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生成AIといっしょに退屈の谷考察

筆者は下記のポストの指摘「退屈の谷」をAI美少女やAI美少女ダンス動画にもの凄く感じている。精巧にできているAI美少女画像、AI美少女ダンス映像全て退屈きわまりない。


退屈の谷とは

退屈の谷("Boredom Valley")の概念は、人間が非常に高度なAIやロボットと対話する際に感じるとされる、興味や関心の一時的な減少を指す。これは「不気味の谷」の逆の現象として捉えられていることが多い。

不気味の谷では、AIやロボットが人間に近づくほど、わずかな非人間的要素が強調され、恐怖や不快感を引き起こす。しかし、退屈の谷では、AIが非常に人間に近い振る舞いを見せるが、完全には人間らしさを再現できずその結果、対話が退屈や無関心を引き起こすというわけだ。

量産型AI美少女

日本人男性の中央値がそそる顔を描いた結果、生成した人は違うが同一人物の様に同じ顔ばかりが並ぶ。Stable Diffusionで、ある台湾人の絵師の絵と写真をブレンドしたプロンプトを基に生成されるこの同じ顔が氾濫した結果ものすごいスピードで飽きられ、おかずとしての価値も既に失われていると思う。

バイトダンスの動画生成AIで生成する動画も、下記の様なTikTokから適当に踊っている動画を持ってきて上記のAI美少女に顔をすり替えたものばかりだ。「退屈の谷」極まれりである。

リポストは「退屈の谷」現象とニュアンスがちょっと違う

上記のポストにリポストしたこちらの現象を名付けるなら、「補完の魔法」ではないだろうか?

ドット絵補完、思い出補正、人間が実物よりも印象的な体験を鮮やかに脳裏に残す。その鮮やかな思い出をリアルにまざまざと見せれれたら「退屈の谷」にたどりついてしまうと言っているのだが、それは退屈の谷ではなく「補完の魔法から冷めた状態」を意味していると思う。

つまり、人間がドット絵や不完全な情報を補完して生み出した鮮やかな印象や思い出が、よりリアルで詳細な表現に置き換わることで、その魅力や新鮮さが失われ、「退屈の谷」のような感情に陥ることを指している。

この考え方は、人間の知覚が不完全さに魅力を見いだし、それを補完することで豊かな体験を創り出す能力を持っているが、そのプロセスがリアルで詳細な表現によって妨げられるという点に焦点を当てている。これは、技術の進化が必ずしも感情的な魅力や興味を増すとは限らない、という示唆になっている。

GPT-4といっしょに補完の魔法実験

では、上記のリポストの様なドット絵をブラウン管に写したらどうなるかGPT-4のDALL-E3に生成されてみた。

ディスプレイと言うより、活版印刷みたいだけどいい味がでている。

これは正に、取説に掲載されているドット絵とは違う、ファミコンでテレビのブラウン管に映し出された状態かもしれない。ファミコンの時の3色しか使えなかった状態を良く表している。

下記は正に、スーファミになり、ドット絵が256色になり、ブラウン管に映し出されたキャラも256色(セーフティカラー)となった状態だ。

ついでにこれだけど、ゲームがカートリッジ式ではなく、一つのゲームのみしかできないコンシューマー一体型のゲームのドット絵に近い雰囲気を感じる。とても懐かしい。そうなると、右のブラウン管に映った状態はスーファミへの移植がされた時に各段に解像度が上がった状態を示しているのかもしれない。

Zunが聖剣伝説についてスクエニに言いたい事

お願いだから、プレイヤーを「補完の魔法から冷めた状態」にしないでくれ。聖剣伝説のキャラデザは筆者の中ではレジェンド・オブ・マナのまま脳内補完されている。

© SQUARE ENIX 聖剣伝説 Legend of Mana

亀岡慎一さんのキャラデザは本当に素晴らしい。

しかし。。。

それを、こんなにリアルにしてもらっては脳内補完とかけ離れるではないか。

© SQUARE ENIX 聖剣伝説 VISIONS of MANA

それを、こんなダサいキャラにしてもらってはもっと困る。

© SQUARE ENIX 聖剣伝説3 TRIALS of MANA

どうあがいても亀岡慎一さんの画風にはならない生成画像

試しにMidjpurneyに聖剣伝説 Legend of Manaの原画をぶっこみながらShinichi Kameoka styleとプロンプトに書いてもせいぜいこんな画像しか生成されない。これが人間の力と言う物だ。どうあがいても生成AIが描画できない画風こそが人間の証明なのかもしれない。逆にいともたやすく生成AIにまねされる絵師は自然淘汰されて行くのかもしれない。

正に、「退屈の谷」の画像しか生成されない。

GPT-4にプロンプトでDALL-E3にキャラデザ生成されてみた

GPT-4がDALL-E3に生成させる画像はうまく誘導すると「退屈の谷」にならない場合がある。聖剣伝説 Legend of Manaのキャラデザの亀岡慎一と言う指定をすると著作権違反で描いてくれないけどオリジナルキャラは作ってくれる。たとえばこんなキャラ。

GPT-4 and DALL-E3
GPT-4 and DALL-E3

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