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Photo Story

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美しいと思った瞬間を瞬間をカメラでキリトリ、毎日ちょっとした小話と共に投稿しています。お暇な時にでもゆっくりご覧ください。
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Photo Story|楚々-そそ-/Soso

「楚々-そそ-」 可愛らしい淡いピンク色の花。 まさに大和撫子のように 髪を靡かせながら 美しく、そして可憐な姿を彷彿とさせる。 秋の日差しが彼女を優しく照らし、 楚々としたその佇まいは 見るものの心を次々と射止めていくように。 Photo Story撫子。 その言葉はきっと誰しもが聞いたことがあるはず。 特に大和撫子と聞くと 可憐で凛としていながらも芯が強い女性の様子がイメージできる。 ・・・ この日は9月の1週目のとある日。 残暑が厳しく残りつつも 大井

Photo Story|煌々-きらきら-/Kirakira

「煌々-きらきら-」 太陽の光が川を照らし、 無数の煌めきが水面を踊る。 川面を跳ねる水粒でさえ、 煌々と宝石のように輝きながら、 楽しそうに遊んでいた。 Photo Storyこちらは昨日のお話の続き。 大井川を散歩していたときのお話。 川辺で水音を聴き、 そして水のカタチ(流れ)を見ることで すーっと心が澄んで癒されていた。 時刻は午後14時を過ぎたところ。 お日様はすでに傾き始めており、 差し込んだ光は川の水面に反射して、 あちこちが煌々と輝いていた。

Photo Story|心澄-こころすむ-/Kokorosumu

「心澄-こころすむ-」 心地よい音で流れる川。 音の揺らぎに耳すまし、 流れる川に目を向ける。 優しくて清らかな水の流れに 心がすーっと澄んでいく。 Photo Story静岡県島田市を流れる大井川。 南アルプス山脈南部に位置する間ノ岳|《あいのだけ》を源とする大きな川。 上流域には寸又峡など ミルキーブルーが本当に美しいダム湖なども存在する。 そう。 とにかく水が綺麗。 それは上流域だけに限らず、 僕が住む下流域も例外ではない。 場所にはよるけれども水は透

Photo Story|鬩合-せめぎあひ-/Semegiai

「鬩合-せめぎあひ-」 岩陰からこちらを覗く殿様バッタ。 今か今かと飛んでいきそうも こちらもカメラのシャッターチャンスを窺う。 飛び出すのが先か シャッターを押すのが先か まさにこの瞬間の構図を表している。 Photo Storyこちらも前回と前々回の続きになる話です。 何か美しい瞬間はないかと カメラを片手に河原を歩いていた。 すると、 ファサファサカチカチと音を立てながら 黒い物体が目の前で飛んでいった。 お、と思い、 飛んでいった方向に進んでいく。 そ

Photo Story|心惹-こころひ-/Kokoroi

「心惹-こころひ-」 だだ広い河原の中で 一輪の姿に気がつくのはそう難しくなかった。 周りには緑の草々しかない中、 彼女は唯一 華美な装いで力強くそこに佇んでいた。 まさに目も心も惹かれてしまう存在。 誰の色にも染まることなく 唯一無二の彼女の世界はとても美しかった。 Photo Story今回の話は前回の「青現-あおうつつ-」と繋がる話。 カメラ片手に河川敷へと 写真を撮りに繰り出していた。 河川敷の散歩道から外れて コンクリートで固めてある堤防の坂を サンダ

Photo Story|青現-あおうつつ-/Aoututu

「青現-あおうつつ-」 雨上がりの道すがらに突然現れた もう一つの青の世界。 小さな水たまりなのに まるで遠くへと続くかのような空の路。 日常に潜む小さな絶景。 Photo Story8月も過ぎ、 季節の変わり目で天気がとても不安定。 この日も晴れ予報だったのに、 朝から続くしっとりとした雨が続いている。 雨の中、 パートナーと近所のアピタまで買い物へと行く。 30分ほどで買い物をすませ、 駐車場に向かいながら屋外に出たら 一転して綺麗な青空が広がっていた。

Photo Story|心合-こころあい-/Kokoroai

「心合-こころあい-」 大きさ種類関係なく 幾重にも重なり合う草花たち。 生い茂るその姿は せめぎ合っているようで 互いに譲り合ってるのかもしれない。 まさに心合いながら 緑豊かな世界へと創っていく。 Photo Story家の近くの河川敷を歩いていた。 目的は夏の残影探し。 カメラ片手に 特にいくあてもなく、 ただひたすらと歩き続ける。 ふと、 道脇に生える種々が気になった。 特に目立っていた何かがあるわけでもなく なんとなく引き寄せられる。 そこでは目処

Photo Story|儚火-はかなび-/Hakanabi

「儚火-はかなび-」 夜空に咲く彩り豊かな花火。 その光は川面まで染め上げる。 あか、き、みどり、あお…。 花が開いて消えるまでは早い。 儚さを覚える前に また次の花が開き クライマックスまでは興奮が続く。 けれど、 最後の花火が上がった後 一気に儚さがおそってくる。 これもまた花火の醍醐味なのかな。 Photo Story当初の予定は8月10日。 台風の影響で雨が降り、 河川が増水してたことによって延期が決まる。 8月26日。 この日も数日前に降った雨の

Photo Story|露宙-つゆそら-/Tuyusora

「露宙-つゆそら」 青稲についた朝露。 その露をよく見ると、 反転した世界が映り込んでいた。 まるで一つ一つ別の世界に繋がっているようで そこには無数の露が魅せる宇宙。 朝焼けのグラデーションがまた美しい。 Photo Story午前四時半ごろ。 トイレで目が覚めた僕は 寝間からリビングを通り、 トイレへと向かおうとする。 ふと空いていたカーテンの向こう側を見ると 青闇から橙の空へと移り変わろうとしていて、 なんとも美しく幻想的な東雲空が広がっていた。 一気に