Loopt 「YC2代目代表サム・アルトマンが創業、モバイル向け位置情報共有サービス」(2005年夏YC卒)
1.【1分解説動画】
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2.【Loopt概要】
Looptは携帯電話向けに、GPS位置情報を利用し、友達同士の位置情報やステータスを共有できるモバイルアプリを提供している企業である。2006年にサービスを開始し、2012年にGreenDot銀行に4300万ドルで買収された。創業者のサム・アルトマンは後にYCの2代目の代表となる。
3.【創業者】
Sam Altman
スタンフォード大学を中退し、19歳にてLooptを創業、2005年のYC夏学期プログラムへ参加し、2014年にYCの代表となる。その後、エンジェル投資や、イローンマスクら共に人工知能に関する研究機関「Open AI」などの創設にも携わる。
Nick Sivo
CTOとして、Looptへ参画する。Looptへの参画前は様々な企業でのネットワーク、ファイアウォール、およびサーバー管理に取り組んでいた。スタンフォード大学では機械学習やネットワークセキリティに取り組んでいた。
Alok Deshpande
スタンフォード大学でコンピューターサイエンスを専攻し、ソフトウェアエンジニアとして、Looptのモバイルアプリの開発に取り組む。
4.【Loopt沿革】
~2005年~
Loopt創業、YC初となる2005年夏学期へ参加し、YCより資金提供を受ける。その後、Sequoia Capital、New Enterprise Associatesより500万ドルのシリーズA資金調達を実施する。
~2007年~
引き続き、Sequoia Capital、New Enterprise Associatesより1200万ドルのシリーズB資金調達を実施する。
~2008年~
大手電気通信事業者であるVerizon社と提携。Verizon社のキャリヤの各種の携帯へのLooptのソフトのインストールが可能となり、その後、AT&Tの携帯電話へも採択され米国内の全キャリアの携帯電話に対応する。
~2010年~
1500万ドルのシリーズC資金調達を実施する。
~2012年~
GreenDot銀行に4300万ドルで買収される。
~2014年~
創業者のサム・アルトマンはYCの二代目代表へ任命される。
5.【Loopt詳細】
LooptはGPSの位置情報を利用して友人の位置と現在の状況(通話可能、取り込み中 など)を地図上とリスト形式で表示することができる。ユーザーは友人が特定の距離以内に近づいたときにアラートを出すことや、特定の距離以内にいる友人のグループ全員にメッセージを送ることなどができ、500万人以上の登録者を有する。
Loopt iPhone版のコマーシャル
また、自分のいるエリアで、特定の基準(年齢24~28歳の女性で趣味が合う子限定等)にマッチする人探しに使う機能である「Mix」などの新機能も後に追加される。
Looptは2007年、iPhoneアプリリリース時に、自動的にアドレス帳の登録先に招待メールが送信され問題となり、停止命令が実行され、サービス停止となるが数日後のUI改変版がリリースされた。
また、Looptは大手クーポン会社グルーポンと提携し、ユーザーへ近くの店舗のクーポンを知らせる施策や、位置情報の更新状況がFacebookやTwitterに反映される機能などの提供も行っている。
YC創設者のポールグレアムを2007年時点で「Looptはその気になれば10分で売却相手を見つけられる」と発言している。
2012年にLooptはグリーンドット銀行へ買収され、その後、同社の社員たちは「スマートフォン時代の新たな銀行」と呼んだ、グリーンドット銀行の新サービス「Go Bank」の開発へ注力した模様である。
2014年に創業者のサム・アルトマンはYCの2代目代表となるが、当時、ポールグレアム氏はサム・アルトマンを「彼は恐ろしいまでに効率的でありながら、同時に根本的に慈悲深くいられるという両方の資質を持っているという、まさに希有な人物の一人だ。理解する人は少ないが、これは初期段階投資に不可欠な品質だ。 Samは、私が知っている最も賢い人々の一人であり、私が知っている誰よりも、そして私よりも、スタートアップについてよく知っている。」と評している。
【参照URL】
日替わりお買い得サービスを逆立ちさせたLoopt–お客はリクエストするだけで探しまくる必要なし
モバイル端末利用に特化した新たな銀行サービス「Go Bank」