文句たれ小僧との決別

朝5時におきる生活が始まった。ショートスリーパーを目指しているとはいえ、当時の僕には少しハードルの高い設定であった。「アサクン」、どんなもんやと思いつつ、例のごとくやらされてる感満載で参加した(表には出していないはずだが、心の中はそうであった)。自チームは5人いたが、リーダーは知らない人。そして、遅刻してくるメンバーと早退するメンバー。共有画面はスマホということもあって段取りが悪いし、突然感想を求められるしで正直不快感を覚えてしまった。朝の早さもありイライラとモヤモヤを抱つつも、参加すると言った手前、曲がりなりに参加し続けた。男に二言はないのだから。

数日経ち、いや、もはや二日目からだったかもしれないが、状況は悪化し続けていった。初日に遅刻した人は当然次の日からは来るはずもなく(結果的に途中からちょいちょい参加するようになった。結果的に他の人より来るようになった。予想外である。第一印象などあてにならない典型例だろう)、真面目を装い参加してた人はスイッチが切れて全く来なくなり(正直予想は付いていた、自分の中では)、早退の人も不定期であった。もう一方のグループもそんな感じだったのだろうか、ほとんどの会を合同で行うようになった。そんな状況に当然ながら様々な思いが湧き、参加するたびに不満を吐露するようになっていった。(少なくとも、2グループの意味はなかった)そのイライラと反比例するように、リーダーの人と少しずつ仲良くなっていった。ある意味、同盟とでもいうのであろうか。それでも、リーダーは決して不満を表現しなかった。尊敬を抱くとともに、自分の薄っぺらさを痛感し、自分の悪いところが視界にチラチラと映り込んできた。


なんだかんだで一か月が経ち、一区切りの時期がやってきた。これまでほとんど毎回参加してきたが、「継続します」の一言を僕はどうしても言えなかった。それをあざ笑うかのように、朝の時間に見ることがほとんどなかった顔ぶれ達がみな継続の意思を示していた。正直、いい思いはしなかった。真面目に参加している自分が馬鹿みたいじゃないか。それもあって、僕は「継続しません」と心の中で決意した、はずだった。


月が変わったはずなのに、相も変わらず朝5時に起きていた。参加しないんですか?🥺、などといわれたら断ることなどできない。結局参加者は継続の意思の数とは裏腹にとても少ないし、リーダーという貧乏くじを引いたせいで正直とても面倒くさい。しかし、文句を言うことはなくなった。文句を言うことに対して、単純に飽きたのかもしれない。もしかしたら、失望したのかもしれない。とにかく、文句は出てこなくなった。

ときには遅刻し、ときには雑談だけで会を終わらせた。リーダーとしては何の責任も果たしていない。やはり自分はリーダーに据えるべきでないと思う。それでも、なんだかんだで楽しく1か月を達成できた。交友を深められたのは大きな収穫だったし、自分の悪いところを観察できる機会でもあった。さすがに3か月目はお休みするが、この2か月参加できて非常によかった。主催者、参加してくれたすべての人に感謝を送りたい。今となっては、適当にふらっとやってくる一人ひとりが恩恵だったと思う。そして、この場が誰かの救いになっていたという話を聞けて、素直にうれしかった。そんなこと言われたら、続けない僕が悪者じゃないか。

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