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漢詩の鑑賞

うちの娘が突如、ラジオの漢詩を読むって
番組を聞き出して2ヶ月が過ぎました。

母である私は、英語と同じ感覚で接する
事が出来るので、古文や漢文は個人的には
読むのは好きです。授業の予習も楽しく、
訳を間違えても、面白くて充実していた
事を思い出します。

昔の先生だった亡き祖母は、古文や漢文は
専門だったのです。とうに先生はやって
ないのに、高校講座(NHK教育テレビ)を
見ては勉強して、一緒に住んでた従兄達の
家庭教師代わりをしていました。

(今振り返っても私達の時の現役の先生より
ド厳しかったのです)

ふと、番組の中で「白居易の~」という
解説が出てきました。

白居易?

娘に、テキストを借ります。
あざな(字)は何だ?と聞いたら、(諸葛亮孔明
というと、名字は諸葛、名前は亮、字が
孔明となります。日本でいう通称だと思い
ます。直接名前は諱となるので言うては
ならぬのが掟なので、習慣であり、また
特に中国は名字が300位なので、音、漢字
共に同じ方が、例えていうと電話帳一冊
出来るかも?というレベル。見分ける為の
技があざなだったと思います。日本でも
通称または幼名、冠位(官位)名で呼びますね)

楽天だよ。

あ!そうだ!確かばあ様はこの方を
白楽天と呼んでいたな!

白居易だとどなたか?と思ったのですが、
白楽天ならば。つまり白居易とは畏れ多くて
呼ぶべからずと祖母はかつて教わったのかも
しれません。だから白楽天と呼んでいた
事を思い出して、そっちの方がピンと
来たわけです。

諸葛亮孔明は、劉備玄徳並に全部
セットで言うのが当たり前の感じですよね。
けれど、白居易楽天とは言いません。

白楽天の方が耳馴染みなのは、何だか
韻を踏んだような響きがいい気が、私には
するんです。

何も昔は思わなかったのですが、
思わぬ言葉を聞いて結び付いたとき、
言葉というのは面白いなと思いました。

娘に、なぜこの講座を聞こうとしたのか
尋ねました。光る君へでの紫式部の漢詩の
読み方が上手いなと言うのが直接のきっかけ
らしいです。お父上の藤原為時が漢学者と
いうのを遺伝子として受け継いでしまった
のが紫式部だろうなと思ってみてますが、
なるほどきっかけがわかりやすいのも
大切ですね。

仕込まれるように耳学問の沈黙期も
必要です。43歳にしてようやく白居易は
白楽天と結び付くとは思ってませんでした。

ガールスカウトの時の言葉を気づかず
呪文のように言っていたのを、クリスチャン
系の学校で聖書を学んで、漢字がわかった
のと似ている感覚ですね。

いつか結び付くんです。
仕込む時も必要というのが
よくわかりました。

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