、1番出口から徒歩15分

福岡市博物館

福岡の歴史や人々の風習が学べるスポット。なんといっても教科書にも載っている国宝の金印が展示されている。設計者は、日本近代建築の巨匠、前川國男氏。

■詳細情報
・名称:福岡市博物館
・住所: 福岡市早良区百道浜3-1-1
・電話:092-845-5011
・アクセス:地下鉄空港線の西新駅 徒歩15分/博多駅から西鉄バスで約25分
・営業時間:9:30~17:30(入館は17時まで)
・定休日:月曜(月曜が祝休日にあたる場合は翌平日)
・駐車場:あり
・公式サイト:https://museum.city.fukuoka.jp/

【12:00】ランチ・だいだい

地下鉄空港線の西新駅から約3分、大濠公園駅で下車、1番出口から徒歩3分

鶏の旨みを存分に引き出した黄金スープ

福岡グルメといえば水炊き。福岡で個人的に一番好きな水炊き屋。鶏のプロフェッショナルが選んだ新鮮な部位だけ提供されるミシュランビブグルマン獲得の名店。

■詳細情報
・名称:博多水炊き専門 橙
・住所: 福岡県福岡市中央区大手門1-8-14
・電話:092-726-0012
・アクセス:地下鉄空港線の大濠公園駅 徒歩3分/地下鉄空港線の赤坂駅 徒歩12分
・営業時間:12:00~22:00(L.O.21:30)
・定休日:なし
・駐車場:なし
・公式サイト:https://fbm8001.gorp.jp/

【14:00】福岡城むかし探訪館

博多水炊き専門 橙から徒歩約9分

舞鶴公園内にある福岡城むかし探訪館

古地図や江戸時代の福岡の町並みを再現した模型が展示されている。関連書籍も多く、福岡と博多の歴史の違いをより深く理解するのに最適な場所。

■詳細情報
・名称:福岡城むかし探訪館
・住所:〒810-0043 福岡県福岡市中央区城内1-4
・電話:092-732-4801
・アクセス:福岡市営地下鉄「赤坂駅」2番出口から徒歩約8分
・営業時間:9:00~17:00
・休館日:年末年始(12月29日〜1月3日)
・駐車場:あり
・公式サイト:https://fukuokajyo.com/

【15:00】福岡城跡

福岡城むかし探訪館から徒歩約9分

城壁だけの福岡城

石垣や縄張りがほぼ当時のまま残っている。海側から見ると鶴が羽ばたく姿に似ていたため『舞鶴城』とも呼ばれていた。今は展望台になっており、福岡市内が一望できる。桜の季節がおすすめ。

■詳細情報
・名称:福岡城跡
・住所:福岡県福岡市中央区城内1
・電話:-
・アクセス:福岡市営地下鉄「赤坂駅」2番出口から徒歩約10分
・営業時間:24時間
・定休日:なし
・駐車場:あり
・公式サイト:https://fukuokajyo.com/

【16:00】大濠公園

福岡城跡から徒歩約5分

大濠公園の浮見堂

福岡市の中心部にあるオアシススポット。池には天橋立のような道があり、地元民の憩いの公園。貸しボートに乗れたりとデートや息抜きに最適。

■詳細情報
・名称:大濠公園
・住所:福岡県福岡市中央区大濠公園
・電話:092-741-2004(大濠・西公園管理事務所)
・アクセス:大濠公園駅または唐人町下車 徒歩7分
・営業時間:24時間
・定休日:なし
・駐車場:あり
・公式サイト:https://www.ohorikouen.jp/

【17:00】博多と福岡を分ける石垣

地下鉄空港線の天神駅で下車、徒歩6分
地下鉄空港線の中洲川端駅で下車、徒歩5分

アクロス福岡のすぐ横。Google Mapより

実は博多と福岡を分ける江戸時代の石垣が、アクロス福岡と薬院新川の間に残されている。今は60cmほどしか残っていないけど、当時は高さ8mの石垣が2つの町を分け隔てていた。当時を伝える石碑などもないので、知らなければ素通り100%のスポット。

【19:00】ディナー・屋台レミさんち(天神)

地下鉄空港線の大濠公園駅から約19分、天神駅で下車、徒歩9分

写真を撮るたび変顔をしてくれるレミさん

散策が終わったら、日本語ペラペラのフランス人がマスターの屋台レミさんちへ。陽気なレミさんが作るエスカルゴとワインとの組み合わせが、もう最高。

■詳細情報
・名称:レミさんち
・住所:福岡県福岡市中央区渡辺通4-9 ロフト前屋台
・電話:092-986-2117
・アクセス:地下鉄空港線の大濠公園駅から約19分、天神駅で下車、徒歩9分/天神南駅から3分
・営業時間:18:00〜00:00
・定休日:月・日・悪天候時
・駐車場:なし
・公式サイト:https://www.facebook.com/yataichezremy/

知れば知るほどハマる都市・福岡

今回は福岡と博多の違いを最小限の情報だけ載せました。あとは福岡に行かれたとき、あなたの目で確認してみてください。福岡旅行の1日だけ、今回のプランに当てることもおすすめです。

福岡は知れば知るほど、また来たくなる魅惑の都市です。ぜひ、観光やグルメと一緒に歴史も学んで、より深く福岡を知ってくださいね。

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