見出し画像

赤い山 ティンパロッサ

エトナ山麓の北側にティンパロッサ(Timparossa)と呼ばれる山があります。

ティンパはシチリア方言では、「高い所」。ロッサはイタリア語そのままで「赤い」の意。ティンパロッサという名前は麓の村々に住む人たちが、「あの高い所で(秋になると)赤くなるところ」という感じで、名付けたのかな。実際に、エトナ北山麓のソリッキャータやパッソピッシャーロ村からエトナ山の高いところを望むと、ティンパロッサのところだけ、秋になると赤〜オレンジ色に色づくのです。

地元の老人たちは、「ティンパロッサが赤くなったら、ぶどうの収穫時」だと言います。今年は、天候の関係もあり(10月中旬〜終わりに集中的に大量の雨が降る日がありました)、ティンパロッサが赤くなったのはぶどうの収穫が終わる頃だったけれど、通年ではおおよそ10月の中頃になるとティンパロッサが赤くなり始めます。

写真は、11月のティンパロッサ。木の白さと落ち葉や葉っぱの赤〜オレンジ色が幻想的です。

エトナ山北山麓のおおよそ標高1850mの地点にあります。車でいらっしゃるなら、ピアノプロヴェンツァーナ(Piano Provenzana)で車を停め、2002年の噴火による溶岩のハイキング道を登ること1時間ほど。真っ黒な溶岩がゴロゴロしたハイキング道の後に、突然現れる赤い丘の美しさにはおもわず息を呑むことでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?