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副業に最も有効なのは中小企業診断士?

中小企業診断士の資格の見方は変わってくるかも

現状で中小企業診断士の資格を取る目的はスキルアップや名刺の肥やしというところだったと思います。(実務補習の方が名刺に書きたいだけだということをおっしゃられていた方もいました。)

中小企業診断士という言葉のサジェストは資格取得に関することがほとんどですし。広告だって、TACなどの受験校がほとんどですから。

診断士を調べると昔から出てくるのは「足の裏の米粒」という話だったりしますが、これまでの状況から変わってきていると思います。

企業内診断士と副業の状況

副業ということが沢山言われていて、沢山の資格が取りざたされており、もちろん中小企業診断士ということを記載されていることも多いのですが、実際のところを知っている人は非常に少ないと思っています。

実際のところということは下記の事です。

中小企業診断士資格を保有していると、今の状態だとあまり苦労もせずに受注もできて、年間100万円程度を稼ぐのは簡単な状態になっているということ。

これは事実ですし、もっと稼いでいる方も沢山います。

各都道府県の中小企業診断協会に属して、若ければ若い程、関係性を作れば作るほど、企業内診断士でも何らかの仕事を得られる環境になっているというのも事実です。

企業内診断士の副業の稼ぎ方

企業内診断士の稼ぎ方としては、基本的に補助金関連です。補助金申請書の作成支援が最も多いですが、それ以外も記載できないようなことも沢山あります。

補助金バブルというのは本当で、補助金申請書を作成して欲しいというのは山ほどありますし、実績がない中小企業診断士も仕事としてたくさんされています。

「事業再構築補助金」「ものづくり補助金」「小規模事業者持続化補助金」が基本的なものですが、診断士不足が大変な状態になっています。

この状態は続かないという人もいますが、私は多分続いていくんだと思っています。(ちなみに私は「ものづくり補助金」賛成派ではありません。)

「ものづくり補助金」もずっと続いていますし、日本の中小企業が投資をしない中で、「事業再構築補助金」に限らずとも、補助金を使って投資を促さないといけない状況になっていくように思います。

この環境はいいのか?

正直、私は「中小企業診断士の社会的地位向上」を目的に色々と活動をしているので、望ましいとは思っていません。

もちろん中小企業診断士が副業という理由でも注目されること自体は有難いことだと思っています。まずは「中小企業診断士」という言葉が露出することが必要だと思っているからです。

一方で、試験に通っただけの中小企業診断士はやはり診断士としての能力面では不足しているのも事実です。実務補習はありますが、弁護士や会計士に比べると資格取得後の教育制度が圧倒的に不足しています。質を担保できる仕組みになっているとは到底言えません。

ですので、一番怖いのは質が良くない診断士がだす成果物が悪かったということから「診断士なんて大したことがない」という評価になる事だったりします。

最近の診断資格取得者の傾向と問題

最近の資格取得者はベテラン診断士よりも事務処理能力は非常に高いですし、学歴も高いと思います。9年間の診断士生活の中で、資格取得者の学歴や勤務先が明らかにレベルアップしていることを感じています。

それでも大企業であればあるほど、一部機能に特化していることもあり、全体を見る力は劣っていると思います。中小企業支援においては全体的な視点が重要な場合が多いとも感じています。

大企業勤務者が取得されるので、独立される方は減ってきていますし、安全(思っているだけかも)な環境の下で副業として手軽にできて、収入を増やせるとなれば、大企業勤務の方がスキルアップ+副業を目的に取得されるという流れが更に加速すると思います。

そうなるとプロコン診断士は増えないので、企業に本当に必要になる経営改善などが十分に届かなくなってくるように思います。
プロコン診断士にとっても、補助金の仕事の方が割がいいのは事実なので、企業改善支援の仕事を引き受ける人が少なくなっています。

補助金獲得の支援は全然能力向上にはつながりません。補助金をたくさん取ればとるほど、診断士として本来必要になる企業支援が馬鹿馬鹿しくなるので、更に支援できる人が減るという悪循環も感じています。

まとめ

・中小企業診断士は副業としても非常に有効な資格になっている。
・現在、中小企業診断士への仕事はあふれる状態になっている。
・ただ、診断士の地位向上にプラスになっているかわからない。


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