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〈知るって大切〉

第二十六候【腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)】
『芒種』の次候 6/10〜6/15頃

腐ったように湿った草から、成虫となった蛍が淡い光を放ちながら飛び交う様子を表しています。
古くは、暑さに蒸れて腐った草や竹の根が蛍になると信じられていたそうです。

きれいな水と漆黒の闇がなければ生きられない、繊細なホタル。
1年近くを幼虫として過ごし、成虫として生きられるのは、わずか1〜2週間です。
ホタルの幼虫たちは、土が柔らかくなる雨の日に水から上がってきて、土の中にもぐり込み、数週間を土の中でサナギとして過ごします。
そして、ちょうど梅雨の始め頃に羽化して成虫となるのです。この時期に土が乾いて固くなっていると、出てこられなくなってしまうこともあるそうです。


梅雨はジメジメして、人間としては過ごしづらさを感じる時期ではありますが、梅雨の季節が、生きるために必要な生き物たちの存在を忘れないようにしたいですね。

ある一つの事象が、ある人にとっては善であり、別の人にとっては悪になるということってありますよね。
世の中には、さまざまな立場の人がいて、それぞれに違った価値観を持っていること。
それを認め合って、尊重した上で、お互いに歩み寄ることが必要な場合もあること。
さなざまな立場や価値観があるという事実を、まず知らなければ、尊重もできない。
だから“知る”って大切。
いろんなことを考えさせられる「腐草為蛍」です。


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