直感に反する確率の不思議

最近ポーカーにはまっている。テキサスホールデムという種類のポーカーだ。まず最初に手札の2枚が配られる。もちろんこの2枚は自分しか見てはいけない。次に場に3枚が配られる。続けて、場に4枚目、5枚目のカードが配られる。場のカードは表向きで配られるため、全員見ることができる。最終的に場にある5枚のカードと自分の手札の2枚のカードの計7枚のうち、5枚を使用して役を作る。

この5枚のうち、3枚同じカードがある役をスリーカードといい、一般的にはかなり強い役である。例えば、最初の手札に「5♡5♤」が配られたとする。この場合、場の5枚のうち1枚でも「5」が配られる確率、すなわちスリーカード以上の役を作れる確率はいくつだろうか。
答えは20%。つまり手札に同じカードが配られた際、場のカードと合わせてスリーカード以上の役ができる確率は5回に1回なのだ。

このとき、ぼくは同じ状況が5回続けば流石に1回はスリーカード以上の役になるだろうと考える。本当にそうだろうか。

例を変えて考えてみる。スマホゲームのガチャを引く際、1%の確率でレアキャラが当たるガチャを引くとする。これを100回引いたとすると、どのくらいの確率でレアキャラを引くことができるだろうか。

ポーカーの例もスマホゲームのガチャの例も答えはほぼ同じになる。答えは65%前後だ。
逆にいえば、30%以上の確率でスリーカード以上の役を引けない、もしくはレアキャラを引けないのだ。

この65%という数字は、多くの人にとって感覚よりも低い数字だと思う。人の感覚というのは案外アテにならないのだ。人間はよく合理的だと言われるが、よほど頭の回転の早い人、もしくは知識と経験が豊富な人でもない限り、非合理的で間違った常識にとらわれやすい生き物なのだ。

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