#15. アレンテージョ(2)地域ごとの違い、注目の産地
こんにちは、72season'sアドベントカレンダー18日目は、DOCアレンテージョの地域ごとの違いについてお伝えしようと思います!
地域ごとの違い
DOCアレンテージョは8つのサブリージョンに分かれていますが、大まかに北部、中部、南部で特徴を分けることができます。
北部は標高が高く冷涼で、花崗岩質の土壌。降水量は年間800mmと最も湿度が高く、エレガントなワインが生まれます。フルーティというよりは"Savoury"な(ミネラル感や土っぽさなど、フルーツドリブンなワインとは異なる印象の)ワインになります。また山岳地帯のためここだけは小規模生産者が多いのも特徴です。
中部は大陸性気候と片岩土壌のバランス型。
南部は地中海性気候で年間降水量は400mmと最も乾燥しています。石灰質と粘土質の土壌。
中部と南部は暖かく乾燥していて、リッチでフルーティなワインになります。
そのほかにDOC外のエリア(VRアレンテジャーノ)になりますが、大西洋岸の比較的涼しい地域もあり、例えばCortes de Cimaがピノノワール、アルバリーニョ、シャルドネ、ソーヴィニョンブランなどを作っています。
注目の産地ポルトアレグレ
世界的に標高の高い産地や冷涼な産地がトレンドです。アレンテージョにおいても、山岳地帯である北東部のポルトアレグレは注目のサブリージョンです。
標高1000mほどまであり花崗岩と片岩の交じる土壌で、一部の畑は標高750mほどに位置します。降水量は南部地域よりはるかに多く、夜はグッと寒くなります。
小規模生産者が多いために、土着品種の古木が多いのも特徴です。
ワインメーカーのRui Reguingaが2000年代にこの地域を先駆け、ポートワインメーカーのSymington Familyが2017年にこの地に畑を購入し、翌年Sogrape社も畑を購入しています。
いまではポルトアレグレ以外の生産者も、ワインにフレッシュさを加えるために、この地域のブドウを購入してワインにブレンドすることがあるようです。
今日のまとめ
本日はアレンテージョの地域ごとの違いを見てみました。
成長中のポルトガルの中でも、特に急成長株のアレンテージョ。国際品種も土着品種もあり、そして地域内の多様性もあり面白い地域です。
そして、実はアレンテージョには、もう一つ長い歴史を持つ面白いワインがあります。それがジョージアで有名なクヴェヴリを使ったワイン。
これを次回アレンテージョ最終編としてお伝えしたいと思います😁お楽しみに!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?