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【東京シモダストーリー第2回:中編】2003年、17歳、三軒茶屋。~できるだけ僕たちのままで~
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高校生活を思い出すと、夏からの最後の半年間の色だけが妙に濃い。それは経験の濃さや感情の変化の大きさによるもの……みたいなロマンチックなものもあるのかもしれないが、単純に毎日の下校の時間を友達と過ごすようになったことが大きいのかもしれない。
夏は運動部の引退の季節だ。2年半、基本自転車でひとりで帰っていた僕に起きた大きな変化は、友達と一緒に帰るタイミングが毎日一緒になるということだった。
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