初心者がイラストを学ぶ雑記③
かわいい女の子が描きたかった僕は、だけど身体がかけなかったのでデッサンを学ぼうとしてみた。
現在は著作権が切れている、ルーミスの絵画技法書のやさしい人物画から、いわゆる骨人形というものを模写していく。
しかし、先に言っておくと僕は骨人形のデッサンまでを行って、その後はこの技法書には触れていない。
また、今回の記事を先にざっくりまとめると、
・漠然と模写をして描いていくだけの練習は自分にはあまり意味がなかった。
・考えて、自分の絵を描いて、課題を探して改善していく、当然のように思える練習を開始すると目に見えてよくなっていった。
念のため、僕は素人で趣味でイラストを勉強し始めたばかりの人間である。
過程を振り返りながら描いているが、この先その考えが変わっていく事もありえることを承知の上で読んで頂けると助かる。
とにかく描いてみる
とにかく真似をしてみた。頭身がズレてしまわないように、クリスタのツールで見つけたメモリ付きのペンツールを使って頭身を見ながら身体の構造を見ていく。
最初に描いて思ったのは、詳しく知らない状態で手癖で描くのはダメだ……!ということ。
模写をしているつもりでもバランスがおかしくなったりしたのは、多分この手癖に頼っていた部分が大きかったからだと思う。そもそも、どう描けばバランスよく見えるのか知らないのに、描いていたのだからそれはそうなって当たり前だろうという感じだ。
デジタルだから消しゴムの後などが残っていないが、胸のあたりが大きすぎて胴長になったり、腰の位置が不安定だったりなど色々な不自然が多発した。
更に真似を続ける。このあたりはポーズですら描いたことがなかったので、逆にうまく模写できた。癖になる手癖がなかったのだ。
こちらも同上。そしてここのあたりまで来ると、僕はこう思ったのである。
え? この骨人形がいればどんなポーズでも描けるんじゃないか……!?
そう思うとテンションはあがった。が、普通に甘かった。
そもそも色んなポーズの骨人形を描いているうちに目的がズレていてしまって、それに気付くのに少し時間がかかった。
この辺りが、前回記事の最後の「結論を言うと、原動力にはなったが、僕の描きたいようなイラストの糧にはあまりならなかった。」という部分。
重ねて言うが、これはあくまで僕という素人いち個人の話である。
僕はいわゆる美少女のイラストが描きたかった。そして描いた結果がうまく描けない→身体が描けない→じゃあ身体の勉強というのが今回の骨人形までの流れだった。
でも骨人形が描けたからと言って、かわいい顔は描けないし、記号的で美しい胸部は描けなかったし、魅力的なふとももは出来上がらなかった。
それらを描くにはこの骨人形に肉付けをする必要がある。その際に筋肉の動きを考えたり、色々する必要がある。端的に言うと、基礎の基礎から取り掛かりすぎた。
こっから初めて、上達するまでにどれだけ時間がかかるんだと。
そもそも、僕が描きたいのはリアリティのある写実的なデッサンじゃなくて、あくまでデフォルメが効いたぱっと見で見栄えのするような二次元の女の子のイラストだ。
一応断っておくが、ぱっと見で見栄えのする――というのはよく見れば粗があるという意味では断じてない。一目見ただけで惹かれるような、簡単に言うとツイッターで流れてきたら思わずクリックしてしまうような絵ということ。
ルーミスの絵画技法書はすばらしい技法書だと思うが、今回の僕の目的に対しては些か古すぎたことに気付いた。
ただし、骨人形そのものはその後も少しだけ活躍してくれた。
模写の際に先に骨人形を描いてみたりすることで、イラストがどういう風な構造になっているかを捉えやすくなったりもした。
ということで一気に学習工程をすっ飛ばしてみた。
そもそもその学習工程というのは自分で勝手に、絵は基礎の基礎から学ばなければならないという思い込みからだった。
この決断に至るには友人に紹介されたYoutubeのお絵描き講座の影響が大きかったと思う。
さいとうなおき先生のチャンネルをお勧めされ、僕はその中で【完全版】イラスト最速上達法を見た。
すごくすごくざっくり言うと、この動画を見た後からとにかく自分の課題点を細かく洗い出しては修正してを繰り返した。いや、繰り返したというにはまだ練習の数が多くないと思うが。
とにかく、それからほぼ体当たり的に絵を描いていく練習が開始された。
最初に描いたのはこれ。雑記①でも述べた、そもそもイラスト練習をするキッカケとなった漫画「五等分の花嫁」の中野三玖を描いた。とにかく色々調べたりしながら描いた。線の引き方、色の塗り方、目の描き方などなど。なんども描いて消して、その時の全力を出して色々頑張って最初にできたのがこれだった。
生まれて初めて自分で描きたいと思ったポージングで、二次創作とはいえキャラクターを描いた。めちゃくちゃ嬉しかった。
そうして改めて再認識する。
線が綺麗に引けない。腕や脚の形がよくわからない、手がわからない、服のシワ、綺麗な見え方が分からない、靴の描き方がわからない、色の塗り方、選び方が分からない……上げ続けるとキリがない。
でも、そうやって本当にできない部分というのが細かく課題として認識できた。なら、あとはそれをひとつずつ潰していくだけだと思えた。
そもそも
僕はイラスト練習をするぞ!!! と意気込みながらも、基礎の基礎からとか模写からとか何故か自分自身で考えて描くという方向から違うアプローチで練習に取り掛かっていた。
それは思い込みもあってだったが、今から思えばきっと回避行動だったんだと思う。だって、描いても上手く描けない事知っていたつもりだったから。模写をしたうえで知ったつもりだったから。
けど、それは違った。そもそも、まだ自分は自分の絵を描いていなかった。模写ばかりして、ある程度はそれっぽく見えるけどやっぱりバランス悪くなる、基礎から始めなきゃ。どうせ今自分で描いても下手なんだから、と……逃げていた。
わかってるフリをして、逃げていた。
自分で描いてないから、下手な部分がどう下手なのかもわからない。
じゃあ描くべきだよなぁ!!!
という思いもしっかりと自分の中に芽生えたので、前述の動画を信用してその練習法を取り入れた。
因みに、これは普段から気を付けている事だが、例えプロの人の言う事でも鵜呑みにしないように気を付けている。
これは、疑ってかかって聞いているという意味ではない。
しっかりと言葉の意味や理由を咀嚼して、どうしてそうしなければなならないのかという所を自分のモノ、知識として押さえていく。そういうイメージ。
つまり、「自分が描きたい絵を描くには自分自身で考えて描く」ことが大事。文字にすると当たり前っぽく読めるが、少なくともイラストの勉強に対して最初の僕はそういう意識はもてていなかった。
考えて、描く。
それを意識できるようになると、気付いた。そもそもTwitterなどのTLでも同じような話はすっごくたくさん流れてきていた。今まで、僕がその考えに至れていなかったために見逃していただけで。
考えて努力していけば、描けるようになっていくはず。僕はそれに気付いてちょっと嬉しくなった。
次回はこの先の練習の過程を雑記としてまとめられればと思う。
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