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<“あなたのため”?>

第二十四候【麦秋至(むぎのときいたる)】
『小満』の末候 5/31〜6/4頃

初冬に蒔かれた麦が小麦色に熟す頃になりました。
麦が収穫期を迎えたこの時期を「麦の秋・麦秋(ばくしゅう)」と言い、旧暦の4月の異名になっています。
これは、麦がたわわに実り、麦にとっての“収穫の秋”であることからの名付けられたようです。

麦は世界で最も収穫量の多い穀物です。
日本では弥生時代中期には、米の水田耕作とともに麦類が畑作生産されていました。
当時は、小麦を重湯(おもゆ)のように食べていたとされており、その後、お粥や、粉にして平焼きにして食べるようになったようです。
現代では、うどんやパスタなどの麺類、おまんじゅうやケーキなどのお菓子、ビールなど様々なかたちで私たちの食生活を豊かにしてくれています。

「五穀豊穣」という言葉がありますが、この“五穀”とは、粟(あわ)・稗(ひえ)・麦・豆・稲の5種の穀物のことです。
昔も今も、麦は欠かせない食べ物だったことが分かりますね。


健康志向の強い人たちの間で、小麦製品を使わない“グルテンフリー”がいいとされています。
私も、子供達がまだ小さかった頃に、「子供達に体に良いものを食べさせたい」と、マクロビの料理を学び、肉・魚・乳製品・小麦類を食卓から排除した時期がありました。
すると子供達が食卓に寄り付かなくなりました。

「体にいい食事を作っているのに、どうして??」
「教えてもらった通りに作ったのに、何がいけないの??」
と、苦悩しました。

あれから数年、何でもOKの食卓になりました。
以前の私は“自分がいいと思う食事”というか、“先生にいいと教えてもらった食事”を家族に押し付けていたんですよね。

誰かとの関係で不協和音が聞こえたら…
“相手のため”という皮を被った“自分のため”になっていないか?
誰かのつくった“正しさ”や常識に囚われていないか?
一度、冷静に考えてみたいですね。


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