決まらない美容院 1/4

私は美容院に1か月半から3か月の間に1回は行く。

私の記憶に残っている一番最初の美容院は、小学校近くの席数が2~3席の、アパートの一階にある、花屋さんの隣の美容院だ。

通っていた当初は多分小学4年生くらいだったと思う。その頃私は親に数千円もらって、その美容院に“散髪”に行っていた。

そこではじめてシャンプー台に座って髪をあらってもらったドキドキ感と、顔の上にのせられたティッシュ(当時はティッシュと思っていた)が、小学4年生という元気いっぱいの私の鼻息によって飛んで行ってしまうのではないかという不安を抱いていたことが懐かしい。

その美容院は旦那さんが一人で経営していて、奥さんと子供がたまに姿を見せる、田舎の美容院だ。ちなみに、「私顔が大きいからそれが気になる。」とはじめて家族以外の他人に自分の顔の大きさを相談した場所でもある。旦那さんは「体が細いから大丈夫や」と、よくわからない励ましをしてくれた。と思う。


そんな馴染みの美容院だが、私が中学生のころに閉店してしまった。今は公文となり、美容院だったころの面影はなくなっている。

多分その美容院は小学4年生から中学生まで、私の今までの人生の中で一番通った美容院だと思う。


ーーーそれからというもの、私の美容院は定まらない。







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