「今の子供は可哀想」

そう言われるけど、彼らは過去の大人たちがどんな子供時代を送ってたかなんて知らないし多分興味ない。子供の頃の私がそうだったように。

うちの子はそもそも週休二日のあおりで一年生から5時間授業で、宿題は二教科三種目出るので終わる頃には日が暮れている。

宿題を後回しにしても公園だって不審者が出るから子供だけでは行けない。きゃあきゃあ遊べば苦情が飛んでくる。公園はボール遊び禁止。

集団登校すれば車が突っ込んでくるし、バラバラに帰れば月に何回かは不審者案件。

でもこれは彼らのせいじゃない。全部大人の求めていることに従って、ただそれにそって生きているだけ。それ以外の環境は彼らにはないし許されていない。

いつの時代もだけどこういう物言いは「昔はよかった今の子供が可哀想」ってだけで何の解決にもなってない。

多分私も「今の子はかわいそう」って、自分も今の子にかかわってるから敏感になってるんだとは思う。

だって私が子供の頃から今の子はかわいそうって言われてた。私は都内の特にドーナツ化のど真ん中で育ったので、子供だけでは行ってはいけないエリアが結構あったし。

なんというか自分ではたどり着けない理想郷を見せられて「あなたには無理でしょうけど」みたいなことを言われている気持ちになる。

多分言ってる方はそこまで考えて言ってないんだけどね。

都会の真中の子供だったから、オタマジャクシのいる田んぼや虫取りのできる原っぱの話をされては「今の子はかわいそうねー」って言われたもので。

でも、バスも車もビルも楽しい物もたくさんあったよ。あと開発の隙間で原っぱも実は結構あった。

でも学校の裏の山も土管のある空き地も単純にドラえもんと同じファンタジーで、私達は高層ビルの下のフリーエリアやまだあった路地裏の石段で遊んだものでした。たまに通りかかった大人に邪魔者扱いされたり、かわいそうと言われながら。

花は根付いたところにしか咲かない。でも咲くんだったら、そこが結局その花の咲くところなんだと思う

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