肌断食のこと。

私が「肌断食」をはじめに知ったのは、今は亡き佐伯チズ先生の2005年発行の『美肌塾』の中であったから、結構前からあったのです。もしかするとそれ以前にもあったのかもしれません。
で、時はふっ飛んで2020年。昨年からのコロナ禍で多くの人が外出の機会、他人と会う機会が減ったことに加えて、私などはついでに会社も辞めてしまって輪をかけて人と対面することが極端に減りました。
そうなると(これは!お化粧しなくてよくない?)となりました。
この場合のお化粧とはファンデーション以降の色もの乗せていく過程のことで、多くの女性が思ったことでしょう。
これはごく普通の思考ですが、私はさらにこんなご時世ですので、何か有事があった際、避難所で大勢の人たちと過ごすことになることを妄想してみました。
そうなると基礎化粧、つまり顔を洗浄して化粧水で潤いを与え、油分で蓋をする、ということさえやってらんないよそんなこと、という事態に備えるべきではないか。今こそ肌断食を試す恰好の機会じゃないですか。
ネットで調べてみると、たくさんのサイトがあります。
洗顔料の宣伝で、これで洗えば何もしなくて大丈夫、というものも。
そんな中で私が試してみようと思ったのは本当に顔を水でパシャパシャ洗う、のみというもの。
乾燥が気になる場合のみ少量のワセリンを塗るそうです。ワセリンはあくまで表面で水分の蒸発を防ぐ、という役割のみで栄養を与えるということはありません。
ワセリンか〜、植物系のものをあえて選んできた私にはちょっと抵抗があります。石油、ってことですから。
でもそこには肌に良くないのは不純物であって、高度に精製されたものなら大丈夫とあります。ワセリンにグレードがあることも始めて知りました。
このサイトを運営している皮膚科の先生がおっしゃっていることですので、そこは信じることにしました。
そのサイトでの主訴をまとめると
①クレンジングや洗顔料など化粧品に含まれている界面活性剤が肌を傷める
②他の化粧品も多数の化学成分が含まれていて肌を刺激する
③化粧品に謳われている素晴らしい成分も角質より奥には到達しない。老化対策にならない。
肌には何も塗らず自身が持っているバリアー機能によって健康に保つとのことです。ふむふむ納得。
あとは素顔を世間に晒すことに徐々に慣れて行きましょう、ということです。それまではなんとか許されているファンデーションやポイントメイクは、純石鹸で落とせるものにしましょう、とあります。
私が抵抗を感じたのは日中のUV対策も15分以上陽に当たるときだけ、という事項でした。何しろ一日家にいる時でも紫外線防止クリームまではつけていたものですから。
そしてそこには健康な肌は腕の内側のサラサラな皮膚の感じと、ハッとすることが書いてありました。
そういえば私の顔の皮膚はいつもぺとぺと状態。洗ってから時間をおかずに化粧水をコットンでパックして高保湿クリームを塗って、、という手順を朝も夜もしているので、サラサラ状態のことはあまり無かったことに気がつきました。顔にかかった髪の毛やホコリがくっついたり、時には小さい虫も羽がくっついてもがいていたり。サラサラだったらそれがなくなるということですね。ほー、なんだか楽しみになってきました。
そして実際に始めてみました。
正直な感想としては・・肌はほとんど変わらない、でした。
ということはお化粧にかかる時間やお金が無くていいという素晴らしい結果が得られました!
・・・
実はこの実験は1ヶ月間試してもう終わっています。
実験まえに肌の水分量を計り、1ヶ月後にも測ったところ10(単位はポイント?)減りました。全くつっぱる感じもなく、触った感じもサラサラなのに数値はそう出てしまいました。ショックです。この機械正しいの?そもそも水分量ってなんなの?と心の中で抵抗してみましたが。。
肌のターンオーバーは約1ヶ月、というのは若い人のことで私の場合1年くらいかかるかもしれません。。1ヶ月の肌断食ではまだまだ時間が短く肌が健康になりきっていなかったとも考えられます。
続けるべきか迷いましたが、紫外線が大量に降り注ぐ時期に突入しましたし、一旦今まで通りのお手入れに戻すことにしました。
でもこの実験はしてよかったと思います。
避難所に入るようなことになった場合でも、顔をプルプルっと水で洗うだけで何もしなくても大して変わらないことがわかったのですから。
お化粧品には、長い目で見ると差がつきます、といった宣伝文句もありますが、使った自分と使わなかった自分を比べることは不可能です。年齢などの条件が変わるのですから。
お化粧をする、しないは大げさかもしれませんが’生き方’の選択と言えるでしょうか。これは前述のサイトでも言われていたことです。何事もシンプルを心がけていきたいので、私もいずれは素顔でいきたいものです。
この実験も期間を長くしてまたチャレンジしたいと思います。

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