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18動きから入る?理論から入る?

子供たちに演技指導をする時、演技理論を言っても何も通じません。子供たちには動き(演技体験)ながら覚えて貰うのが良いのですが、大人は「何故これをやるのか、何の為にやるのか、どんな効果を求めてやるのか」を説明し理解してからでないと動けません。

◯自分はどちらのタイプ?
・動き(演技体験)から入る
 ↓
十代の俳優は先ずは動き(演技体験)からのレッスンが良いので即興演劇を提案します。考えないで始めた方が身につきやすく、後から何故このレッスンをやるのか、何のためにやるかの説明を聞き、どういう効果を求めてるかを理解すると良いと思います。考えると止まってしまうので、先ずは考えずにやってみると身につきやすいと思います。そして、目的意識を持って演技レッスンをしましょう。目的を具体的に持つとやるべきことが明確になります。

・理論から入る
 ↓
大人の俳優は「何故このレッスンをやるか、何のためにやるか、どのような効果を求めてやるか」を先に理論で理解し、自分に許可を出してからレッスンをした方が身につきやすいと思います。先ずは感情表現のレッスンを提案します。そして動きから入ると同じように、目的意識を持って演技レッスンをするとやるべきことが明確になります。

二十代前半の俳優は、先ずは動きから演技をしてみる即興演技のレッスンはどうでしょうか。大人の俳優でも、とりあえずやってみる、という俳優がいます。上記に囚われず自分なりの臨み方でいいです。臨み方が変わる俳優もいるので変化に気づいたら臨み方を変えてみましょう。

その他にも、理論で頭でっかちになってしまうのが悩みという俳優は自分を使って演じることから始まる即興演劇やボイスレッスン、感情表現が苦手な俳優は感情表現など、それぞれの演技に対する悩みからレッスンを選ぶと目的が明確になるレッスンになります。

どの世代にも共通してることは、レッスンをしている時でも現場でも、演じている時は理論に囚われないことです。理論は理論に過ぎません。理論は俳優を不自由にします。理論は理解に繋げるというくらいです。理解したら理論は捨てましょう。理論を覚えておきたい場合はノートに記録しておくと良いでしょう。

現場で演技をする時、レッスンしてきたこと、準備してきたこと、本書で読んだことに囚われずに全て捨てて(忘れて)演じて下さい。

現場で、これが私の演技レッスンの成果だ、これが私の準備したことだと演技をしている俳優はいません。そんなことは現場の誰にも観客にもどうでもいいことです。レッスンしたことを捨てて(忘れて)演じることは重要です。しかし、捨てる、忘れる、そこが難しいのですが・・・。

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